ひかり
自分でもわかっていた
あたしはすべての光であり希望であった
小さい頃からあたしを見る目は違った
大人たちは、何か神々しいものを見ているようだった
たくさんの子供たちがいる公園でも、あたしだけは特別だった
妹がいても、あたしのそばで転がっている
そんな感じだった
心の中で、妹がかわいそうだと泣いてあげていた
積木遊びであたしの塔を倒して喜ぶ妹の顔
それしかできないことを泣いてあげた
あたしという光を少しでも避けようしなかった罪
あなたは影であることを理解できないかわいそうな子
せめて、あたしだけは、
あなたがこの世に存在することを許してあげようと思った
昼には夜がつきまとうように
光には闇という排泄物が要るのだ
あなたにわからせることはできない
そっと寄り添い、抱きしめて嗤ってあげるだけ
「あなたは、わたしの大切な妹」
キョトンとした顔
祝福されることのない、顔
それでも、あなたには、たったひとつだけ
たったひとつだけ、幸せなことがある
それは
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