第49話[幕間]勇者国王の危機(色々な意味で!)
第49話[幕間]勇者国王の危機(色々な意味で!)
異世界113日目 朝
オオベがスキル修行をしていた時、魔王ハムスターに瀕死の一撃を食らわされて、部下にレオラルド王国に何とか担ぎ込まれたレオラルド王国の勇者国王。
レオラルド国王 通称勇者国王
「う、ううう、ぐば!」
宮廷魔導師団長
「く、なんてことだ!魔導師団全員集めろ!他の課の魔導師も全員だ!
宰相!国宝の治癒の魔方陣をすぐにもってこい!このままだと、あと1時間以内に吐血溶解血腐傷ショック性内蔵破裂で死ぬぞ!
(吐血溶解血腐傷ショック性内蔵破裂とは!
初めて、その症状を発見した医者などに、その病気に対する命名権が与えられることが有るが、魔導師団長は魔王と戦闘したものによく見られる、攻撃をされて口から吐血した時のその瞬間に魔王が出す魔瘴気に、吐血した血液伝いに侵されてしまう症状と、内蔵破裂と自分では手に負えないと悟って、自分のせいではないとするために勝手に思いついた症状を羅列して命名したもの。
補足 そして国宝を持ち出せというのも、使用回数制限のある魔方陣だから滅多に使用許可がでないのを見越しての言動である。)
しかし、勇者国王は実は国民の面倒見が良かった。
人望があったのだ。クソバカ王国からの難民も受け入れ、少しおバカなところが有るが各国も認める名君主でもあった。
宮廷魔導師団長の思惑は、見事外れて各課の休暇中の魔導師達もすぐに登城する。
国宝の使用も、たった15秒で千大臣と王妃宰相の決済で使用許可がでた。
魔導ギルドでは、すぐに秘伝のハイポーションが生産を始めた。
冒険者ギルドレオラルド王国支部は、ダンジョンという魔境というか、魔王も住み着いている異空間なつながる所から出た、伝説の全欠損治癒で若返りもするエリクサーの供出を、聖大教会帝国の冒険者ギルド本部に要請した。
出さないと、聖大教会帝国の指令は国王暗殺の下手人とみなして、もはや受け付けずに宣戦布告として戦争だ!という国書も添えての要請である。
そして、各国にも要請(プラス怖い国書)が出された。
泣きながら、逃げたい一心で回復魔法を流すが、心臓が破裂していた。
持ってあと3分!しかし、国宝が使われて何とか保つことに。
しかし、国宝を持ってしても魔瘴気に侵され、脳以外の全内蔵破裂!呼吸すらやっとこさの状態でどうしろというのだ。
魔導師が変わり代わりに、魔方陣に魔力を流す。
魔導ギルドから、金貨100枚相当のハイポーションが届けられた。
しかし、魔瘴気に阻まれて蒸発した。
普段は図書管理課の神聖魔法使い15人が、魔瘴気を浄化しようと神聖浄化魔法を使って立ち向かったが、ぶっ飛ばされて瀕死の重症だ。
そして、この国に逃げ込んだ聖皇 ダホア・ド・ハエマオに、浄化を頼んだが魔瘴気速攻やられた。役にたたね〜!
特級鑑定師曰く魔王ハムスターの魔瘴気は、完全に討伐されたと同時に、ハムスターと変な波長の別の魔瘴気は共に消えたという。
これには、城中が驚いていた。すぐにあとを追うように魔王ハムスターの討伐をオオベがしたと言う報告がくる。
だが、問題は国王の体内からでる魔瘴気。過去に戦闘した魔王の魔瘴気とかが中にあり、それが国王重症で噴出したと言う。
どうすべきか?
たが、魔王を討伐したら、魔瘴気を浄化できると言うことがわかった。コレはかつてない朗報なのだが、勇者国王の戦績を見ると魔王との戦闘は100を少し超える。
全討伐? 間に合わない。だって半数の魔王はダンジョンに籠もっている。
オオベが、もしクエストを受けたとしても、ダンジョンを踏破しなくてはならず、時間的に不可能。
ブリントン王国にも、協力要請の特使を行かせた。
しかし、オオベは異世界勇者召喚の事で激怒状態だ!不可能だ!殺される!という、王城にいる現地の冒険者ギルドマスター報告というよりも、悲鳴に顔を曇らせる。
だが、その異世界召喚勇者を処刑すれば、オオベは来るのでは?と、情報を集めた分析官がいう。
ついでに、聖皇 ダホア・ド・ハエマオもぶっ殺そうという提案も入っているのだが。
バキン!
国宝の魔方陣から、すごい音が出た。
魔瘴気に負けて、使用回数が1つ減った。
残り一回。
絶望に染まる王宮。
処刑するために、監禁部屋に移されたクソバカ勇者達。
国王を助けてくれ!という特使は、ブリントン国王に嘆願するが、オオベが認めないと処刑確定だ。
特使は、ここで異世界召喚勇者と敵対しているなら、不敬罪であの勇者達を処刑する用意ができているという。
そして、ついでにというか、出発した時間差でレオラルド王国に来た聖大教会帝国のアークシスター・ミレーヌも、王城に到着していた。
宰相は、あらかじめに言う。入国許可は、政治の交渉のみ。勇者関連は禁止だと。
それが、今のオオベと王国の平和条約なのだと言うと、異世界クソ勇者達の言っていた、[オオベは下僕]発言は全て嘘で、対立していると判断した。
レオラルド王国の使者は、分析官の言葉を思い出す。
オオベは、実は国王と同じく面倒見がいいが、恐らく国王の幼少期と同じく過酷な、いやもっと過酷な状態だから、ものすごく警戒するだろう。
[異世界クソ勇者達の王国の公式な処刑]は、ものすごい武器になると言っていたのを思い出す。
宰相に言った。[異世界クソ勇者達の王国の公式な処刑]は、我々の利益になると!
神託を見ていたアークシスターは、青ざめたが、クソセクハラの勇者共の事は棚上げして、まずはオオベと交渉することを考えていたアークシスターは、同意する。
すぐに、使者(訳あり?)とアークシスターは特急馬車でオオベ国エリアの軍港に向かって出発した。
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