香りに宿すは狂気と怨嗟
生まれた時から器としての才能があった彼女は生まれた社に関わらせないように育てられた。
ヤマの香りを宿した半ば街の子と育てられたのだ。
溺愛され蝶よ花よと育てられたあの子は迷い込んだ場所で翅を捥ぎ取られ散らされた。
生死の境を彷徨い悪霊を取り込んだあの子は更にヤマのモノに鬼の力を取り込ませられて混沌の中で垣間で闇を見る霧の魔女となった。
取り込んだ悪霊は鬼の眷属として制御されヤマの縁を得ていずれ鬼となるであろう。
失った翅の代わりに霧を撒き散らし後ろに退かない蟲となったのだ。
時に秘められた苛烈さと残虐性を表に出して始末するだろう。
蝶でなくなったあの子は霧に嘗てよりも絢爛で煌びやかな翅の幻影を映し寄ってきた羽虫を隠し持った毒牙で手に掛ける。
時にあの子は霧であらゆる境目も曖昧にして
霧の魔女は翅を捥ぎ取り無惨に散らした者達を宿した悪霊と共に霧の中意識の境も曖昧にしてヤマに置いてきて復讐を果たしたのだった。
霧の魔女はヤマの香りを霧に宿し闇の中を歩き鬼の怪力と生命力を持ち片手で男性も投げ飛ばし暗躍する。
あらゆるものを霧で惑わせ煙に巻き道具と切り札を駆使して闇を愛し児の目で見詰める。
そしてあの子は何を覗き覗かれても後ろを振り向かない。
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