第15話 『不倫』と【悩殺】と「爆乳」
【あらごめんなさい。乳首ドリルとうん○ドリルについて思いを馳せていて、全然聞いていなかったわ】
「お前な…………まあいいや、整理の意味も含めてもう一回、問題とヒントを見直すか。 まず問題として、
長男
長女
次女
次男
三男
この□《ホニャララ》の部分を埋めろって事だな」
『次はヒントデスね。最初は
①=0
②=2(≓純)
③=1
④=1(純)
⑤=1
⑥=1(純)
⑦=1
なんデスけど、このヒントが一番意味が分かりまセン……』
「そして残りのヒント。
2 □のうち一つには『春・夏・秋・冬』のどれかが入り、別の一つには
『萩・萌・芳・葉』のいずれか一つが当てはまる
3 五人の名前の内、重複している漢字が一組存在する。
4 五人の名前は円環している。
5 年齢とサラリーマンの憂鬱は比例している(左)」
【成程……そして、円環の部分に注目して、
「聞いてたんじゃねえか……」
【まあ乳首ドリルとうん○ドリル問題に比べたら些末な事だけど、一応ね】
「いや、自分の進退がかかってるのに平常運行すぎないかお前……」
【あら、いつもの相談だってこうじゃない。シリアスな悩みや謎に対して、ただ真面目に考えているだけでは、私達の本領は発揮できないわ】
「そりゃそうなんだけど……まあいいや。で、その仮説からどう進めていこうかって話だったんだが――」
『ううん……それでいくと、アキホの燈は『とう』と読めますから、長男の後ろの文字は『とう』とも読める漢字だろうって事でショウか?』
「そうだな。同じ要領でいくと、
『デスね……『とうとも読める漢字』にヒント2の中にある『冬』は当てはまりますが……確定はできまセンよね』
「重複するものも、この段階ではまだ判断できないし…………やっぱりヒント1と5は避けて通れないな……」
『ううん……①=0
②=2(≓純)
③=1
④=1(純)
⑤=1
⑥=1(純)
⑦=1
ヒント1が⑦まであるのはなんなんでショウか? 兄妹の人数は五人ですし、使われる漢字は九種十個デスし、ヒント2で提示されている漢字は『春夏秋冬萩萌芳葉』で八個デスし……他に、七に関係のありそうなものはなさそうデスが……』
「だな……逆に、七から連想するものを考えてみた方がいいかもしれない」
【七……あ、七つの大罪はどうかしら?】
「ああ、マンガとかでよく出てくるやつだな。ええと、たしか――】
【不倫 援交 痴漢 淫乱 悩殺 爆乳 オナモミ の7つね】
「全部色欲じゃねえか!」
【ツッコミが間違っているわね。オナモミは別にエロいものではないわ】
「うるせえ!」
《ちなみに私の好きな数字は69だ》
「きいてねえよ! 会長までフェードインしてくんのやめてくれますかね!」
《はっはっは。相談者も巻き込んで議論するのが君達のスタイルだと聞いているが?》
「いや、あなたは相談者じゃなくて、『白黒つけよう会』を潰そうとしている敵ですから……」
【ちなみに私の好きな数字は四十八手よ】
「最早数字じゃねえだろそれ! 被せボケいらねえんだよ! お前らコンビかよ!」
《おお、さすがは
「いや偶然ですけど……今の今まで完全に記憶から消え去ってましたけど……」
《おやおや。これは重要事項だから是非とも頭に留めておいてほしいんだけどね》
「そんな事に脳のキャパ使いたくないんですけど……それよりも今考えるべきなのは七についてだ……
『ええと……七つといえば、虹とか――あとは、曜日デスかね?』
「曜日か……まあ七で連想するものでポピュラーな方だとは思うけど、今回は関係な――ん?……待てよ」
『ユイト、どうしましたカ?』
「
『あっ! よ、曜日が入ってマス!』
「公開されている僅か五文字の中に、四つも含まれているとなれば偶然とは考えづらい――ヒントの①を週の初めの『日』と仮定するならば
①=日=0
②=月=2(≓純)
③=火=1
④=水=1(純)
⑤=木=1
⑥=金=1(純)
⑦=土=1
――って事になる」
『これってもしかして……五人の名前の中で使われている数って事デスか?』
「そういう仮説は立てられるな……待てよ。って事は――」
『また何か分かりまシタか?』
「ああ、この仮説が正しいとすると、ヒント2は大分絞られてくる」
『ええと、ヒント2は『春夏秋冬萩萌芳葉』デ――ああ、なるほど! 火木は1つだけで、既に『燈』と『椎』で使われていますカラ、『秋』と『萩』と『葉』は選択肢から消えマスね』
「ああ、加えて『日』がゼロという事からそれを含む『春』と『萌』も除外される」
『ふむふむ、『萌』はまだ使われていない『月』が入っているので採用したい所デスが、駄目デスね…………あ、ところで『月』『水』と『金』の横にある(純)ってなんなんでショウ?』
「それはまだ分からないな……一つだけ
『おおー、す、すごい進展デス! もう一度名前を確認してみまショウ。ええと……
長男
長女
次女
次男
三男
デスから……『芳』がどこに入るか、から考えてみまショウか』
「ああ。『芳』の読み方は名前で使われる場合は大体が『ほう』か『よし』だろう……よって、|『燈』と同じ読み方がない事から長男の二文字目という線はなくなるし、『穂』『椎』とも繋がらないから次女は二文字とも除外される。とすると、『芳』は三男の二文字目か長男の一文字目という事になるな――この二つはまだ確定できないか……」
『では、『芳』以外の残りの四つを考えてみまショウ。候補は
①『月』を含む漢字
②『水』を含む漢字
③『夏』or『冬』のどちらか
④他の九文字のどれかと重複する漢字――デス』
「いやでもこれ……月を含む漢字も水を含む漢字も……検索すると滅茶苦茶出てくるぞ。特定なんてできるのか、これ」
『あ……ユイト……もしかしてこれ『水を含む』漢字じゃなくて、『水』でいいんじゃないデスか?』
「……え?」
『だって、『金』だってそのものデスし、ヒント1の横に書いてある(純)って混じりっけなしのそれそのものって事なんじゃないデス?』
「……そういう事か! 『水』ならば『すい』と読めるから、燈穂の『穂』か椎均の
『椎』に繋がる――次女の文字のどっちかは『水』って事だな」
『次女の名前は□水か水□って事ですね』
「ああ、それを特定する方法は何か――ん?」
『ユイト、どうしマシた?』
「いや、仮に水□だとすると
長男 □□
長女
次女 水□
次男
三男 金□
になって、左側を縦読みすると火、水、木、金で連続するなって思って――」
『……ああっ!? 分かりまシタ!』
「え?」
『最後のヒント5デス! 『年齢とサラリーマンの憂鬱度は比例する(左)』ってアレ!……私のパパがそうなんデスが、お休み明けの月曜日はげんなりして会社に行くんデスけど、日が経つにつれてだんだん元気になっていって、金曜日なんかもうウッキウキデス』
「そうか……それぞれの名前の『左側』には金(三男)、木(次男)、水(次女)、火(長女)が含まれる――年齢が上がると共に憂鬱度が増すという法則なら――
『はい! 『月』を含む漢字は長男の一文字目で確定デス! そうなると、二択に絞られてイタ『芳』も三男の二文字目に決まりマス!』
「『かね』に続くとなれば読み方はおそらく『よし』だろうから、現状――
長男 『月を含む漢字』 □
長女
次女 水□
次男
三男
こうなる。そして残りの□二つの候補は、①夏or冬 と ②他九文字どれかと被る漢字だから……長男の二文字目は、長女の
『ええ、これも特定できマス。読み方『すい』に繋がる漢字で他のどれかと重複しているのは『水』か『穂』。ヒント1によって『水』は1つだけと決定していますカラ、次女は水に穂で決定デス!……これで完全に――アレ? ちょっと待ってくだサイ……長男の一文字目には月が含まれマスが、ヒントによれば『月』は全体で二つ使われてなければいけないハズ……ど、どこかで間違ったんでショウか?』
「いや、白姫。他で使っていないならそこで使えばいい。長男の一文字目は、三男の二文字目の『芳』と同じ読み方ができるはず。三男の名前が『かねよし』だとすると、読み方のリンクはおそらく『ほう』。月が入る漢字で『ほう』と読む漢字はいくつかあるが、月を2つ並べて――『朋』。これが答えだ」
『や、やりマシた! これで完璧に――あ! ちょ、ちょっと待ってくだサイ、ユイト。思いついちゃったんデスけど、お相撲さんなんかが四股名に使う文字でさっきの『朋』に鳥を足した『鵬』も条件に当てはまっちゃいマスよ。他にも月が2つ入る漢字があるかもしれまセンし、まだ特定は出来てないんジャ……』
「はは、ほんとに日本文化に詳しいな、白姫。でも今回はその心配はない。ヒント1にある
②=2(≓純)
の部分。構成要素は月だけでありながら純粋なる月ではない――だから≓という表現になってるんだ。横に『鳥』や他の文字が入っていれば、こういう書き方にはならないだろう」
『な、なるほど……じゃ、じゃあこれで本当ニ――』
「ああ。
長男
長女
次女
次男
三男
もしかして読み方は違うかもしれないが、構成する漢字は全てのヒントの条件を満たし、矛盾も無い――青龍寺会長、これが俺達の答えです」
《……………………………………………素晴らしい!》
「や、やりまシタ! これでサヤカはこのままここで活動デキ――」
《私の予想より遥かに早く、前提に辿り着いたな。流石だよ『白黒つけよう会』の諸君!》
『え?……ぜ、前提? な、何言ってるんデスか? これが答えなんジャ……』
《はっはっは! そんな訳がなかろうフワリス君。ヒント1が『曜日』である事に気付きさえすれば、今君達がやってみせたように芋づる式に五人の名前に辿り着く事ができる。こんな、時間をかければ小学生でも解けるような論理パズルを私が持ち込んだとも思っていたのかな?》
『い、いや流石に小学生には無理だと思いますケド……』
《なんにせよ、君達はスタートラインに辿り着いた。おめでとう! これで真の問題を出す事ができるという訳だ》
『し、真の問題……それは一体――』
《はっはっは! それではいくぞ!
『この五人の中で実際にはつけられなかった名前が一つだけある。果たしてそれは誰で、本当につけられた名前は何か?』
これこそが最終的な問いかけだ!》
『最終的……じゃあ、それを解いたら今度こそ、サヤカを諦めてくれるんデスね』
「うむ、約束しよう。今回のヒントは2つ――
ヒント1
×3+(⑦+一)+② (-父の妻)+(母-左)
ヒント2
Ⅰ私の主義
Ⅱ私のボケ
Ⅲ私の理由 だ!」
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