第2話 S級能力者

古今東西の隊員___北屋 狄斗は、元指揮官の家から任務を終え帰路に付いていた。


(そうだ、報告するのを忘れる所だった)


[無事に終了しました。3日後に処分します。]


〈了解、これで君もしばらくお別れね、こっちから連絡する事は無いからそのデバイスはちゃんと処分しておいてちょうだい〉


[分かってますよ、それではまたいつか]


狄斗は、スマホを半分に折り上半分を近くの川に投げ捨て、下半分はその場で踏み粉々にした。

俺はこう思った。

これで内部データは、完全に消えたはずだ。

それでも心配だった、近くの自販機で水を買い粉々にした物に水を掛ければさすがに大丈夫だろう。

3日後には、彼を処分して1ヶ月後には潜入任務だ、ゆっくり休むのはこの2日間が最後だな…少し贅沢しても許されるだろう。

それにしても、彼には同情するな…姉を殺され、たった今信頼した人間に殺されるのだから。


俺は、帰り道に高級な牛肉とアルコールを買い、上機嫌になりながら家に帰った。

その頃の卯月家____

(3日後には、北屋 狄斗を殺すのか…


計画書には、狄斗が事前に大量のアルコールを含んだ状態で車を運転し、車は乾ドッグ内に落下するが事前に脱出する。

だが事故時の怪我で出血多量で死亡


というシナリオだ、最後に涼____つまり俺が直接手を下すことになっている、俺は車が落下時には近くの建物で待機しており、落ちたタイミングで外に出て殺すという段取りだ。

殺す武器は何でも良いとされているが、出来れば素早く殺して欲しいと書かれている。

……がこれは偽物だろうな、多分だが俺を殺す計画だな。

とても巧妙に作られてる、さすが特殊作戦群と言った所だ。

所々に本当の情報が入っているし、全隊員の能力は本物だ実際の埠頭には空き倉庫に乾ドックもある。

訓練を受けている人間や、A級以上の能力者じゃないと、見抜けないだろうな

それに

姉はいつ如何なる時も、鍵を身に着けていたが受け取った遺品には無かった、俺が持っているも必要だということだろう。

危うく殴りかかって奪う所だった。

本当にを持っていて良かった。)



卯月 涼 S級能力者 偽装者

偽装者

能力所有者のあらゆるものを偽装するが、格上や心を開いた瞬間、あらゆる偽装は解除される

感情、生体情報、能力、etc……

虚偽作成

害と当たり判定無い、虚偽壁や単調動きをする分身体、虚偽武器を精製できるが偽物とバレた瞬間消滅する

虚偽看破

嘘や偽情報を見抜ける。



ちなみに俺は、登録時に姉の助言で全く違う弱い能力で登録した。

そのため公上でC級能力者となっている。

ちなみに姉のような、SS級のような2つある能力者もいる。

馬鹿げた力を持ったり等など、不意打ちや闇討ちをS級10人で行ってようやく均衡に持ち込めるかどうかの実力である。

咲江の場合は、複数回外国からの暗殺されかけているが、全て返り討ちにしている。そう考えると咲江を殺した、古今東西は非常に強い集団という事になる。

さすがは、特殊作戦群と言った所だ。

俺は思った。

(この剣筋と技が当たれば、俺にも勝機はある。

姉直々の稽古を受けていたからな。

これから3日間で北屋 狄斗を殺す準備をしなければ……)

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