第30話 2024/09/23 ㈪ いい加減にしとけよ!
9月22日。曇った空がますます心の中の曇りを映し出している。私は黙々とスーパーへ向かい、リストに書かれた食材をカートに放り込む。静かな午後の空気なんて、今の私にはまったく関係ない。なんだか、全てが苛立たしい。
午後からの出社。オフィスに入ると、日常がいつも通りに流れている…はずだったが、突然同僚が転んだ。腰を打ち、顔をしかめながら「痛い」と苦しむ。私は冷静に「無理しないで病院に行け」と言ったが、心のどこかで苛立ちが積もっていくのを感じる。何なんだ、この状況は?
夕方、スマホに届いた弟からのラインがまた追い打ちをかける。「弟嫁をグループチャットに加えないか」との提案に対して、無情にも「無理」と一言。簡単に切り捨てられるその返事に、私はスマホを握りしめる。「無理だよ」の言葉が心にズシリと響き、その瞬間、何かがはじけたようだった。なぜこんなにも不誠実なのか? 家族のことを少しでも考えてくれる気がないのか?
さらに昨日、母が体調を崩している中、弟は突然家に来た。母は驚きながらも、やはり疲れていた。後で弟にそのことを伝えると、返ってきた言葉は「本当にしんどかったら直接言えばいいじゃん」。その言葉に、私の心の奥底から込み上げてくる怒りが爆発した。「直接言えばいい?」本当に分かっているのか、母のことを。彼の冷淡な言葉が、まるで凍てつく風のように私を刺した。いい加減にしろ、そんな無責任な言い方で済む問題じゃない。
9月23日。頭の中に渦巻く怒りは、夜通し収まることはなかった。「本当にしんどかったら直接言う」なんて、そんな馬鹿なことを簡単に言ってしまえる人間に、どうしても許せない感情が湧き上がる。母が弱っているのに、どうしてそこまで無神経な態度が取れるのか。自分の家族だろうに、何を見ているんだ?
スーパーに行っても、オフィスに向かっても、全てが苛立たしい。ふとした瞬間、弟の言葉が蘇り、怒りがまた燃え上がる。なぜ、なぜここまで無関心でいられるんだ? 私の心の中で燃え続ける怒りは、誰にも見えないだろうが、確実に存在している。弟とのラインに、さらなる苛立ちを感じる。
「いい加減にしとけよ、コラ」と、心の中で静かに、しかし確実に怒りの声を上げながら、私は今日も静かに息をつく。この怒り、どこにぶつければいいのだろうか?
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