第27話

「………数値に異常はないがなぜ表示が

レベル1なんだ ??」


 この攻撃に、なんの意味があるんだ?


「わたしもそうよぉー

元に戻してよ !!」


 とり乱すマリン。

 まぁ、とりあえず落ち着いてよ。


「やーだねー」


 緑色のモンスターは、悪態をついている。


「倒さねばなるまい」


 オレは、剣に手を伸ばし、


「ギャー !!」


 一気に振り抜き、緑色のモンスターを切りつける。


「なんだこいつ

恐ろしいほど体力ゲージがあるな」


 たしかに、手応えはあったのだがなぁ。


「なら わたしが

魚群トルネード」


 マリンが、唱える。

 しかし、なにもおこらなかった。


「えっ

なんで出ないのよォ」


 拍子抜けするマリン。


「それはレベル1じゃあ使えないからだろうな」


 オレが見るに、そういうことだろうね。


「なんですって」


 ショックを、受けるマリン。

 顔色が、青ざめる。


「わたくしは 数値の変化が無かったのでやれますよ」


 サフィスは、さすが女神だけあってかかっていないようだ。


「おぉ 助かるよサフィス」


 とりあえず、なんとかなるか。


「あたいは杖をよけたから大丈夫」


 カリスは、何かを察知して杖に触れなかった。


「カリスも 頼んだよ」


 よし、これでイケるか。


「マスターが あたいを頼ってくれるなんて」


 妙に、うれしそうなカリス。


「いつも 頼りにしているよ」


 普段は、言わないけどね。


「めっちゃうれしいわ」


 顔色を、真っ赤にするカリス。


「あんなの さっさと伸しちゃって」


 マリンが、ちょっとジェラシーを見せる。


「わかっているわ

奥義! 丸切り!!」


 抜刀と、ともに跳ねて回転するカリス。


ズッバーン


 強烈に、虹メーターがはねる。


「ギャアー」


 大ダメージではあるが、


「………タフね」


 まだまだ、体力ゲージは残っている。


「では我の番だな

ハッ」


 緑色のモンスターが、杖を上げる。


「………えっ ??」


 なんだ?

 なにかおきたか?


「そこの金髪の女

なにか言うことはあるかの ??」


 杖を、マリンに向ける緑色のモンスター。


「マリン !!」


 マリンの、名を呼ぶが、


「んぐッ」


 なんだろ?


「えっ ??」


 マリンが、クチをパクパクしている。


「んぐんぐアーーン」


 なにを、言っているんだマリン?


「どうしたマリン!?」


 もしかして………


「さっきから なにを言ってるのよ」


 カリスが、つっこむ。


 「なんだニャ?」


 マリンの、顔を見るエドワード。


「変な術を使われても困るからの

封じ込めさせてもらったわ」


 緑色のモンスターが、不適な笑みをうかべる。


「しゃべれなくしたのか」


 これでは、ウォーターウォールを発動出来ない。

 洞窟内で、回避が出来にくいしヤバいな。


「んーんーんー」


「わたくしがかたきをとりますわ」


 サフィスが、構える。


「んーんんー」

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