第二章 番外編
番外編 楓とテニス
https://kakuyomu.jp/users/Chitose-Hikari/news/16818093078612246650
教室で、いつものように京子やリカとくだらない日常話をしていた時、遠くから刺さるような視線を感じた。
振り向くと、
(あれ? 昔に戻ってしまったようだ。なんで楓は俺の事を睨むんだろう?)
目が合うと視線を逸らす
しばらくして、京子たちが立ち去った後に、
(また鼻の下を... とか言われるのかな?)
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「あのぅ、今度、わたしとテニスしませんか? たぶん、京子さんよりは打てると思うの」
「ああ、構わないよ。じゃぁ、今日の放課後にテニスコートで待ってるね」
「ありがとう」
そそくさと席に戻る
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放課後のテニスコートに行くと、
引き締まった長身の体、長いストレートヘアを
リカとはまた違った魅力あふれる美少女だ。
(楓って、こんなに可愛かったのか。。。)
思わず唾を飲む。
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ゲームを始めると、確かに上手だ。足も良く動くし、ボールも速い。何より抜群のスタイルと締まった顔が、なんとも美しい。
そんな
「残念、もう少しだったのに勝てなかったわ。さすがね」
「いやいや、
「あなた左利きだったのね。テニスはレフティーのほうが有利だよね」
「いや、俺は右利きだよ。右ばかりだと体が偏ってしまうから、時々左で打っているんだ。左右均等に体を使いたいからね」
「… あら、そうだったの」
少しショックを受けている様子だが、実際俺は右でも左でもあまり変わらない。なぜか運動神経だけは抜群で、こればかりは生んでくれた親に感謝する他はない。
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「あの、ちょっと聞き辛いんだけど、いい?」
「ああ、なんでもいいよ」
「あなた、京子と、その… 付き合っているの? とても仲が良いし幼馴染なんでしょ?」
「京子は確かに仲は良いけど、ただの幼馴染だよ。付き合っているとかじゃない」
「じゃぁ、リカさんと付き合ってるの?」
「いやいや、リカともなんともないよ。ただの友達だよ。なんでそんなこと聞くの?」
「じゃぁ、今は特に恋人とかいないの?」
「ああ。そうだよ」
「えーと、そう言うことなら、私も候補に入れて欲しいな」
「なんの候補?」
「あなたの恋人の候補」
(!!!)
俺は思わず持っていたボールとラケットを地面に落としてしまった。いきなり笑顔でこんな事を言い出すなんて、予想だにしていなかった。
「京子、リカの次でいいから」
何を言い出すのかと思えば、今のは告白なのか? 候補だなんて、そんな大層なことは考えたことない。しかも3番目でいいとか、意味がよくわからん。俺は戸惑いを隠せなかった。
「じゃあね、またテニスの相手してくれると嬉しいな。」
そう言って、
---
京子とは幼馴染で何でも話せる仲だけど、告白されたことはない。以前リカには告白されてデートもしたのだが、京子のお陰で散々だった。ここに来て
リカも
(恋人候補かぁ。1番目は誰なのかな? 普通に考えれば、リカか
明日からどんな顔をして
そして、俺の席では京子とリカとの下らない日常会話が続いている。ただ、時々
--- 番外編 END ---
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