第8話 殺人計画書

南一郎が構想中だった小説"殺人計画書"その中身を生き残った6人で読む。そして南一郎の天才さに驚愕する...


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殺人計画書 インタビュー


圭 葛藤の末いじめっ子を殺害


美緒 衝動の末5人を殺害


葵 偶然にお婆ちゃんを死亡させる


根岸 偶然に教師を死亡させる


長宮 暇潰しに同級生を殺害


三滝 正義の為犯罪者を3人殺害


光莉 罪悪感が無い為事故を起こし殺害


暴念 組長の忠誠心ゆえ殺害


源田 金の為10人以上殺害


目田 暴走した愛情ゆえ殺害



大まかな設定


自分自身(南一郎)が軸に殺人事件が起こる物語


妻と×××(黒線)が協力して南一郎を殺した犯人を探すミステリー


まず妻が夫殺害を疑われた切り取り記事を壁に貼り"嘘を付くと殺される"と書いておく。

その後皆を脅す為橋を爆破させ自ら落ちる


すると探偵の三滝は目田と暴念の過去の事件を知っているから暴露するはずだ。それから芋づる式で皆自白しだす。しなければ共犯者がそうなるよう仕向ける。


そしてバイトで雇った子(愛花梨) だけはやってないと言うだろう。何故なら本当に人を殺してないから、そしてそのバイトの子を殺し過去の別の事件の切り取り記事を置いておけば、嘘を付くと殺されると言う恐怖を確実に皆に与えられる。



次に死ぬのは目田だ。三滝に過去の事件を暴露された目田は女子から引かれ何かしらトラブルを起こし、自室に拘束される事だろう。見張り等が付いても密室で殺す事は簡単だ。×××××××(黒線)すれば良い


次に殺されるのは源田だ。源田には顔がバレるとしても直接手紙を渡すべきだ、源田は金を貰えれば依頼者に危害は加えない。この時皆には屋敷に隠者Xが居るのではないのかと疑問が出て捜索を始める、そうなれば手紙に書かれた場所に行けるよう源田は外の林の探索を選ぶだろう。


次に葵を殺すのは簡単だ、異常者の集まりの中に純粋な女の子が1人いたら確実に裏があると推測する、それを葵は耐えられず、最後に"お前のせいだ"と言う言葉を乗っければ簡単に自殺するだろう


現時点で生き残っているのは


圭 美緒 根岸 三滝 長宮 暴念 光莉


の7人だが、南一郎を殺せる犯人は天才とされる。過去に私のミステリー小説の前編を読んだだけで謎を解いたのは妻のみだが、最近もう1人解いた者が現れた、しかしそいつは妻とは違い殺人者目線で謎を解いた。そいつは殺人を楽しんでいるのだ。つまり7人の内誰か1人が南一郎殺人犯に殺されていてもおかしくない。


その殺人犯の衝動を呼び起こす為にも愛花梨を無惨な殺し方にしたのだ。



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そしてこれを清書した"殺人計画書前編"(先程まで起こっていた事件)の原稿が書かれていた。違いがある所を言うとすれば、根岸が死んだ部分が書かれていないのと、全員の言葉のニュアンスが少し違う事くらいだ。


この先は書かれていない、恐らく書く前に殺されたのだろう。


圭「何て事だ...全て南一郎の思った通りじゃないか」


三滝「人の心情をリアルに書ける天才だからこそ、ここまで俺達の動きを読めたのか」


長宮「おばちゃんが自殺で愛花梨が殺人鬼じゃないただの女だったとはな」


圭「そう言われれば旅館にはこんなに食糧があるのにおばちゃんは買い出しに行くと言っていた...今思えば矛盾していた」


光莉「でも良い情報が出たじゃない。根岸を殺した奴が南一郎殺人犯で、他の殺人は南一郎の身内の復讐」


美緒「そうね。南一郎が言うんだからその通りなんでしょうね」




圭「まて! メモ用紙の裏にも何か書いてある」



"南一郎を殺した犯人を見つけたら、私は自ら名乗りでる"



とメモには書かれていた。



三滝「これは恐らく4人(目田、愛花梨、源田、葵)を殺した犯人が書いたものだ」


長宮「なるほど。犯人はよっぽど南一郎の事が好きみたいだな」


暴念「ここで4人を殺した奴は南一郎の書いた小説通り動けばバカでも殺せる、しかし南一郎を殺すのはバカな俺にはできねぇぜ」


三滝「申し訳ないが、圭と光莉と暴念さんにはできると思えない」


光莉「まぁそうね」


長宮「俺は頭が良いとされてるのかな?」


三滝「それもあるが、南一郎殺人犯は殺人が好きなサイコパスなんだ。つまり過去の事件も踏まえると美緒か長宮の2人に絞られる」


長宮「フフッ...違うな」


三滝「何がだ?」


長宮「お前は正義の為殺人をしている。つまりこの場は全員殺人鬼、正義を振りかざし放題だ」


三滝「確かにここには殺したい程のクズはたくさんいる。だが殺人を楽しむなんてしてない!!」


圭「それは一緒にいて分かります。三滝さんは殺人を楽しむような人じゃない」


長宮「根本的に違うんだよ! あのメモは犯人が書いたものだ。南一郎殺人犯はサイコパスだと思わせて自分を疑いの目から逸らす為のな。つまりお前は南一郎を殺し見つけたメモ帳から俺達殺人鬼の存在を知った。そして正義の為に俺達をここに集めて1人ずつ殺してるんだ」


暴念「なるほど...起きた全ての事件が三滝1人でやった事だったのか」



三滝「面白い推理だ。だが君は葵が死んだ時ずっと一緒にいただろ。Xに連絡する素振りを俺が見せたか?」


長宮「それは天才な三滝様がどうにかしたんだろ」


それぞれが自分の意見をぶつける中、美緒はこの隠し金庫の違和感を見つける


美緒「ねぇ...この本、分厚い割に金庫の厚さ無さすぎない?」


圭「確かに、本の1/3くらいしか無いな」


三滝「もしかしたら...」


三滝は本を裏側から開こうとする、すると裏側にも鍵のかかった金庫があった。


三滝「開けるぞ」



ガチャ........



入っていたのは、毒薬と睡眠薬だ



暴念「毒薬は目田殺しに使ったとしても...睡眠薬はいつ使われたんだ?!」


圭「まさか、まだ使われていない。まだ復讐は続くのか...」


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