第4話 超絶バカップル


私は一穂と付き合う事になった。

それから私は...その中でだが一穂と一緒に帰る。

そして分かれ道で一穂を見る。

一穂は私を見ながら「そういえば」と呟く。


「お前の家って何処にあるんだ?」

「私のお家は...マンションになったんだ。家は売り払ったから。ここから500メートル先の所に住んでる」

「そうか」

「...ねえ。一穂」

「何だ」

「有難う」


そう呟きながら私は一穂にお礼する。

すると一穂は頬を掻きながら「お前があの学校を選ばなければ。...俺は地獄の日々が続いていただろうな」と笑みを浮かべる。

それから「何でお前は俺の通っている高校を選んだ?」と聞いてくる。

私は赤面した。


「...それは...あそこに行ったら一穂に会えるかなって」

「...え?」

「一穂はこの街から移動してない前提だった」

「...」

「...」


一穂は真っ赤になる。

私はその姿を見ながら「元カノだから。...だからそうはならないだろうって思ったけど。だけど私は賭けた。そして今に至っている」と告げる。

そして一穂の胸に額をくっ付ける。


「...私、貴方を好きになって良かった」

「...恥ずかしい事ばっかりだ」

「私はそうは思わないよ。...私は貴方を愛しているってはっきり言えるから」

「...そうか」


そして私は名残惜しい感じで一穂から離れる。

それから「一穂。アドレス教えて」と聞いてみる。

「ああ。そうだったな」とアドレスを交換した。

スマホを胸に添える。


「また明日ね」

「...ああ。また明日な」

「...」

「...なあ。和奈」

「うん?」

「...有難うな」


それから一穂は笑みを浮かべる。

私はその姿を見ながら「...うん」と返事をした。

そして一穂を抱き締める。

一穂は「お、おい」と言うが...私は構わない。


「...一穂」

「...うん?」

「きす...」

「...そ、それはまだ早いだろ」

「...そうかな?5年の月日が空いたけど私は5年も付き合っている感覚っていうかもう我慢できないんだけど」

「...」


そんな早口でまくしたてながら私は一穂を待つ。

すると一穂は戸惑っていたがやがて私の腰に手を回す。

それからそのままその場でキスを交わした。

私は唇にある感触を味わう。

これは...懐かしい感覚だった。


「...一穂」

「...な、何だ」

「キスをしました。なので一穂は私のものです」

「...そ、そうだな。うん」

「...一穂の唇って若干ガサガサ。もー。リップ付けてる?」

「すいません」


私は夕焼け空を見る。

そしてニコッとしながらそのまま背伸びをする。

それから一穂の唇を奪った。

私はそれから赤くなりながら満面の笑顔を浮かべる。


「...一穂。じゃあ」

「...ま、またな。うん」


それから私達は別れる。

私はとち狂いそうなぐらい心臓がバクバクしていた。

正直キスがこんなに心地良いものだとは思わなかった。

わ、私は大胆だ!!!!!


「え、えへへ」


私は胸に甘酸っぱい想いを抱きつつ帰って来た。

それから私は鼻歌交じりに着替えてからそのまま部屋に戻る。

お母さんとお父さんは今日は遅い。

だから私は警戒しないといけないけど...だけど。

浮かれすぎている。


「か、一穂とキス。いやぁ!!!!!」


真っ赤になってしまう。

これは大胆だった。

本当に大胆だったと思う。

恥ずかしいしもどかしいししかもうずうずする。

難しい気持ちだ。


「やっば。きすってやっば!!!!!」


そんな感じで悶えながらゴロゴロ転がる。

そして私はベッドから落ちた。

私は頭を摩りながらベッドに戻る。

痛かったけど痛みを感じないぐらい興奮している。


「うへへ...」


一穂大好き。

考えながら私は漫画を読む。

いつかこういう王子様が現れてほしいと願っていたのだが。

現れないと思っていたのに。

結局私は恋に落ちた。


「...人生って不思議だな」


そう呟きながら私はスマホにメッセージを打つ。

それから(一穂。帰った?)と送信する。

すると数秒も経たぬうちに(おう)と返事が来た。

私は心臓をバクバクさせながら(何をしているの?)と聞いてみる。


(お前は初心カップルか?)

(良いじゃん。別に)

(今は勉強中だ)

(そっか。私も勉強する)

(それで...その。...なあ)

(何?)

(デートしたい)


私はボッと火が点いた様に真っ赤になる。

目が回った。

それから(あ、う、うん)と返事をしながらメッセージを送る。

そして私は(じゃ、じゃあデートしようか)とメッセージを送る。


(オッケーだ。じゃあ今週の土曜日は?)

(そうだね。じゃあそこで)


そして私は胸にスマホを添える。

滅茶苦茶に楽しみだ。

そう思いながら私はニヤニヤする。

本当に笑みが止まらなかった。

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