第17話

「やあ

久しぶりだねぇ~え」


 部屋で、待っているとバラウーモンが入って来る。


「あっ

お久しぶりですバラムーモン」


 普通の、プレーヤーはバラウーモンに会うことは出来ない。

 これも、女神サフィスを奴隷にしているおかげだ。


「元気してた? キミの作ったハーレムの調子はどうだい ??」


 ニコニコしながら、聞いてくるバラウーモン。


「あの

その件で 相談があって」


 やっぱり、勘違いしているな。


「おや

ハーレムに不満かい ??」


 首を、かしげるバラウーモン。


「いえ

そうじゃないんです」


 どう、説明をしたものか。


「それなら どういった内容かな ??」


 "もぅ、わがままだなぁ"という表情をするバラウーモン。


「そもそもが ハーレムを作りたかったワケじゃあなかったんです」


 早く、説明をしないと。


「またまたぁ~」


 すんごい、笑顔になるバラウーモン。

 オレの肩を、何回も叩く。


「えっ ??」


 なんだろ。


「キミのパーティーのラインナップを見てみなよ~」


 パーティーの、メンバーを見回すバラウーモン。


「………あっ 違いますよ?」


 それも、説明しないと。


「なにが 違うのさ?」


 ニヤッと笑うバラウーモン。


「男のメンバーは すぐ裏切ったりお金を持ち逃げしたりパーティーの乗っ取りを企てたり………

野心が強いのに当たってしまうんです」


 まぁ、裏があって近付いて来るんだろうけど。


「あぁ そうなんだ

女神サフィスがいるパーティーは唯一無二だからね」


 普通は、奴隷に出来ないキャラクタだからね。


「そうなんです

それで本題ですが」


 やっとだよ。

 急いでいるのになぁ。


「なんでしょ~」


「慕ってくれるように頼んだじゃないですか以前」


 まぁ、そんなの頼む方も頼む方なんだけど。


「うん

だから恋愛のパラメーターを溜まりやすくしたよ?」


 透き通るノートパソコンが、空中に出現してキーボードを叩くバラウーモン。


「それです

そこに行き違いがあって」


 言葉の、あやです。


「あれ そうなんだ」


 不思議そうな、顔をするバラウーモン。


「奴隷たちが 仲がよかったのに恋愛のライバルみたくなってしまって」


 悩みを言うオレ。


「あっ

それはよくないわね」


 少々、残念そうに笑うバラウーモン。


「恋愛パラメーターを元にもどせませんか ??」


 それが出来れば、以前のように戻れるハズだよ。


「残念だけど 一旦上がったパラメーターを下げる権限はないわ」


 首を、横に振るバラウーモン。


「えっ………」


 なんと、期待ハズレか。


「そもそも みんな あなたのことが大好きだったけど 表に出さなかっただけよ」


 感情を、押し殺していたと言うバラウーモン。


「つまり………」


「遅かれ早かれ恋愛でモメることになったわ」


 残念そうな、顔をするバラウーモン。


「そんな………

解決法は無いんですか ??」


 このままだと、ツラいんですけど。


「要するに お互いライバル心を抱かないようにすればイイんでしょ ??」


「ありていに言えばそうなります」


「それなら やってあげる」


 透明な、ノートパソコンに向かってなにか入力するバラウーモン。


「うわ そんなの出来るんですか? ありがとうございます」


「ちょっと待ってて

はい オッケー」


 入力を終えて、ボクを見るバラウーモン。


「助かります」


 これで、一安心だよ。


「それはそうと」


 真顔になるバラウーモン。


「なんでしょう ??」


 ビクッとなるオレ。


「姫との結婚は いつするの? それが解決の方法だと思うけど」

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