第14話
「あそこに立っているの村人じゃない ??」
北の方角に、向かったとエドワードとサフィスに聞いたオレは、パーティーのメンバーとハマオニールを捜索中だが、
「そうかもな
ちょっと聞いてみるか」
なにせ、ラストダンジョンの周辺は人が寄り付かないから誰もいなくて、話を聞こうにも聞けない。
「すいません
このあたりで女の子を見ませんでしたか ??」
やっと、第1村人を発見して聞いてみると、
「あぁ
農作業をしていたら 女の子に声をかけられてな」
これは、有力な情報が得られそうだね。
「それで なんて言っていましたか ??」
つい、前のめりで聞く。
「そうだな
近くに 大きな街がないか聞いて来るからなぁとなりの ノーザンタンコイザ国のヘルムに行くように言ったよ」
とても、丁寧に教えてくれる村人。
「ヘルムは ノーザンタンコイザ国の首都だ
そこにたどり付く前に なんとか捕まえないと」
あせるオレ。
「首都に入ってしまうと 都合が悪いんですか ??」
サフィスが、聞いてくる。
「街に人数が ものすごくいるだろ
一旦入ったら 発見するのが困難だから」
自警団は、犯罪者じゃあないと動かないしこの街のギルドとは、ひと悶着あって頼れない。
「あっ
そうですよねマスター」
ヤバいぞ、これは。
「教えてくれて ありがとう
さっ 急いで街に入る前に捕まえるぞ」
そう、意気込んでいたのだが。
しかし、
「ここって………」
目の前に、巨大な壁が連なる。
「ヘルムの 城壁です」
首都ヘルムを、ぐるりと囲む城壁だ。
「つまり 捜索は 失敗だったってことだよな ??」
くまなく、捜索したから中に入ったのだろう。
やってしまった。
「いや まだあきらめてはダメよ !!」
マリンが、大声で言う。
「おっ! なにか秘策があるのだな !!」
さすが、マリン。
イザという時、たよりになる。
「秘策? そんなものないわよ」
断言するマリン。
「ヘッ ??」
思わず、マスターらしからぬ声が出る。
「そんなのあったら 最初から使っているわ」
腰に、手を置き堂々とするマリン。
「ごもっともです………」
それは、そうだよな。
「でも 実際問題どう探すよ ??」
他の、パーティーメンバーにも聞いてみる。
「写真が あれば 探せるんだがな」
数寄屋橋カリスが、写真がないのが難しいと言う。
「それだったら 画家にモンタージュを描いてもらいましょう」
サフィスが、提案する。
「そうだな
遠回りに見えて それが近道かもな」
時間は、かかるけど仕方ない。
「描いてもらいに行くニャ」
エドワードが、なぜか楽しそう。
「エドワードも 似顔絵を描いてもらったら ??」
数寄屋橋カリスが、そう言うと、
「それは うれしいニャ」
飛び上がって、よろこぶエドワード。
「おいおい
遊びに行くんじゃあないぞ」
これ以上、やめてくれよ。
「わかってるニャ」
ニヤニヤが、止まらないエドワード。
「ホントに わかってるかなぁ」
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