「昔、大都会であった悍ましい事件なんだけどさ――」

　昔、大都会であったうら若い女性を狙って遊び使い倒した後始末する事件があって、地方の血筋も良いお嬢様までが被害にあって露顕したらしいんだけど。

　行方不明者はかなり出てたけどそれなりの人数が始末されてる所まで露顕するまでその事実も揉み消されてたらしいんだよね。

　お嬢様が被害にあって後ろ盾の権力では揉み消せずそれが引き金になって余罪として多くの女性が始末されて廃棄されてた事が明るみに出たんだとか。

　因みにお嬢様以外は既に原型を留めていなかったらしいよ。

　女性被害者の遺体捜索や揉み消された背景の洗い出しにお嬢様本人と家族親戚が協力したんだとか。

　因みに犯人は捕まったんだけど良い所のボンボンが主犯の集団だったとか、主犯のボンボンは親と車移動してる際に酷く霧の濃い日に交通事故で逮捕される前に死んだらしいよ。

　揉み消しに加担したのが立証された人間も更迭されたり、関わっていた疑惑止まりだった人はいつの間にか行方不明者の名簿に名前が加えられていたって、消されたんじゃないかと噂だよ。

　お嬢様は一時は内臓破裂等で危篤状態で峠を越えても心神喪失状態だったらしいけど、家族親戚が遺体捜索に協力し始めてから持ち直し始めたんだって。

　やがて、本人も協力して山中に埋められた腐乱死体見つけてから立ち直って雰囲気が変わったけど、表に出られるくらい心身ともに回復したとか。

　その後お嬢様は色々活動的に動いたり暫く姿を消したり等を繰り返してて謎多き女性として囁かれてるとか。

「どんなに悍ましい処置が施されていようがお嬢様がお元気なら何よりですわね」

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