第03話 やっぱアイツを受け入れるのは無理だ

 レイナちゃんとしての生活はもう一ヶ月。女の子の体にどんどん慣れてる。


 以前は、「女になったら自分にエッチなことをやり放題ができるだぁ!!」っという考えがあるが、実際に女の子になって、レイナちゃんの体をきちんと見ていると、欲求がなくなり、逆に庇護欲という感情が芽生えた。


 まあ、最初お風呂の時に裸を見ていると少し興奮してたのは認めるが、今慣れたらはもう欲求がない。レイナちゃんへの罪悪感も自分に手を出していない原因だ。


 でも、今はいくらどんなに他の女の子と仲良くができる、まさに最高のシチュエーション。


 レイナちゃんの体なら、いっぱいお姉さんに甘えでも、年が近いの貴族令嬢と友達になっでも、それとも年下の子にお姉ちゃんとして甘えられるも問題ない。今なら誰も責めない。けど前世の俺がそんなことをやったら通報されるに間違いない。


 ところで、俺はこの一ヶ月間でこの世界に関するいろんな情報を調べた。


 この世界は古代のヨーロッパじゃなく、地球とは全く異なる異世界であることを理解した。公爵家にあった本を読んでからよく分かった。俺は古代のヨーロッパにあまり詳しくないけど、この国は元の世界に存在しないことは確かだ。少なくとも魔法は地球に存在していないと思う。そして地図を見ると、俺が知らない大陸だった。


 とはいえ、ここは中世ヨーロッパを模した世界で、小説や漫画でよく見る世界観だ。


 例えば、電気はまだ発見されていないから、カンテラの灯りやろうそくが主な照明だ。


 そしてここはオマ王国という国で、古典的な封建制度の国だ。大陸には多くの国が信仰する宗教があり、君主が国を支配する正当性を得るためには教皇の承認が必要で、君主権の神授説を象徴してる。そこも中世ヨーロッパと非常に似ているな。


 国王は国内で最高の権力と名声を持ちが、下層に「貴族」という存在があるから、権力は平民まであまりに伸びていない。


 貴族は権力の階層で二番目に重要な存在で、自分の領地や軍隊を持ちが、国王に忠誠を誓い、軍事的な奉仕を提供する必要があるだ。そしてレイナちゃん、つまり俺は、貴族の中でも最も有力な四大公爵の一つ、ナフィールド公爵家の令嬢だ。


 だからこそ、両家の関係を維持するためなら、レイナちゃんは王子との婚約は必要だ。それにしても、公爵令嬢が王子の婚約者になるという展開は、どこかで見たことがあるような……


 まあ、それをほっておこう。俺は今、レイナちゃんの代わりに未来王妃としての学習を行うている。予想していたような辛さではない。むしろこれはこの世界をより詳しく知ることができるきっかけなんだ。ただダンスは苦手で、様々な貴族礼儀もとても複雑で難しい。


 家庭教師は王妃学習に指導のもと、この国の歴史、文化、政治、社会、そして経済について、さらに深い理解を持つことができた。


 このようなファンタジー世界では魔法が存在するのが当たり前から、俺は簡単な魔法の練習が必要だ。


 レイナちゃんの記憶を探して、そしてようやく初めて自分で魔法を成功させたとき、思わず「うおおお!! マジか!? これが魔法なのか!? すげええーー!!」っと言語力が失って大声で叫んでしまった。家庭教師は俺が狂ってしまったか?っと心配してだ。


 俺はまだ魔法を使えるようになったばかりの初心者で、毎回使った後は疲れ果ててしまう。ちなみに、レイナちゃんの魔法属性はその赤い髪と違う水属性でした。


 そういえば、家庭教師は優しい茶髪のお姉さんで、俺の好みにすごく当たる人でした。もし俺がまだ男だったら、彼女にすごいアプローチかもしれないね。その原因で、毎回の王妃学習はとても楽しかった。


 今日の王妃学習が終わった後、俺は自分の部屋に戻ったーー正確には俺の作業用部屋だ。転生初日の朝で目覚めていたのは寝室で、この部屋とは別の場所だ。


 いや、なんて言うか、さすが公爵家だ、トイレだけで前世の家全体より大きいだ。


 この作業用部屋も非常に広く、右側には俺の机と様々な飾りがあり、左側にはピアノと他のものがある。レイナちゃんはまだ小さい頃で、公爵家は彼女の芸術的な才能を養う必要がありますという理由で、ピアノをこの部屋に置いたのだ。


 ちょうどいいね。俺も元の世界でピアノを弾くのが好きだ。友人からの影響を受け、一年間くらい自己学習を続けた結果、ピアノ8級に合格した。


 でも残念ながら、こんなモテモテな才能が持っているなのに、彼女ができていない。


 もうこれ以上言うな、俺泣くから。


 よし。今日もちょっと弾くか。


 アニメ名曲の旋律から始め、次々と思い浮かぶ曲を弾いていく。気づけばかなり時間が経っていた。多分数時間があるかも。いつの間に太陽が徐々に暗くなり、オレンジ色の光が窓から部屋に差し込んでいる。


「はあ~、気持ちよかった~~」


 ーーパチパチパチパチ。


 誰かが拍手をしていたを聞いていた。


「素晴らしい演奏ですね、レイナ嬢」

「えっ?」


 驚いた顔で振り向くと、いつ来たのがわからないエドウィン王子は、椅子から立って拍手している。


「王、王子!? なんでお前はここにいるんだ!?」


 いやどこから出できたコイツは? 今日は王子がまた訪ねる日だったのか? そんな予定はいないみたいだけど?


「酷いですね、レイナ嬢、自分の婚約者を『お前』って呼ぶなんて」


 王子はいつもの優しい笑顔ではなく、いたずらっぽい笑みを浮かべた。


 えっ、でもあれ? 王子はレイナちゃんをピアノを弾くを見るのが今は初めてなんだよね? 確かレイナちゃんの記憶によると、アイツは一度も見たことない。


 秘密を明けた後、王子との面会で完璧な王子の仮面を少しず々外していることをすぐに気づいた。視線も少し興味津々に変わっていた。アイツの笑顔も、以前の営業用な優しいスマイルではなく、何か面白そうなものを見つけたかのような表情になっていた。悪い意味でより気持ち悪いになっている。


 けどなんでだ? なんでこのような変化があるのか? 俺の行動がアイツの注意を引いたのか? 昔はあんなにレイナちゃんのこと無関心だったのに……


「なんでこっそり乙女の部屋に入ってきたんだよ!?」

「ぷっ!! 乙女……いや失礼しました。なんでもありません」


 笑ってるだよね今は?


「私はレイナ嬢の専属メイドのシェラが案内していますよ。ちゃんとノックして、挨拶もしたんですけど、ピアノに夢中で外の音が聞こえていませんみたいで、返事をしていませんですよ」

「えええ!?!」


 そんな!? 誰かが入ってきたり話しかけてきたりしても、俺は気づかなかったの!? 本当にそれほど集中力があるの!?


 いあそれはともかく、レイナちゃんへの態度が少し変わったり、こっそり部屋に入ってじ~~っとピアノを弾くを見てたり、どう見てもおかしい!


「レイナ嬢、あなたは本当に根性があるですね。自分が編み出したストーリーを続けるために、話し方や普段の行動まで完全に変えて、私に対する呼び方まで『殿下』から『王子』に変えたんですね。細かいところに気を配るお嬢様が好きですよ」


 王子が俺の髪を撫でようと手を伸ばしたとき、俺は容赦なくアイツの手を払いのけた。


「ストーリーじゃないけどね。それに隙ありで俺を触ててやめてだよ。気持ち悪いだけど。セクハラ行為だこれは」


 なんで俺がそんなに悪い態度をしているのに、アイツは不機嫌な表情を見せず、興味深くに俺を見つめ続けるのか、理解できない。


 やっぱアイツを受け入れるのは無理だ! この腹黒王子は何が企んているが全然わからない!


「お嬢様、エドウィン殿下、もうお食事の時間ですわ」

「……あっ、はい」

「了解です」


 食事の時間になったことを思い出して、すでにシェラさんが呼び出しに来てくれていた。


 王子の方にチラッと見ると、いつもの営業用スマイルに戻った。


 まさか、最近俺への気持ち悪い表情や腹黒な態度はアイツの本当の姿なのか?


 ……だとしたら、秘密を明けないでそのままのほうがいいなのか……?


 俺のバカぁぁ!!

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