第2話 中辛、インターネット遺体画像
今回はインターネットに投稿されているというウソか本当かわからない怪談です。創作怪談ですが決して興味本位で調べないことです。今回の創作怪談、インターネット遺体画像。始まり始まりです。
二十代のフリーター、Aは変わった趣味がありました。それはグロテスクな画像をインターネットで収集することでした。その画像コレクションは、いわゆる呪いの絵の画像がほとんどです。三回見ると精神に異常を及ぼすとうわさされるような画像でした。Aは信じていないので、大したことない、そう考えています。
Aの興味はある日のふとした時に、インターネットに遺体画像があれば見てみたい、というものになりました。Aは早速、インターネット検索で遺体画像、そう入力するも、検索結果はありません、ということでした。
グロテスクな画像のまとめサイトを眺めていたAは、ある日のふとした時に、要注意閲覧禁止、というリンクが目に入りました。Aは釣りエサに食いついた魚のようにリンクをクリックしました。そこには、女性が風呂場で倒れている写真画像でした。拡大して本物かどうか確認するA。その女性の口や耳の穴には、うじ虫がビッシリとうごめいている画像。Aは深くは考えずに、その写真画像をコレクションフォルダに保存しました。
眺めていくうちに、風呂場にラジオが置いてあります。女性の片足は腐ってなのか、骨と肉の裂けている様子。Aはそんなインターネット遺体画像と思われる写真画像を一晩中眺めています。
気が付くと、その写真画像の下の方のサイト内に小さなリンクがありました。あなたの。それだけ書かれてありました。Aは、ますます興味本位でリンクをクリックしました。
その移動したサイトの画面の写真画像を見てAは言葉を失いました。そこには、Aの首吊り写真画像があります。Aは、その写真画像の中の自分自身の苦痛に歪んだ表情を目にして、すぐにパソコンの電源を落としました。
Aは、まだ生きています。けれども、今さっきの写真画像がいったい何なのか? Aはパソコンを立ち上げて、そのサイトを探しました。しかし、見つかりません。
それから、程なくしてAは首吊り自殺を自宅の部屋でしました。
どうですか? 時に好奇心は人の人生を狂わせます。あなたの興味は、ひょっとしたらあの世への入り口かもしれないですね。以上が中辛創作怪談でした。また会いましょう。
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