魔獣の森の調査記録2

魔獣の森 第3期調査隊記録


前回保護された少女について

前回保護された少女は、亜人であったため処遇をギルド会議で決めることとなった。審議の後、第一発見者であるユーリ隊員が引き取ることが決定された。

ユーリ隊員を一時除隊させ、代わりにバロン隊員を補充し引き続き調査を継続する。

よってこの件は解決したものとする。


〇月◇日

本日より、魔獣の森の調査を再開することにした。

前回の調査で魔獣の森の生態を調査したため、今回は洞窟を調査すべきと判断した。

洞窟内は光が差しておらず、あたりに幻惑作用のある瘴気が発生していた。

瘴気の存在に気付くのが遅れてしまい隊員の一人が錯乱したため危険と判断し、速やかに拘束した。

本日は人命を優先するため、洞窟の入り口まで退却した。


◇月〇日

昨夜と同様に洞窟を進むと、複数の新種の魔物に遭遇したためそれぞれ名称を付けることとする。

レッドスコーピオン・・・体全体が赤い外皮でおおわれており、背中の針からは強酸をまき散らすさそり。

ホワイトウルフ・・・青色の瞳と白い体毛をした狼、爪の先からは電流が流れており接近戦は危険である。

グレーターグリズリー・・・灰色の体毛と、巨大な爪を持つ熊。魔獣の森にいたレッサーグリズリーとは近縁種であると考えられる。

そしてこの洞窟はかなり奥まで続いていることが判明した。

なお今回遭遇した魔物により、隊員のうち2名が殉職した。

一度体勢を立て直す必要があると判断したため、洞窟の調査を次回に持ち越し一時帰還することとする。



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