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2024年6月19日 08:56
次に座ったのは一人の少女だった。待ち合わせをしているのだろうか。手鏡見ながら前髪を触っては、ソワソワと辺りを見渡している。しばらくすると、遠くにこちらに走ってくる小柄な少年を見つけて、少女は一瞬顔を輝かせる。だが、すぐに照れ隠しをするかのように、キッと顔を引き締める。「お、お待たせしました!」汗だくで言った少年に、少女は緩く首を横に振る。その時長く伸びた黒髪が、柔らかく左右に揺れた。「ううん。今来たところだから」座ることを進めたが、少年は「大丈夫です」と言って笑うから、少女も短く「分かった」とだけ答えて立ち上がる。「どこに行こうか」そんな二人の会話を、ベンチは静かに聞いている。誰かに寄贈された思い出のベンチは、今日もそこで誰かを待っている。
作者からの返信
風景描写だけのエピソードに、誰かが物語で人物を添える。こういうのが、ほしかった───この手のコメントに返信するのは、いささか無粋かもしれませんが、感謝を───✨️
2024年6月18日 23:24
ベンチに座って、缶コーヒーでも飲んでみる。私のとある作品だけをフォローした新規アカウントが一週間ほどで消えていた。なんの偶然があって私の作品だったのか。なぜアカウントを消したのか。どんな目的があったのか。好奇心が刺激される。缶コーヒーを飲み干し、そんな小さな不思議を胸にしまって、立ち上がる。誰かが設置したベンチ。その誰かの思いも、すぐに立ち去ってしまった者には探れない。
お座りいただきましてありがとうございます✨一番嬉しい立ち寄り方をしていただけました。また別な人がここを訪れることを願いつつ、感謝を──✨
次に座ったのは一人の少女だった。
待ち合わせをしているのだろうか。手鏡見ながら前髪を触っては、ソワソワと辺りを見渡している。
しばらくすると、遠くにこちらに走ってくる小柄な少年を見つけて、少女は一瞬顔を輝かせる。だが、すぐに照れ隠しをするかのように、キッと顔を引き締める。
「お、お待たせしました!」
汗だくで言った少年に、少女は緩く首を横に振る。その時長く伸びた黒髪が、柔らかく左右に揺れた。
「ううん。今来たところだから」
座ることを進めたが、少年は「大丈夫です」と言って笑うから、少女も短く「分かった」とだけ答えて立ち上がる。
「どこに行こうか」
そんな二人の会話を、ベンチは静かに聞いている。
誰かに寄贈された思い出のベンチは、今日もそこで誰かを待っている。
作者からの返信
風景描写だけのエピソードに、誰かが物語で人物を添える。
こういうのが、ほしかった───
この手のコメントに返信するのは、いささか無粋かもしれませんが、
感謝を───✨️