粗書ですが。良ければこちらもどぞ

四季ちゃんの休日(粗書)

前回最後といったな。あれは嘘だ!!

すみません。まだかきます。




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 今日は待ちに待った休日だ。学校がいやってわけではないが、あの二人のいじめは耐え難い。一緒にいると胸が苦しくて動機が早くなってしまう。対人恐怖症のせいと分かっていても体は慣れてくれない。


 だから今日は心機一転。久しぶりに散歩がてらアニメイトに行ってみよう。アニメは音が聞こえなくて字幕ありきじゃないとわからないけど本や絵は私でもわかる。




 朝食を食べて、少しゴロゴロしたら、バックに財布、その他諸々小道具を入れ、一応補聴器もつけて出発。


『お母さん、行ってきます』


『気を付けてね。行ってらっしゃい』


 お母さんにあいさつをして外に出た瞬間、どこか違和感を感じた。ここが住宅街とはいえ今は人っ子一人もいない。なのに心臓の鼓動が早くなっていく。


 たぶんのことを意識しすぎてしまっているんだろう。気にしない、気にしない。






 電車に揺られること4駅、秋葉原についた。池袋の本店は以前行ったから、今日は秋葉原に来た。

 まただ、家を出たときに感じた違和感。今度は人がいっぱいいるところだからいつも通りのプレッシャーはあるがそれとは別の形容しがたい不安感を覚える。あたりを見渡してもいつも通りの光景で目に見えての違和感はない。

 少し早歩きでアニメイトに向かう。



 歩いて約10分奇妙な違和感を感じながらお目当てのアニメイトに到着した。まずは1回をぐるっと見渡してから徐々に上に登っていく。ほしかったフィギュアなどは売り切れていたけど、本や画材は買うことができた。2号館に移って、こちらではあてもなくぶらぶらと一通り見てからアニメイトをあとにした。





 常に違和感に対して気を張っていたり久しぶりに外出して疲れたため駅の近くにあるカフェで休憩をとった。

 この後の予定は、GIGOに行って少し遊んでから、適当に歩いて面白そうなお店に入ろうかなと思っている。


 そんなことを考えながらカフェをあとにしようとしたら、


「奇遇だね、」


 聞こえるはずがない声が頭の中で反響した。聞こえるはずがない。だって私は耳が聞こえないからだ。なのに確かに私は感じた。感じてしまった。

 振り向くことも逃げることもできずに固まったままの私の肩に手が触れた。一気に鼓動が早くなっていく。それと同時に今日ずっと感じていた違和感の正体も理解してしまった。



 違和感の正体、一ノ瀬陽奈ひなは回り込んで私の目の前に立ってこちらを覗いてくる。


『奇遇だね』


 私は動けなかった。


『今日は四季ちゃんのことを守ろうと家にいったら、私に内緒で出かけちゃうんだもん。

 そしたら私の好きなもの買ってるんだよ!!四季ちゃんが私にプレゼントしてくれるのは嬉しいんだけど一言くらいあってもいいなと思うんだよ。

 今回は許しちゃうけど次は怒っちゃうからね。だって四季ちゃん一人は危ないんだもん。四季ちゃんは気づいてないと思うけど、今日だって私がいなかったら危ない場面あったんだよ。

 だからだめだよ。勝手なことするのはさ。』


 何も書けなかった。何も伝えられなかった。





『四季ちゃんじゃあ行こうか。GIGOに』





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どうも「ガウテン」です。


なんだろうこのモンスター。




では、また。

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