第27話 vs魔王⑤ 『暴走』
魔王が逃げていたはずの私の前に現れた。
しかも、魔王を引き止めていたはずのアイちゃんを取り込んだ状態でだ。
なんだか、『虚』の気配が大きくなっている気がする。
分身体とはいえ、友人であるアイちゃんが死んだのに、不思議と不安はない。
そこで分身体の死体が触手に取り込まれていても魔王への怒り以外何も思わなかった。
ただ、激昂するのは違う。
冷静にいることが大切。
深呼吸深呼吸。
スーーー。
フ~~~。
よし。落ち着いた。
アイちゃんに言われていたことを思い出そう。
アイちゃん曰く私は『実』のみで体が構築されているらしい。
つまり、アイちゃんの『虚』によって私はボコボコにやられてしまうかもしれない。
私が取れる選択は………。
1:逃げる
うーん。非現実的。
空間を破ってこれるなら、選択肢に入らない。
2:戦う
これも非現実的。
『虚』に一瞬でボコボコにされてしまうよ。
3:助けを求める。
誰に?
うーん。これは詰んでる。
じゃあ、アイちゃんの『保険』に頼るしか無さそうだけど…。
どうやって時間を稼ぐかだよね。
触手を躱しつつ、考える。
どうしよう。
とは言っても、私の中の”アレ”を呼び覚ますしか方法が無さそう。
……よし。なんかやってる暇なんてないし、やっちゃうか。
「【異能開放】」
私の中にある”器”を呼び覚ます。
昔は器のせいで暴走をしたけど。
今は神に神化したし大丈夫―――。
︙
︙
︙
❖ ❖ ❖ ❖ ❖
※三人称視点
「【異能開放】」
そう、スイリエルが呟いた瞬間。
世界の環境が変わった。
具体的には、世界が翡翠で埋め尽くされた。
地面、雲、水、更には空気までも。
空間全てが翡翠で埋め尽くされた。
”翡翠の器”を持ちしスイリエルは翡翠の中、翡翠の中の異物である魔王を認識し……。
行動をさせる前に、そのまま、翡翠と化させた。
その翡翠の魔王像を
ドガッ。
―――その像を破壊した。
そして、何者かが翡翠のテリトリーに入った事を感じると、その者の下へ向かった。
===
★この世界の〜ちょいメモ★
・『実』
実在する全ての事象のこと。
・『虚』
本来は無いはずの『実』に対なる事象のこと。
・『無』
事象そのものが何も無いこと。
『無』そのものは現れるはずがないから、『無』は『虚』に近しい性質をもつ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
どーも、のこじです。
9日目です。
えっと、今気づいたんですが、広告がOFFになってたんで、リワードとかが無い状態でした。
馬鹿ですね。
広告をONにしたんで、広告が表示されると思いますが、目障りになったらすみません。
それと、星が欲しいです。
毎日更新のご褒美をくださいっ!(切実)(ノ*・ω・)ノ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます