第6話 1を10にして装備する
広いところで訓練をした方がいいというクロの助言を受けて俺はルーカス兄さんと戦った場所でそのまま修行を始める
「修行をつけてくれくれるのは嬉しいけど何をするんだ?」
『お前とルーカスの強さはには圧倒的な差がある。ただしそれは実践経験の差だと俺は思う』
クロ曰く明らかに変化していた俺の動きに対応できていた兄さんは適応の天才らしい
「クロが人のことを天才っていうのはあんまり想像してなかった」
『基本は俺だって才能で負けたなんて言い訳をするほど弱くないさそれでも』
あいつからは才能を感じたよ
クロの一言からはどこか諦めが見えた
『俺の適応っていうのは経験や手数の多さから相手が次に動けるアクションを限定した上で行う』
『だがルーカスは違った、勘なのか予測なのかそれとも魔法による予知なのか詳しくはわからないがあれは才能を持つ奴の動きだな』
『よってお前がこれから目指すスタイルは俺の下位互換だな』
「クロの下位互換?」
『ルーカスが受け身を取った瞬間なぜ一瞬思考が止まったのか、理解できてるか?』
「……自分の予測を上回ることをされて脳の処理が追いつかなかった」
ルークが悔しそうに言う
『まさにそれだ。経験が足りないから、未知の状況の対応ができない。ようは相手の動きのイメージをより明確にするそれが次の目標になるわけだな』
『お前との模擬戦の時のルーカスの動きから後もう15アクションぐらい早い想定までしておくべきだな』
『これから充填的に鍛えていくのは主に4つの予定だ』
格闘技術、観察眼、予測、魔法
『格闘技術に関しては回避と軽打そして受け流しの三つを極めてもらう予定だ』
『ルーカスは10個ぐらいある選択肢の中で最も正解に近い選択肢を選ぶさらにはそのすべての完成度が10段階中の8〜9対してお前は10段階で4が関の山だな』
「だとすれば三つに絞るってかとか?」
『その解釈で問題ない。多すぎる選択肢は逆に行動を制限する可能性があるからな、そもそもの武器の種類を減らすことで物理的に判断を早くさせる』
「だったら魔法は強化しなくてもいいんじゃないか?」
『魔法は勝負を決めるための手段として確保してもらう、お前属性は?』
:魔法には水火風岩光闇の6属性があり生まれた瞬間から魔法の得意属性は一人一つ以上と定めらている
「俺の属性は火だよ」
『初級魔法は使えるな?』
「一応中級魔法までなら使えるぞ』
『ならちょうどいいな』
『お前にはこれから俺のオリジナル魔法を覚えてもらう』
「クロのオリジナル魔法?」
『切り札は持っておいて損はないからな』
『とりあえず今日は気絶するまで魔力操作の練習だな』
魔力操作の練習は小さい時からずっとやってきたことだったがクロからの要求はさらに上だ、魔力を全身に鎧のように纏わせるように全身を巡らせる
言うは易しとはよく言ったもので魔力の流れの生成と一定量を超えない制御その二つが想像よりもはるかに難しい30分もすれば圧倒的な疲れと倦怠感に襲われ俺の意識は離れていった
♢
1ヶ月前からルークは変わった。
元々は面倒くさがりで言われたことも最低限のことをし続け、裏では不出来な弟だと兄と比べるような発言が多い
でも私は違う、私の中で彼は無敵でそれでいて気遣いができるミアとかいうメス猫のことは気になるもののそこ以外では彼への不満などなかった
しかし最近になってルークに変化が訪れた
真剣に修行を初めルーカスに挑んだしかし結果はルーカスの一撃koだった
ルークの努力は見ていて不思議だ。というのもルークは誰かと会話をするように修行をしていることがある。最初は独り言により記憶の定着を強めることが目的だと思ったのだが聞けば聞くほど誰かと対話していると感じる
それが誰かはわからないそれでも私はルークの全てを知り、愛したいと思っている
だから今日もルークを観察していたのだが
突然ルークがぶっ倒れた
急いでルークの元に行き状態を見るが魔力超過による魔力欠乏症だとわかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます