2 - 6 ヘイキチと元兇(成長)
ヘイキチはミオに頼み、彼女の自宅に泊まらせてもらうことにした。寝るときと風呂・トイレ等以外は、できるだけ行動をともにし、
そして、この日の朝、ヘイキチは洋室にいた。カンジ
「お待たせいたしました」
「失礼いたします」
ヘイキチが最初に訪れたときに案内してくれた和装の女。そして、いつも門にいる警備員の男が入ってきた。
ヘイキチが説明する。
「お二人にも来ていただいたのは、ほかでもありません。ミオさんを或る男に襲わせようとした犯人を突き止めたからです。警備員の
警備員の男は、何も言わないが、その表情はもうそれらを認めている。
「……そして、そちらの
カンジ
「トチミさん、なぜ、そんなことを……」
和装の女は、
「それは、ミオさんが、この家の娘として相応しくないからでございます。わたくしにも、娘がおりますが、彼女の方がよほど清く正しく成長いたしております」
カンジ
「トチミさん。娘さんはわたしの……」
和装の女は震えて、
「ですから、ですから、それならば、なぜもっと大切にしてくださらないのです?」
この日を最後に、ヘイキチはミオのボディーガードを終えることにした。
ミオは悪い娘ではないが、
和服姿の似合う、あのトチミという女の娘の父親は、ミオの父親であるらしかった。カンジ
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