第二話:手奈土家唄羽、京より火村屋敷に降る語[2040/4/6(金)]
この悲劇の始まりは、今から数時間ほど前に遡る。
夕暮れの高速道路を一台の車が走っていた。京都から高速道路に乗り、車は東京へと向かっている。
「すみません。うち一人のために、わざわざ迎えを出していただいて……」
後部座席に座る少女がばつの悪そうな顔でそう言った。強い京都
栗色のウェーブがかったロングヘアーが、高速道路のフェンス越しに差し込む夕陽に照らされてキラキラ光る。
「いえいえ、電車や飛行機を乗り継ぐんじゃあ、
「色々あってお疲れでございやしょう。
「はい。ほな、お言葉に甘えさせてもらいます」
唄羽はドアにもたれかかり、すやすやと寝息を立て始めた。
「本当に、手奈土の方は大変な事になってるようで……」
狐面の男が、バックミラー越しに唄羽の寝顔を見てそう呟いた。
かみよもきかず〜特定怪異対策及ビ指定霊者活動記録〜 鴻 黑挐(おおとり くろな) @O-torikurona
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。かみよもきかず〜特定怪異対策及ビ指定霊者活動記録〜の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます