第57話 木星海戦…
私が動いて見れば、わかること。
私達は最大戦速でダイソンスフィアの内殻へと突入した。木星との距離100万キロまで入り込む。
ミジンコ達は一斉に姿を消していた。退避したのか、自分達の役割を終えたのか、ふんっ
来た
ワタシは最大望遠で点の様な集団を見た。
トンガリの第一波が突入してくる。
第一波
そう第二波、第三波と続いてくる、SS2が追加のトンガリ出現を探知、送られて来たコードで、D1が戦況テーブルを上書きした。
数は120まで増えた、でもまだ増える。
今度は物量と来ましたか。でもそれは予測の範囲内。
前回よりトンガリの速度が全然遅い、その理由はおそらく広範囲爆撃。
直進性を殺し、急激な軌道変化をさせて広範囲に展開して逃げ場無くそうと言う腹なのでしょう。
ふん、片腹痛いわね。
コチラの一番槍はシンデンとユキカゼ
今回は、全機が陽電子単装砲を持つスーパーかつストライクなシンデンと、彼らを従えたユキカゼが、トンガリ集団に真っ向から突入し、全機陽電子砲を一斉射、先頭のトンガリが被弾し、錐揉みになる所に後続飛来のトンガリが次々と衝突して、爆発した。
シンデンは即座に散開、しかしユキカゼだけは前方に仙術防壁を展開しそのまま突入、トンガリを弾き飛ばしながらHB弾をばら撒いた。
何その戦術、メチャクチャするわ、あの子達。
超高温のHB弾はトンガリ達を溶かし食い込み、誘爆を促した、それが一気に拡散する。
ユキカゼは爆炎の中から飛び出し、第二波へと向かう。散開したシンデン達も最集結してユキカゼに追従する。
ひゃー、私いらないわー、あの子達だけでなんとかなるんじゃないかしら?
とは思わない。
数が数だけに、抜けて来るトンガリがいる。
私はおこぼれに預かりましょう。
そして一見デタラメに飛んでくるトンガリだけど、明確な目標を持って突撃して来てることが、メイと私の軌道予測から判明してる。
奴らの目標は…
ガニメデ
なぜ?とか、なんで?とか、考えるのは後でいい、ガニメデには壊されては困るモノがある。それは全長120キロの超巨大宇宙船、これから調べるんだから、「ぶっ壊すんじゃねぇ!」と、言いたい。
撃ち漏らしのトンガリに対し、怒りの41センチ荷電粒子砲が火を噴いた。
直撃弾、トンガリが一瞬で、蒸発する。
え?、コレなんか威力上がってない??
するとテイラーからニコニコ絵文字のコードが来た。
…おいあんた、何をした?
そんなやり取りをしていると、トンガリが二手に分かれた。
狙うはガニメデと、この私。
ほほう、私が邪魔だと言いたいわけね?、よござんしょ、Come on everybody、ドンドン来なさい。
ここのところのストレスを、全部あんた達で発散してやるわ!
飛来するトンガリに対し、私は容赦なく荷電粒子砲をぶっ放して回る
ああ快感!
荷電粒子砲の射線に入った物体が跡形もなく消滅する。ミジンコ達はそこにいるのかしら?、なら申し訳ないけど、いるのが悪い。
死にたくなければ、とっととどっか行け。
あハハハハハハハ!
……私はこの蛮行が、後で物凄く反省することになるとは、その時は思ってもいなかった。
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