第18話 【神化】そして、”友人”

「つ、疲れたぁ…」


イレギュラーを倒しただけなはずなのに、何故かやたらと疲れる。


「おっ!来た来た。スイちゃん。ついにこの時が来たよ」


「んー?何?いまからだがだるぃ………」


なんかねむく………。


「zzz...」


❖ ❖ ❖ ❖ ❖

※”友人”視点


「ね、寝てる。まあ今、体が作り変えられているからね」


うん。楽しみだなぁ。

ようやく【神化】かぁ。


完全な神化だからもう天使に戻ることはなさそうだけど。


「神化が終わるまでは…。大体100年ぐらいね。じゃ、気長に待ちましょか………って思ったけど面倒!そもそも神化に100年掛かるって何!?てか、私が直接【神化】すれば一瞬じゃん。よし。スイちゃん。ちょっと眠ってから早いけど、すぐ起こすからごめんね」


すぐに神化を行うために、私自身の『』”虚ナル世界”からエネルギーを持ってくる。


そして、エネルギーを”虚”から”実”に変換させ、その”実”のエネルギーを更に”神”のエネルギーに変換させ、それをスイちゃんに与える。


すると、スイちゃんが光りだし…。


❖ ❖ ❖ ❖ ❖

※スイちゃん視点に戻ります。


ま、眩しい……。


なんかすごい眠りにつこうとしたら目が一気に覚めた気がする。


「ん…?あ、あれ?」


さわって確認しようとも、今まであった羽と輪っかがない。


「うん。よし、よかったよかった。成功だね。【神化】おめでとう。スイちゃん」


「あ、ありがとう?なんか急すぎて現実のような気がしないんだけど」


なんかふわふわしてるし。


「実は夢でした!!」


「やっぱり?」


そんな気はしていたけど…。


「というのはウソだ。頬をつねってみたりしたら?」


えぇ…。

一応頬をつねってみる。


「痛い」


「まあ、現実だから安心してよスイちゃん。(ボソッ)夢でも痛覚を与えることぐらい出来るけど」


「ん?何か言った?」


”友人”が何かを言っていたような気がするが、気の所為ということにしておく。


ってか、いまさらだけど。

”友人”の名前って何?

天使のときにはわからなかったし。


「ん?私の名前?」


「まだ心読めるの!?神になったのに!?」


「うん。簡単だし」


「えぇ………」


相変わらずの”友人”の出鱈目さに思わず呆れてしまう。


「で、私の名前だっけ?うん。スイちゃんも神になったしちゃんと聞こえられそうだね。よし。私の名前は…」


名前は………?


「そ、そんなに期待しないでよ」


”友人”が恥ずかしがる。


「わ、私の名前はアイ。『アイ・ミーティア』だよ?」


な、なんかいつもの”友人”アイちゃんよりも可愛い。

な、なぜだろう。

まあいいか。


「そ、そんな事よりも管理を始めなさいっ!」


あなたアイちゃんは私の母親かいっ!


「小さい頃から見ているから近所のお姉さんみたいなものだよ!」


「近所のお姉さん………。お姉さん?」


年齢的におかしい気がする。

年齢を考えたらお婆さんぐらいじゃない?


「そ、それはスイちゃんにも言えるよっ!スイちゃんだって1万歳以上は生きてるでしょっ!」


わ、私の年齢を大声で話すなっ!

でも………。


「アイちゃんの年齢分の私の年齢だと、私の年齢はほぼ0になると思うよ?」


「ぐはぁっ」


アイちゃんにカンストダメージ99999999999999999!!

アイちゃんは倒れた!!


まあ、茶番はさておき、本格的な世界の管理をしに行こうか。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ども、のこじです。

”友人”改めアイちゃんです。

少しモチベ急上昇中です。

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