第7話精神《こころ》の力

この夢見ヶ丘学園は目には見えない世界の護りそのものと契約することで、人類やこの星を護る代わりに加護と恩恵を受けている

世界の危機において予兆が現れ、世界の危険を知らせると同時にその危機を取り除く為に夢学の世界そのものが手を貸してくれる

それとは別に夢学も力をつける為に独自に精神こころ感情おもいのエネルギーを武器ちからに変える研究をしていた

趣味嗜好は特に強い感情おもいを生み出し力を得られる事から、ソレ等の力をこれから訪れる世界の危機に対しての備えとしている

「この夢見ヶ丘にはキミ達一般生徒の他にも戦闘用生徒や非戦闘用生徒と呼ばれる生徒も存在するの」

廊下を歩きながら姫乃先生がボクに語りかける

「ソレ等の違いは[根源]と呼ばれるこの宇宙全ての始まりを発見して、その力を有効活用する研究をし出したところから始まった」

「根源って?」

「全ての始まりにして終わり、一にして全みたいなモノかな」

「その根源と一般生徒以外がどんな関係があるんですか?」

「根源から全てが生まれた、宇宙も時間や空間と云う概念も、そして生命いのちもね」

「概念や生命いのちも・・・」

「私達はそれを生命いのちの源泉と呼んだ、その生命いのちの源泉から汲み取った生命いのち素体プロトフォームと呼ばれる生徒の雛型プロトタイプに与える事によって生徒と云う人工の精神生命体が完成した」

「精神生命体って精神だけの存在ってことですか?」

「正にそう、ドクターななれむという夢学の科学者がその技術を作り出したの」

それから先生が語ってくれたのは夢学の様々な技術やこれから戦うことになる存在についての事だ

夢学で言うところの一般生徒とはボク達普通の人間の生徒、それ以外は戦闘用でも非戦闘用でも根源にある命と云う概念が生まれた場所、生命いのちの源泉から汲み取った生命いのちを使い生まれた生徒だということだ

ソレ等は人間と同じ姿をしているけど実際は精神エネルギーが人間ヒトの姿になった存在らしく、外見が人間でも内臓も脳も存在しない、脳の代わりに頭の中にCPUチップが存在してそこで人格を形成し思考することが出来るとのこと

また趣味嗜好の力が結晶した特殊能力やそれが具現化した特殊武器チップも頭部に存在しており、自身の力の源である趣味に傾倒した性格を持つ者が多いらしい

またツインテールが最強の趣味嗜好の属性である為か本能的にツインテール愛が精神こころの奥底に根付いているとのこと

精神が生命いのちを持ち形成された精神生命体であるが故に精神の強さと成長が彼女等の力と進化に影響するのだとか

また生徒の攻撃は敵の体を通じて精神や魂、その他存在その物にダメージを与えるため通常の手段や物理攻撃で倒せない存在も倒す事が可能であるということらしい

また精神生命体である生徒は感情の昂りや強い思いによって無限大に強くなることが可能だという

その他にも生徒は怪人化という能力も使用可能で、怪人態は心の奥にある潜在的な攻撃本能が形になったモノであるとのことで、動物や植物、鳥類や昆虫類に海洋生物など、挙げ句は現象や幻獣のように生徒一人一人の精神に潜在する攻撃本能によって形を変えると言われている

生徒は人間に非常に近い感性を持っているが故に、人間に危害を加える者や犯罪行為に走る者も存在する

夢学はソレ等は人間の手に余るためソレ等を鎮圧するために戦闘用の生徒を作り徒党を組んで暴れる暴走した生徒ないし悪に堕ちた生徒のを[イレギュラー]と呼びそれを処分する戦闘用生徒のチームを作り対応しているのだという

「なんだかすごい話だなぁ、これから訪れる危機もそのイレギュラーが起こすのですか?」

「まあそんなところ、ただ今までのイレギュラーとは毛色が少し違うけどね」

そうしてこの世界に危機が迫っている事をボクは初めて知った、その戦いに巻き込まれるという事実も

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