第32話 捨てられ王子、結婚する





 アガーラム王国の王都が陥落し、俺はヘクトンから王位を奪い返した。


 しかし、俺が王様だった期間は一ヶ月も無い。


 王国と帝国は和平を結び、二ヶ国からなる連邦国家を作った。


 名前はアガードラムーン連邦帝王国という、ちょっと厨二病患者の心をくすぐるようなカッコイイ国名になってしまったが……。


 俺はこの連邦帝王国にてアルカリオンと二人で代表となった。

 実質的な国家運営はアルカリオンがするため、ほぼ名前だけの立場である。


 まあ、政治のことを欠片も知らない俺が治めて下手なことをやらかすよりは経験が豊富なアルカリオンが治めた方が遥かに良いだろう。


 さて、それはそうと。



「皆、最高に似合ってる!!」



 俺は大切な妻たちの晴れ姿に興奮した。


 ローズマリー、アルカリオン、エリザ、サリオン、クリントが純白の花嫁衣装に身を包む。


 やたらと際どいデザインをしており、各々のボディーラインを強調するようなエッチな花嫁衣装だった。


 おっと、これは夜のベッドの上で使う用の花嫁衣装である。


 貴族を始めとした参列者らを招いての結婚式は昼のうちに済ませているため、ここからは俺たちだけのハッスルタイムだ。


 流石に皆のエッチな格好を他の奴らに見せるつもりはない。


 この景色は俺だけのものだ。


 ちなみに衣装を作ったのはイェローナで、デザインも監修している。


 本人曰く。



『身内のエロ衣装作るとか地獄ですぞ!!』



 とのこと。


 でも皇族の着るエッチな衣装を外注するわけにはいかないからな。


 イェローナには土下座でお願いして作って貰った。



「まったく、レイシェル。お前という奴は……自分の妻たちにこんな格好をさせて何がしたいんだ」


「分かっているでしょう、ローズマリー。坊やはナニがしたいのです」


「流石はレイシェル様ですわ!! 私の魅力を引き出す破廉恥な衣装!! んはあっ、昂ってきましたわー!!」


「くっくっくっ、良い趣味じゃのう。流石は儂の認めた男なのじゃ」


「……ん……早く……えっちしよ……」



 そうして俺は皆とハーレムエッチした。



「……レイシェル……」


「あぅ、レイシェルさん……」



 おっと、危ない危ない。大事な二人を忘れるところだった。


 俺の初恋の女、ヘクトンの母であるオリヴィアと王国に召喚された那由多は俺の専属侍女として常に側で侍らせることになった。


 アルカリオンの話によると王国側だった人間を妻として迎えるのは時期的に難しいらしい。


 でもまあ、二人も実質的に俺の妻である。


 昼間に花嫁衣装を着せてあげることができなかったので、せめて夜だけでも二人に花嫁エロ衣装を着てもらった。


 もう休む暇は無い。


 なんせ七対一である。流石の俺でも搾り尽くされてしまうだろう。


 しかし、今日この日のために俺は禁欲してきたのだ。

 十発や二十発は余裕。頑張って百発はやるつもりでいる。


 と思ったのだが、ここで思わぬ乱入者が現れた。



「ほらほら~、そんなとこで覗いてたっていつまで経ってもレイシェル君に見向きもされないゾ~。ひっく」


「い、いや、ちょ、アイルイン姉様!? そ、某は別に覗いていたわけではなくてですな!? 自作した花嫁衣装が皆に似合ってるか気になっただけですぞ!!」


「来てあげたわよ、レイシェル!! このブルーメ様を差し置いてハーレムエッチなんてずるいわ!! 私も混ぜなさい!! 特別にアナタともシてあげるから!!」



 お酒に酔っ払った勢いで来たアイルインと、アイルインに引きずられて来たイェローナ、それから領主の仕事を放り出して来たブルーメ。


 俺は勢いに任せて三人も抱いてしまった。


 反省も後悔も無い。

 元々三人とは仲が良かったし、女として意識もしていたからな。


 誰かに取られないよう、自分のものにしてしまいたいという欲望を優先してしまった。


 結婚式はまだ何度かやる必要がありそうだ。



「まったく、お前という奴は本当に仕方ないな♡」


「それが坊やの可愛いところです♡」



 そう言って微笑むローズマリーやアルカリオンを始めとした妻たちに、俺は三日三晩搾り取られてしまった。


 最高でした、ハイ!!


 でも、この時の俺はちっとも想像もしていなかった。

 ここから更に何人も妻が増えるとは、思いもしなかったのだ。


















「え!? ヘクトン逃げちゃったの!?」



 それは結婚式から数日後の出来事だった。


 ローズマリーが焦ったように俺の部屋にやってきて、ヘクトンの脱走を報告してきたのだ。



「うむ。見張りの兵士たちは何者かに殺され、連れ去られていた。レイシェルの弟の生死も分からん」



 ヘクトンはアガーラムの旧王都、その城の一室に幽閉していた。


 警備はかなり厳重だったはず。


 ヘクトン自身が逃げ出すのはもちろん、誰かが脱走を手助けするのも難しいって話だったのに。


 ちょっと心配だな。



「えー。ヘクトン、大丈夫かな……」


「心配しているのか? 一度はお前を追いやった奴だぞ?」


「そりゃまあ、弟だし。オリヴィアも心配だろ?」


「ええ、まあ。そうですね……」



 オリヴィアがこくりと頷いた。



「……あの子は昔からレイシェルを目の敵にしていましたし、何か悪さをしなければ良いのですが」


「俺、昔からヘクトンに嫌われてたんだ……」


「子供の頃はレイシェルと仲良くするよう口をすっぱくして言ってましたから」



 どうやら昔、ヘクトンが俺と仲良くしていたのはオリヴィアのお陰だったらしい。


 俺とオリヴィアには色々と誤解があった。


 やはりオリヴィアは俺を戦場の中でも比較的安全な後方に配置するようだったが、一部の大臣が命令内容を勝手に変更したらしい。


 きつめの言動も立場故のものだったのだろう。


 その誤解も解けて無事に和解し、今ではオリヴィアも俺の女である。

 嫌われていてもヘクトンは弟でもあり、息子でもあるのだ。


 流石に心配だな。



「あ、そうだ。アルカリオン、竜の力でヘクトンのこと探せたりしない?」



 困った時のアルカリオン。


 彼女に解決できないことはないと思っての提案だったが、アルカリオンは首を横に振った。



「どうやら坊やの弟を逃がしたのは厄介な連中のようです」


「え? どゆこと?」


「坊やは竜狩りの一族を知っていますか?」



 竜狩りの一族……。


 たしか前にダンジョンでサリオンから聞いたような覚えがある。

 アルカリオンやサリオンのような竜をハニートラップで打ち倒してきた連中だっけ。



「竜の数が減るにつれ、需要が無くなって彼らもまたその数を減らしました。しかし、竜狩りの末裔は今も密かに活動しています」


「え、そうなの?」


「はい。彼らは時を経てハニートラップ以外で竜を狩る手段を確立し、竜眼への対策手段も持っている。彼らが関わっている場合に限り、私の竜の眼は全てを見通せない――こともありませんが、疲れます」


「あ、やろうと思えばできるんだ」



 流石はアルカリオン。色々と凄すぎる。



「坊やが望むのであれば、坊やの弟の捜索は私の方で進めておきましょう」


「ありがとう、アルカリオン!! ローズマリーも教えてくれてありがとな」


「う、うむ、礼には及ばん。……ところで、レイシェル。さっきから母上やオリヴィア殿と何をしているんだ?」


「ダブルママハーレムプレイ」



 俺は至って真剣な顔で答える。


 俺はベッドに寝転がるアルカリオンの身体にしがみつき、オリヴィアにいっぱい甘やかしてもらっていた。


 オリヴィアは弟の母、つまりは俺の義母に当たる立場だからな。


 以前からの俺のママであるアルカリオンと一緒に沢山甘やかして欲しいとお願いしたら困惑しながらも引き受けてくれた。


 オリヴィアもアルカリオンやローズマリー程ではないが、長身の美女である。


 小柄な俺は二人の身体に埋もれ、天国だった。



「ローズマリー、これから母たちは坊やを甘やかし尽くしてダメダメな子にします。貴女も参加しますか?」


「なっ、し、しません!!」


「そうですか、残念です。『ママ好きっ!!』と甘えてくる坊やは中々濡れるのですが……」


「ぐっ、ぬぅ……」



 ローズマリーが俺の方を見て葛藤する。


 そして、アルカリオンやオリヴィアの身体に挟まれている俺を見て、何かを決心したらしい。


 その場で服を脱ぎ捨て、俺に迫り、こう言った。



「おい。私もママと呼べ」


「……ママぁ!!」



 予定変更だ。


 ダブルママハーレムプレイではなく、トリプルママハーレムプレイである。


 めっちゃ最高でした、ハイ。









―――――――――――――――――――――

あとがき

どうでもいい小話


作者「ママは多ければ多い程良い。異論は認める」


レ「分かる」


作者「あと続きが気になるという声が多かったので、もう少し続けます。二日に一話投稿します」



★お知らせ☆

新作『勇者パーティーをクビになった召喚士は勇者の仲間(♀)を召喚してしまった……。』を投稿開始しました。よろしければそちらもご覧ください。


「トリプルママハーレム、だと!?」「うらやまけしからん」「異論はない」と思った方は、感想、ブックマーク、★評価、レビューをよろしくお願いします。

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