第四話 冒険者ギルドの規約
①ランクについて
冒険者のランクは、その実力に応じて大きく6つに分けられる。
下から順番に、E(白)、D(灰)、C(銅)、B(銀)、A(金)、S(黒)で、多くの人は自分のランクに見合った難易度のクエストを探して請けている。
ランクに応じて、名前と年齢、クラスと魔力型等が記載された楕円形の金属片…「認識票」が貰える。これはランクごとに色分けがされていて、身分証明書のようにも使える。
ランクの高い冒険者は社会的な信用も得やすく、銀色とか金色の認識票は持っているだけでも周囲に一目置かれる。
因みに、S(黒)は儀礼的な意味合いが強いランクで、実質的な最高ランクは金色だとか。
②ランクアップについて
ランクアップは、クエストの達成数やギルドへの貢献度、社会的な信頼度を鑑みて行われる。
逆に、あまりにもランクに見合わない有様だと下位ランクへ降格させられることもある。
アルがやってるみたいな遺跡探索は、Bランク以上で、しかもギルドからその実力を認められた人しかできないみたい。
……つまり、アルのランクは少なくともBより上で、ギルドから超強いって認められてるってことだよね。認識票は何色なんだろ? 気になる…。
③冒険者の行動について
冒険者の行動は基本的に自己責任。
自分のランクに見合わないクエストに挑んでもいいけど、それで死んじゃったり大怪我したりしても、冒険者ギルドは一切の責任を負わない。
ただし、遺跡探索だけは話が別。
勝手に遺跡に潜って遺物を持ち帰ったりすると、盗掘者として法で裁かれる。
……マルコのパーツ探しに遺跡に行きたいけど、まずはランクを上げないとダメってことかぁ。頑張ろう。
④討伐クエストについて
ギルドに登録された冒険者があまりにも好き勝手暴れたり、犯罪を犯したりすると、ギルドからその冒険者を対象とした討伐クエストが複数発行される。
この討伐クエストは報酬がかなり高めに設定されているので、腕のいい冒険者が集まりやすく、対象にされた冒険者の命運はものの数日で尽きてしまう。
近年この制度が追加されたおかげで、無法行為を働く冒険者の数がグッと減ったんだとか。
また、上記のような冒険者により一般人に深刻な被害が生じた場合、その一部をギルドが補填してくれる場合がある。
……昨日モーゼルさんの言っていた、「私が何かやらかした時に、冒険者ギルドが責任の一端を負ってくれる」っていうのは、これのことだったみたい。
……腕利きの冒険者さんたちに命を狙われまくるとか、怖すぎる。私の人相書きがクエストボードに張り出されるような事にだけはならないよう、気をつけよう…。
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