第22話 まおーがやってきたぞっ!

「”器”って何?ってかそもそも『無』って何もない事じゃないの…?」


私が何がなんだか分からずにいると、アイちゃんが説明してくれた。


「”器”ってのはね、■■■が創り出した『概念』の1つだよ。」

「まあ、よくわからない人が創ったってことか」

「………私からしたらよく分からないとかは無いんだけどね」


アイちゃんが微妙な顔をしている。

知り合いなのかもしれない。


「あっ……、あー、そういうのじゃないから大丈夫」

「そう?ならいいや」


謎の行動をする親戚のおばちゃんみたいなものなのかな。


「(おばちゃんではない………)」

「ん?何か言った?」

「いや、なんでもないよ」


気のせいかな。


「ってそんな事より崩壊をなんとかしなきゃっ!アイちゃんは余裕そうな顔してるからなんか策はあるんだよね?」

「まあ、無いことは無いかな。ちょっと大変だけど」


ならばいい。


「その策は?」

「元凶の魔王ぶっ叩け作戦!!」


……なんかテキトーな作戦だなぁ。


「て、テキトーとか言わない!ちゃんとした作戦なんだから!」

「まあ、いいや。作戦内容は?」

「魔王を消す!そんだけ!」


やっぱりあんまり考えていなかった。


「まあ、倒しには行くけど。っていうか、今回アイちゃんは干渉出来るの?なんか制約みたいなのがあった気がするんだけど」

「あー。一応行けるはず。ってかは脆いから負けちゃう可能性もあるけど…」


と話していた所に、今いる天界世界の制御地点で爆発が起こり、崩壊が始まった。


「あ〜。これは本格的にまずい。私じゃあ勝てないね」


崩壊していく天界を見ながら、アイちゃんが言う。


「アイちゃんが勝てないなら私も勝てないと思うけど!?」

「いや、相性の問題だよ。私の力ではこのレベルの『無』には勝てない。それだけ」


そ、それだけじゃないよっ!

流石にアイちゃんが勝てないのはまずい。


「でも、スイちゃんだったらもしかしたら勝てるかもれない」

「なんで私!?」

「これまた相性の問題。だけど…。ひどい代償があるかもしれないけど」


えぇ…。もっと安全に倒す方法無いのかなぁ。


「それはあるけど………。今は無理そう」


友人がどこからともなく通話機を取り出して、通話を試みたが、繋がらなかったらしい。


「とにかく、私は役に立たないから、スイちゃん!頑張って」


えぇ…。ひどい…。

と思った瞬間だった。


崩壊を始めた天界の崩れ去った部分からとんでもなくおぞましい物体X魔王が姿を見せたのは。


えー。

きもちわるっ!


===

久しぶりのちょいメモコーナー

※一応ファンタジー用語の解説です。実際のものとは関係はありません。


【”器”】

■■■によって創られた、『概念』を無理やり具現化した矛盾した存在。

ソレを取り込むことによって、『世界の力』を使うことが出来る。

ただし、『概念』そのものには遥かに劣る。


【『概念』】

事象そのものや出来事などの事。

概念とは絶対であり、また、相対でもある。

概念の制定者は『レ■』と『ア■』であるが、それの全てにおいての最終決定権は、■■■にある。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ども、のこじです。

ストック作り中です。


どうでもいい話なのですが、昨日ニコニコのサーバーがまた落ちるという悪夢を見ました。


毎日更新4日目です。

さて、何日続くか。

目指せ残りの8月は毎日更新。

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