体育祭開幕

「以上で開会式を終了いたします。生徒は速やかに自分のクラスの陣地に戻ってください」


いやー全く意味のない開会式だった。


まぁそれは万国共通か。


やる気のない三年生は立ったまま目をつむっている奴や、ダチとお喋りする奴、ポケットに隠し持っていた単語帳を見ている奴ばっかりだった。


ただ、それはあくまで一クラスを除いての話。


俺たち三年Eクラスは誰一人目をつむらず、話さず、単語帳を開いている奴なんていなかった。

それもそのはず、最前列に立っている桐乃さんから、本当に後ろに目がついているのだと思わせるほど監視されている感覚が伝わってきた。

ちなみに僕は股間に目がついています。


大体小中は開会式が終わるのと同時に、無駄にやる気を諭すbgmが流れて全速力で陣地まで戻るんだよな。


一二年はほぼ同じで全速力で陣地まで戻っている。

そんなすぐ競技が始まるっていうわけじゃないのにそんな急ぐ必要あるかね。


三年生はほとんどがだらだら行動し、そのクラスの担任が睨みつけている。


ただ、そんな中でも我々三年Eクラスは一切速度を変えることなく、綺麗に整った行進をする。


「「「「「「「「「「「「......」」」」」」」」」」」」


なんか俺たちが行進し始めたらいきなり静かになるの恥ずかしいな。


ここまで無音だとちょっと羞恥心が強くなってくるから軍歌流してほしい。


ってか何気に桐乃のキレのある行進にしっかりと合わせられる俺たち凄くね?

意外と体力使うけど誰一人としてばてない俺たち凄くないっすか?

桐乃さんの言う通り、これはちょっと加点されたとしても何もおかしな話じゃないな。


ちなみに我がクラスの担任はというと、全部桐乃さんに任せ、教師用のテントで休んでいる。


いいなー、俺も一目の少ないところで早く野外ペニスエクササイズしたいなぁー。


そういえばペニスエクササイズした後だとあまり力が入らないってマジなん?

逆に俺はやる気に満ち溢れると思うけどな。


「あと三十分後に全員参加の百メートル走があるね。しっかりと休憩中にアップしておくんだよ」


よし、じゃあ俺は休憩中に朝してない分を...


「それじゃあ清人君、一緒にアップしようか」


...まぁさすがに体育祭に一人でヌくなんて恥ずかしいことできるはずもありませんよね。


ってまたこいつら俺のことをちょっと同情するかのような目で見てやがる。


よし、こうなったら道ずれに...


「桐乃さん、こういうのはクラス全員で一緒にアップした方がいいんじゃないのかな?」


「「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」」


よしよし。

何言ってるんだお前ー!と叫びたそうな顔をしているな。


いや、そもそもお前らこの休憩中に何するつもりなん。


確かに桐乃さんの恐怖政治の影響で、本気で三十分を丸々使ってアップするってやつも一定数いると思うが、大半のやつは十分もかけずに終わるだろう。

なら、残りの時間はどう使うか。

どうせテキストも桐乃さんに没収されているわけだからあとはトイレでヌくことぐらいしかないだろ。

抜け駆けは許さん。


「うーん、確かに清人君の言い分も一理あるね。なら、佳林ちゃん、どう思う?」


菊島さんの意見=桐乃さんの意見なのだから、菊島さんに訊くってのはただの二度手間なんよ。


まぁでも今の菊島さんなら桐乃さんのDV分からせのおかげで俺の意見を尊重してくれる


「私は...桐乃さんとき、き、きよ、と君の二人だけが一緒にアップすればいいと思います」


え?なんで?

そんなことを言って困るのは俺じゃなくて (俺もだが)菊島さんやで?

うわー、これはまたDVタイムに


「うん、そうだよね。やっぱりアップは自主的に行うからこそ意味があって全員が一緒にやるのはあんまり効果的とは言えないよね」


あれか、桐乃さんはできれば俺と二人だけでアップしたいと思っていたのか。

なら菊島さんがああ答えたのも納得だわ。


いや、今桐乃さんが言った言葉通りなら俺と桐乃さんが一緒にアップしたとしても無意味なんじゃ...?


「ほら、行こ清人君」


否応言わせず桐乃さんが俺の腕を引っ張ってくる。

なんでただ一緒にアップしに行くだけなのにこんなに力入っているの?


俺と桐乃さんはグラウンドを抜け出し、校舎と校舎の間の広場に出た。


「ほら、清人君うつぶせになって」


え?今からアップするんじゃないの?

よく陸上系の同人誌を見るため、走る前のアップは何となくわかるが、うつぶせになるアップなんてあったっけ?


俺は若干期待しながらうつぶせになる、


すると桐乃さんはちょうど俺の太ももの部分を掴む。


「!?//」


あ、そういうことか。

やっぱりアップにはさっき俺の思っていたようなことも必要なのか。


ならば俺も全身の力を抜いて桐乃さんに身を捧げなければ...て痛!?


桐乃さんが俺の太ももに親指を食い込ませる。


「何暴れているの清人君。ほら、じっとして」


いや、だって痛気持ちいんですもん。


って、ちょっと待て。

もしここでムスコが大きくなったら実質床プレイになるやん!?


あん//ちょっとこのままじゃ桐乃さんに俺の床を使ったペニスエクササイズが見られちゃう。


「あ...あう//」


あ、勃ってきた。

やばい...ガチで発射するかも。


と、俺が寸止めプレイで喘ぎ声をあげていると、一瞬窓からまるでシャッター音のような喪にが聞こえ、カメラで撮影されたみたいにフラッシュの光が見えた気がしたが..まぁ気のせいだろ。

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