第16話 訓練終了っ!

〜体感時間数年後〜


そろそろ…、いけ…る?


未だ無傷な人形を私は見上げながら、考える。


魔法が全く効かないことに気づいた私はスキルや権能を併用して攻撃しているが、傷一つつかない。


「スイちゃんっ、頑張れーっ!」


”友人”が壊すまで逃さないぞ?という笑顔で熱い応援を送ってくれる。


うん。ちょっと怖い。


ちなみに、私が何も考えずともナイフなどの弾幕を避けれるようになったから、”友人”からの弾幕攻撃は終わった。


「でも…、あと少しあればなにか掴めそうな気がする」


「そんな所へ登場!謎の仮面の人物Rだ!!」


な ん か 来 た。


えっと……、バッタの仮面を顔に貼り付けている…、女の人?

思わず”友人”の方を見る。


「な、なんで、■■がこんな所に!?というか早く帰れっ!」


”友人”ではなさそう。

”友人”も驚いている顔してるし。

でも知り合いっぽい。


「そこの君、力に伸び悩んでいるんだろう?」


「私ですか?」


「まあ、君以外いないだろうね」


「伸び悩んでいると言うよりはあと少しなんですけどね」


先ほども言ったが、あと何か1つでもきっかけがあれば破壊できそう。


「そうだね…、手っ取り早い方法だと、君の●●の封印を解いちゃうことだけどね。ねえ、■■、封印解いちゃっていい?」


封印されているせいか、●●の部分が聞こえない。

ついでに”友人”の名前も聞こえない。


「それはダメ。今封印を解いたら危ない。はよ帰れ」


「そう、じゃあ、ちょっとしたアドバイスを送るよ。権能と君のユニークスキルの相性は悪いように見えるけど、なかなか悪くはないんだよ。じゃ、■■も怖いし、謎の仮面Rは退散させてもらうよ。さらばっ!」


なんだったんだ、あの人?は。

”友人”も仮面Rが帰ってホッとしている。

後で、どんな人か聞いておこう。


…権能とユニークスキルの相性かぁ。

考えたことはあるけど、本当にそんな事出来るの?


ちょっと、このユニークスキルにはトラウマがあるけど…。


ものは試しか…。


「【ユニークスキル】、【邪気付与】」


はぁ…。

小さい頃にこのスキルのせいで起こってしまったあの事を思い出す。

いや、今はそんな事はいい。

付与できるかどうかが問題だ。


邪気が人形に飛んでいく。


オリタイト製人形には邪気が付与されたかは分からないが、やるしか無い。


「【大天使の権能:翡翠】【天邪滅斬剣】」


莫大な魔力が私の眼の前に集まったかと思うと、翡翠でできた剣が創り出される。


そして、その剣を用いて、スキル【奏剣】を発動する。


……これが装備無しでの今出せる最高火力の技かな。


その剣を手に取り、人形に向かって跳ぶ。




「斬れ」



スパンと何かが斬れた音が鳴り…。

人形は真っ二つに割れていた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ども、のこじです。

なんかモチベが上がってきたんで更新です。

次回更新日は未定。


※加筆しました。

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