第4話 超絶バカップル
☆
私は一穂と付き合う事になった。
それから私は...その中でだが一穂と一緒に帰る。
そして分かれ道で一穂を見る。
一穂は私を見ながら「そういえば」と呟く。
「お前の家って何処にあるんだ?」
「私のお家は...マンションになったんだ。家は売り払ったから。ここから500メートル先の所に住んでる」
「そうか」
「...ねえ。一穂」
「何だ」
「有難う」
そう呟きながら私は一穂にお礼する。
すると一穂は頬を掻きながら「お前があの学校を選ばなければ。...俺は地獄の日々が続いていただろうな」と笑みを浮かべる。
それから「何でお前は俺の通っている高校を選んだ?」と聞いてくる。
私は赤面した。
「...それは...あそこに行ったら一穂に会えるかなって」
「...え?」
「一穂はこの街から移動してない前提だった」
「...」
「...」
一穂は真っ赤になる。
私はその姿を見ながら「元カノだから。...だからそうはならないだろうって思ったけど。だけど私は賭けた。そして今に至っている」と告げる。
そして一穂の胸に額をくっ付ける。
「...私、貴方を好きになって良かった」
「...恥ずかしい事ばっかりだ」
「私はそうは思わないよ。...私は貴方を愛しているってはっきり言えるから」
「...そうか」
そして私は名残惜しい感じで一穂から離れる。
それから「一穂。アドレス教えて」と聞いてみる。
「ああ。そうだったな」とアドレスを交換した。
スマホを胸に添える。
「また明日ね」
「...ああ。また明日な」
「...」
「...なあ。和奈」
「うん?」
「...有難うな」
それから一穂は笑みを浮かべる。
私はその姿を見ながら「...うん」と返事をした。
そして一穂を抱き締める。
一穂は「お、おい」と言うが...私は構わない。
「...一穂」
「...うん?」
「きす...」
「...そ、それはまだ早いだろ」
「...そうかな?5年の月日が空いたけど私は5年も付き合っている感覚っていうかもう我慢できないんだけど」
「...」
そんな早口でまくしたてながら私は一穂を待つ。
すると一穂は戸惑っていたがやがて私の腰に手を回す。
それからそのままその場でキスを交わした。
私は唇にある感触を味わう。
これは...懐かしい感覚だった。
「...一穂」
「...な、何だ」
「キスをしました。なので一穂は私のものです」
「...そ、そうだな。うん」
「...一穂の唇って若干ガサガサ。もー。リップ付けてる?」
「すいません」
私は夕焼け空を見る。
そしてニコッとしながらそのまま背伸びをする。
それから一穂の唇を奪った。
私はそれから赤くなりながら満面の笑顔を浮かべる。
「...一穂。じゃあ」
「...ま、またな。うん」
それから私達は別れる。
私はとち狂いそうなぐらい心臓がバクバクしていた。
正直キスがこんなに心地良いものだとは思わなかった。
わ、私は大胆だ!!!!!
「え、えへへ」
私は胸に甘酸っぱい想いを抱きつつ帰って来た。
それから私は鼻歌交じりに着替えてからそのまま部屋に戻る。
お母さんとお父さんは今日は遅い。
だから私は警戒しないといけないけど...だけど。
浮かれすぎている。
「か、一穂とキス。いやぁ!!!!!」
真っ赤になってしまう。
これは大胆だった。
本当に大胆だったと思う。
恥ずかしいしもどかしいししかもうずうずする。
難しい気持ちだ。
「やっば。きすってやっば!!!!!」
そんな感じで悶えながらゴロゴロ転がる。
そして私はベッドから落ちた。
私は頭を摩りながらベッドに戻る。
痛かったけど痛みを感じないぐらい興奮している。
「うへへ...」
一穂大好き。
考えながら私は漫画を読む。
いつかこういう王子様が現れてほしいと願っていたのだが。
現れないと思っていたのに。
結局私は恋に落ちた。
「...人生って不思議だな」
そう呟きながら私はスマホにメッセージを打つ。
それから(一穂。帰った?)と送信する。
すると数秒も経たぬうちに(おう)と返事が来た。
私は心臓をバクバクさせながら(何をしているの?)と聞いてみる。
(お前は初心カップルか?)
(良いじゃん。別に)
(今は勉強中だ)
(そっか。私も勉強する)
(それで...その。...なあ)
(何?)
(デートしたい)
私はボッと火が点いた様に真っ赤になる。
目が回った。
それから(あ、う、うん)と返事をしながらメッセージを送る。
そして私は(じゃ、じゃあデートしようか)とメッセージを送る。
(オッケーだ。じゃあ今週の土曜日は?)
(そうだね。じゃあそこで)
そして私は胸にスマホを添える。
滅茶苦茶に楽しみだ。
そう思いながら私はニヤニヤする。
本当に笑みが止まらなかった。
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