第8話 椀物・筍のおひたし
野菜が高い。
バカなんじゃーの?
国民が毎日食うんだぜ?
ってぐらいに高い。
まあ戦争やりゃ燃料が高騰すっから仕方ないは仕方ないんだがね。
んじゃ某国は日本の各家庭に毎月お詫びとして5000円分のクオカードプレゼントとかしろと言いたくなるってもんだ。
俺は良いよ、山形県だから。
野菜なんか貰えるし。
なんならその辺の畑から引っこ抜くし。
知人の畑だし。
後で謝り酒でもすりゃいいし。
けど日本全部が山形県じゃないし。
毎日の食卓に並ぶもんが高くなるのは。
気が滅入ると思うのよな。
だからこそ。
筍。
孟宗筍。
いや居石、筍こそ高いだろって?
掘るのよ。
そんなもん。
クルマ出したりなんだりで。
筍掘りしてるとこまで。
気をつけなくちゃなんねーのは筍は食物繊維以外の栄養価が殆ど無いこと。だからこそ色んな食材と一緒に炊き込みご飯にしたり筑前煮にしたりするんだけど、筍で一番美味いのはお出汁を効かせたおひたし。これは本当にそう思う。
注意点として灰汁抜きに米糠と鷹の爪を使うんだけど、其処はなんとかして手に入れて貰うしかない。農協に連絡したら多分なんとかなる。農協に連絡したら筍狩りの情報だってなんとかなる。
メイビィ。
・材料
孟宗筍、鰹節、昆布
・調味料
白出汁、味醂、日本酒
・灰汁抜き
米糠、鷹の爪
①クソでかい鍋にヒタヒタまで水を入れたら筍の頭を落として縦に切れ込み。鍋に筍入れて米糠入れて鷹の爪入れて加熱。食感を残すより灰汁抜きをしたいので2時間以上は加熱。なんなら4時間。
②昆布と鰹節で出汁を引く。このとき、鰹節をケチらずドバっと使う。出枯らしは梅肉と叩いて醤油で美味しい。とにかく強く出汁を引く。
③味醂と酒を煮切る。冷ましたら白出汁を加えてひと煮立ち。
④筍を剝いて③に。大切なのは形を残すようにカット。なるべくデカいままキープ。最低でもチャーシューぐらいをイメージ。
⑤粗熱がとれたらタッパーに。更に鰹節を振って冷蔵庫で保管。筍に鰹をバシバシ入れる。
⑥練辛子や山椒でどうぞ。
冷蔵庫で四日ぐらいは持つから常備菜としても使える。大きいサイズの筍はご飯のお供というか完全に酒の肴。メンマ代わりにラーメンに使っても美味い。ただ、醤油使わねえから調理難度は高め。アッサリ上品なお出汁が溢れるので酒は西日本のコッテリしたヤツが合う。無理矢理北日本の淡麗辛口でも良いけどね。
筍掘りは危ないから有識者を連れて行こう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます