後日談③ 気になるあの子の話 (2)

ちょうど30分経った今、”イレギュラー”が現れた。


突如として現れた”イレギュラー”に周りの天使達がざわめき、逃げ始めた。


ちょっと、『腰抜けめ!』と思ったけど、ノーマル天使達には”イレギュラー”はきつそうだから、正しい判断だったと思う。



”イレギュラー”を見てみると、どうやら”動物型”の”イレギュラー”のようで、そこまでの強さでは無さそうだった。


「じゃ、とっとと消しちゃいますか」


私は掌に白く澄んだ翡翠を現し、それを”イレギュラー”に投げ……。


その翡翠は”イレギュラー”を消し飛ばした。


「うーん。やっぱり強くなかったかぁ」


と、思っていると、周りから”イレギュラー”に向かってやって来る天使の一団が見えた。


幾ら認識阻害をしているとはいえ、私が1人でここに立っていると、違和感に見えてしまうから、さっさと逃げる。


その時にすれ違った天使達の中にシルちゃんに似た面影を持つ天使がいた。


格で言うと…。”大天使”かな。


シルちゃんの血縁かなと思って、私は彼女を追う事にした。



いい忘れていたが、”天使”は2通りの生まれ方がある。

1つは”神”が”世界”の力を使って創造する方法。

もう1つが天使達が自身の子を生む場合がある。


ちなみに、私は前者に当たり、シルちゃんは後者に当たる。


なんでこの話をしたのかと言うと、そのついて行った子がシルちゃんの子供かもしれないからだ。


なんか、元といえども私にいないのに”親友”に子供がいるとなると、ちょっと複雑な気分になる。


すると、何処からともなくアイちゃんの声が聞こえてきた気がした。

「私と作ろう」と。


うん。アウト。



まあ、血縁でもないかもしれないし、ちゃんと調べてみよ。


❖ ❖ ❖ ❖ ❖

※スイちゃんが注目している子視点


何やら先程からわたしに対する視線を感じるが何事だろう。


チラチラ消えたりするから良くわからない。


ひとまずはに教わった通り、”イレギュラー”の死体の処理をせねば。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

どーも、のこじです。

多分次回でこの気になるあの子シリーズはおしまいです。


ストーカーということ無かれ!

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