第九夜、皆誰かに背を向けて


ごめんなさいと、気まぐれに

笑って言う人の背中は広く

街は冷たいものなのだ、と

1人歩いた街灯の下


お帰りなさい

また来てね

いつまでも、見送る人に

その優しさに、背を向けて

歩いて


私にも同じ悪臭を利く

別れた、たびに

どんな気持ちも

もしや受け取り知れず

合わない先無い、安心と心配が減った幸福は

人と別れた悲しみと然(そ)う

罪悪感臭振り撒いて


それでも会い、背を向ける

道がある、その内は

良き人悪し人まだ測れない、先延ばしで

良い人であるフリもして醜いが


いつ動かぬ判決が下るまで

まだ足掻く時間は残された



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