第十三章  A Night Of Liriga ~HEIGAへようこそ~

約束の午後10時が刻一刻と迫りつつあった。

不安と期待が合わさった複雑な感情だった。

HEIGA Liriga Roudeに必要とされている自分とそこでの生活の期待。

そして先生や聡哉、何よりアスカの下を離れなければならないという不安。

瞬は閉じた校門にもたれかかって濃い群青の空を仰ぐ。

月のような地球といつも見る月が暗天に輝く。

ここから見ていつも思うことだ。

夜に太陽の光を反射して輝いているのは月だけではないのだ。

半分よりちょっと大きい地球、綺麗だ。

月とはまた違った美しさがある。


瞬「!」


考え事をしていたら瞬の目の前に甲高いエンジン音と共に黄色い外国車が止まった。

車の中から誰かが、いやモニターで見たあの若い女の人が来た。


?「あっ、瞬君! 来てくれたんだ!」


瞬「はい、えっと、綾香さんですよね?」


綾香「そうよ、もう覚えてくれたんだ。」


瞬「えぇ、でもよく僕だって分かりましたね?」


綾香「ふふふ、HEIGAの諜報能力を甘く見ちゃダメよ?」


瞬「------。」


瞬は綾香の顔を見たまま固まってしまう。

綾香「ん? どうしたの?」


瞬「あ、いいやや、ちょっと知り合いに似ている気がしたもので…。」


綾香「んー、ひょっとして…。 まぁいっか、HEIGAに着いたら分かると思うし。」


瞬「そうですか。 それにしてもまた外車とは凄いお出迎えですね。

  でもいいなこれ! 羨ましいなぁ、随分とカッコイイ車ですね!」


綾香「この子のよさが分かるんだ! いいセンスしてるわねぇ。

   いいでしょー、”ロータスエリーゼ111R”っていう車なのよ。」


細いアーモンドの様な目のヘッドライトに丸みを帯びた可愛らしいような二人乗りのスポーツカーだ。


瞬「わぁ、わぁ! 乗せてもらっていいんですか!?」


綾香「どうぞどうぞ。」


瞬は車等のモータースポーツものが大好きだった。

男の子らしい趣味といったら正にその通りである。

このロータスエリーゼは外車なのだが右ハンドル仕様の車だ、瞬は助手席に乗り込む。

車高がやや低いせいかウインドガラスから見える雰囲気は一味違う。

運転席に綾香さんが乗り込む。

ゴクン、とマニュアルシフトが一速に入り重低音を響かせて車が走り出す。


瞬「地球の車が天球にもあるんですね! うわぁ、うわぁ!」


綾香「まぁ天球は地球のパラレルみたいなもんだし、天球の方が科学力はずっとが上よ。

   それにしても、私の車に乗ってこんなにもはしゃいだ子は瞬君が初めてよ…。」


瞬「はしゃがずにいられますか! 高かったんじゃないですか?」


綾香「んー、560万くらいだったかなぁ?」


瞬「うげっ!?」


綾香「HEIGAって結構お給金がいいからお金には事困らないのよ。

   まぁ、でもこの子排気量が1795ccとちょい少ないのが唯一の難点と言えば難点よね。」


瞬「でもそれを補う192馬力6速ミッション最高時速241km、862kgの車重の軽さから生まれる

  ファイナルパワーウェイトレシオ4.529の加速能力は脅威ですよ!」


綾香「へーっ! そこまで詳しいなんてなかなかやるじゃない!」


瞬「も、大好きですから。」


綾香「最大の持ち味はオープンカーってのとカーブ性能よね。」


瞬「そうそう! 拳一つ分ハンドルを回せば速度と安定性を殺さずに車線変更できますしね!」


綾香「そ! じゃ、ちょっと飛ばすわよ!」


綾香はエンジンを吹かしてギアを一つ下げると押し付けられる重圧と共に加速走行に入った!


瞬「ぎゃーっ!!」


瞬の絶叫を遮り、大きい音を上げて疾走する二人を乗せた車はHEIGAに向かって行った。


綾香「さぁ、着いたわよ。」


しばらくもしないでHEIGAに到着するや否や瞬はフラフラしながら車から降り立つ。


瞬「おぉぉぉ、体が浮いてる気がする~。」


綾香「アハハッ! さぁ、こっちよ!」


瞬「は、はい~。」


促されて着いた大広間の様な場所には何人もの人間がいた。

見覚えのある人がいる。


?「やはり来ましたか。」


瞬「あれ…、先生!?」


先生「ふふふ、そうですよ。 無茶をするなと言ってもやはりダメでしたね。」


瞬「は、はぁ。」


?「よう! 早かったじゃねぇか!」


瞬「それにっ…、聡哉ぁっ!?」


聡哉「おうよ! やっぱお前なら来ると思ってたぜ。」


瞬「じゃあそっちの子はまさか…。」


?「アスカよ! 見て分かるでしょ!?」


瞬「何で怒ってるのさ? でも一体これはどうなってるの?」


聡哉「相変わらず鈍いなぁ。

   俺とアスカはHEIGA Liriga Roudeの戦闘要員ってわけさ。

   んで先生はHEIGAの研究員ってー事。」


瞬「はぁ。」


そんな話をしていると上の段にいる男が切り出した。


男「では九城三佐、始めてくれ。」


綾香「はい、では話を始めます。 瞬君は聡哉君の隣に立って下さい。」


瞬「はい。」


言われるままに瞬は聡哉の隣に立つ。


綾香「まず、如月 瞬君。 多大なる御決意に深く感謝致します。

   我々HEIGAは貴方を歓迎致します。」


瞬「は、はい!」


綾香「ふふっ、固くならなくたっていいのよ? 

   …では本題、ミーティングに入りますが、

   本日ノースウルグ島立戦闘学校においてサンバラシア家の存在を確認しました。

   その地において2、3交戦があった模様ですが、現状を知る者は報告をお願い致します。」


聡哉「はいよ。」


聡哉が手を上げる。


綾香「では、聡哉君。」


聡哉「本日現れたサンバラシア家の人間は若干4名、のち1名は後に現れました。

   確認の取れた者はセヴァース・サンバラシアとクォーラシアセル・サンバラシアの計2名。

   うち両者とも瞬と交戦しました。

   一度セヴァースに瞬が敗れたものの原因不明の回復を遂げその後セヴァースに勝利。

   更にその後クォーラシアセルと交戦しましたが敗北しています。」


辺りが一気にざわめく。


綾香「静粛に! …瞬君に確認を取ります。 今の話は事実ですか?」


瞬「はい、事実です。」


綾香「意識はあったわけか---、他に報告はありませんか?」


アスカ「---はい。」


躊躇うようにしてアスカが挙手する。


綾香「はい、アスカさん。」


アスカ「私は今でこそ陽河 アスカという名を使っていますが、

    私の本名は”アスクァーシル・サンバラシア”。

    伍神聖が一つ、サンバラシアの王、クォーラシアセル・サンバラシアの次女です。」


その言葉に辺り一面の空気が一気に凍りついた。


綾香「本当なの!?」


アスカは黙って頷く。


男「…よく話す気になったな。 サンバラシアの出現理由としては納得のいくものだな。

  だがその事実によって変わるものは何一つとして無い。

  君にはこれまで通り”陽河 アスカ”として活動してもらう、いいかな?」


アスカ「はい。」


綾香「他にはありませんか?」


誰からも声は上がらない。


それを確認すると綾香が鶴の一声を発する。


綾香「…では解散とします!」


男「瞬はここに残れ。」


瞬「は、はい!」


瞬以外が撤収すると男はゆっくり話し始めた。


男「まず、遅れたが始めに名乗っておく。

  私の名は仙波剛毅せんばごうきと言う。

  ここに来るまで随分と悩んだろう。 だが、君の出した答えは正しいはずだ。

  九城三佐も言っていたことだが、本当によく来てくれたな。

  先行報告によればアスカを取り返しに来たサンバラシアからアスカを救ったと聞いている。

  サンバラシア王の娘という事実は驚きを隠せないが、アスカは我々にとって重要な人物だ。

  命を懸けてくれた君の勇姿に深く感謝させていただかないとな。」


眼鏡をはめ、壮年の威厳を遺憾なく醸し出すその男は只者ではなかった。


瞬「い、いえ。 とんでもないです。」


仙波「そう固くならなくていい。

   記憶を失ったり、生命に障る様な緊急時のみしか発動しないなど、

   現状では君の力は至って不安定だが、発揮すればその力は未知数だ。

   一時も早く自己制御できるよう努力して欲しい、我々も尽力は惜しまない。」


瞬「は、はいっ!」


仙波「我々天球軍属総司令部HEIGA Liriga Roudeは君を歓迎する!

   ホールの外に九城三佐が待っているはずだ、彼女の指示を仰げ。」


瞬「はいっ!」


ぎこちない足取りで瞬がホールの外に出ると、そこには綾香がいた。


綾香「あ、来た来た。 こっちよ。」


2人は歩きながら色々な話しをする。


瞬「何か綾香さんミーティングの時と雰囲気違いますね。」


綾香「そりゃあお仕事だもん、しっかりしないとね。

   …とはいってもこれがまた結構窮屈は窮屈だから普段の方がラクよね。

   それはそうと、どうだった?」


瞬「ど、どうって?」


綾香「仙波総帥が呼び止めて2人で話す何て滅多にないからさ。」


瞬「そうなんですか。 アスカを護ってくれて感謝するって…。」


綾香「マジ!? あの鉄面皮が…、へぇぇ。」


瞬「て、鉄面皮って…。」


綾香「だってそうでしょ、とっつきにくさそうな雰囲気してない?」


瞬「総帥ならあれくらいで丁度いいですよ。」


綾香「そうかなぁ~。」


瞬「それはそうとHEIGAの組織って結構大きいんですね。

  ここは総司令部って総帥が言ってました。」


綾香「結構何てもんじゃないわよ、滅茶苦茶にデカイんだから。

   色々と状況や分野によって部隊が編成されてるんだけど、

   弐番隊はOwlga Riede(オルガ・リーデ)。

   この部隊は主として総司令部の命令等を各部隊に伝達したりする役目を担ってるの。

   参番隊はHoney Xack Superior(ハニー・ザック・スペリオル)。

   四番隊はMyuezed Equall(ミューゼド・クォール)ってな感じで他にもまだあるわ。」


瞬「あれ? 壱番隊はないんですか?」


綾香「あぁ、壱番隊は緊急のときにのみ臨時に編成される部隊で通常はないのよ。

   HEIGAの中でも特に際立って優秀な人材のみで構成される超エリート部隊よ。」


瞬「な、何番隊まであるんですか…。」


綾香「現時点では九番隊まであるわ。

   とは言っても他は特に指示がなければ、ここの施設にいる部隊も少なくないわね。

   それでもそこからさらに分散して万一に備えて天球に点在してる部隊も数多くあるわよ。

   とはいっても各個隊の能力の突出は半端じゃないわ。

   ちなみに聡哉は参番隊隊長で、

   アスカは陸番隊Stink Silver(スティンク・シルバー)の隊長兼、特務戦闘要員ね。」


瞬「えっ!? 聡哉が隊長っ!?」


綾香「そうよ、驚いた?」


瞬「あ、アスカは分かるけど…、聡哉が隊長だなんて…。

  確かショボい火の魔法しか出せないって言ってたのになぁ…?」


綾香「ショボい? あぁ! まぁ言ってみればそうね。」


瞬「うぅ、聡哉め、やっぱ何か隠してるな~。

  あ、ところで僕は何番隊所属になるんですか?」


綾香「ざーんねん、瞬はまだ所属できないのよ。

   部隊に所属するのも大変なのよ。

   こちらでのデータが少ないからまずは瞬君の能力から調べないとね。」


瞬「甘かったかぁ、いつ調べるんです? 今日ですか?」


綾香「今日はダメね、夜遅いし。

   第一サンバラシア家を相手に3回も大立ち回りしたんだから。」


瞬「そ、それもそうですね。」


綾香「さ、ここが瞬君の部屋よ。

   近いうちにこっちの方に荷物をまとめておくといいわ。

   アスカも聡哉もHEIGAから学校に通ってるから。」


瞬「あれ、先生はこっちにいないんですか?」


綾香「先生? あぁ、姫龍さんのことか。

   今、先生は外部の情報を研究しているからここにはいないわ。」


瞬「そうですか。」


綾香「んじゃあこれ渡しておくわ。」


そう言って綾香は瞬に大きい袋を手渡した。


瞬「ん? 何です、これ?」


綾香「携帯とか資料が入ってるから目を通しておいて。

   何かあったら私の携帯にかけてくれていいから、はいこれが私の携番ね。」


綾香から携帯電話と008と三桁の番号が書かれた紙を渡された。


綾香「それじゃあ瞬君、おやすみ!」


瞬「はい、おやすみなさい。」


瞬は”如月 瞬”とネームプレートのある扉をあけて部屋に入った。

電気をつけると一人部屋にしてはかなり広いと感じられる光景が眼前に広がった。


瞬「これがこれから僕が使う部屋か、…それにしてもちょっと広いな。」


ベッドに腰を下ろして袋の中身を確認する。


瞬「うおう、携帯ってホントに携帯電話が入ってるよ。 使用制限とかいいのかな。」


一緒に入っていた資料に目を通す。


瞬「ふむふむ、まずはHEIGAの地図…、うわっ広っ!! 迷うなこりゃ…。

  んで次は注意事項とかか。 携帯は使い放題みたいだな…。

  あ、専用回線だから内線扱いなのか。 

  外部と連絡を取るなら自分で携帯を持つか許可を得て電話を使うのか。

  そりゃそうだよな。

  ははぁ、じゃこの008ってのは綾香さんの内線番号になるんだな。

  ここには戦闘訓練施設や古代図書等何でもあるなぁ、と言うより無いものが無いな。

  聡哉とアスカの部屋くらい覚えておかないと。」


コンコン。


瞬「ん? 誰かな、はーい! 開いてますよ~。」


?「んじゃあ入るぜ~。」


瞬「聡哉!」


聡哉「んょう! ちったぁ馴染んだか?」


瞬「来たばっかで右往左往だよ。 と言うより聡哉!」


聡哉「ん? 何だ?」


瞬「参番隊隊長ってホントかよ?」


聡哉「あぁ、まぁな。」


瞬「びっくりしたよ、火の魔法ショボいって言ってたのにさ。」


聡哉「まぁ、頭で稼いだようなもんよ。」


瞬「はははっ! 嘘臭いなぁ。」


聡哉「黙れ! ハハハッ!」


2人はしばらくそんな冗談に笑い続けた。


瞬「そうだ、聡哉の携帯の内線番号いくつ?」


聡哉「あぁ、032だ、瞬は?」


瞬「えっ、いくつかな。 あ、携帯の裏にシールが貼ってあるや。 040だね。」


聡哉「了解、そういや綾香の内線番号はもう知ってるか?」


瞬「うん、008でしょ。 それで思い出したんだけどさぁ、僕どこかで綾香さんを見た気がするんだよね。」


聡哉「あん? そりゃそうだろ、俺の姉貴だもんよ。」


瞬「へ?」


聡哉「俺の名前は九城 聡哉だろ? んで綾香の名字が九城じゃん? ほれ、同じ名字だろ?」


瞬「あぁーっ!! そういう事かぁ!」


聡哉「姉貴は病気で俺より先に死んじゃったんさな。」


瞬「元気そうなトコを見るとこっちに来ると病気とかは治っちゃうんだな。」


聡哉「アホ! んな事言ったら俺とお前はこっちに来たら交通事故リビングデッドになるだろうが!」


瞬「うぇ、それもそうだ。」


聡哉「それはそうと、瞬君?」


瞬「な、何だよ?」


途端ににやけて話しかける聡哉に瞬はたじろぐ。


聡哉「何だ、じゃねぇよ。 お前、絶対アスカのこと好きだろ~?」


瞬「なっ、何でだよ!!」


聡哉「何でもクソもあるかよ。 学校じゃもう有名だぞ。

   天球じゃまず見られない地球の中世の騎士物語みたいな英雄になってくれちゃって。」


瞬「あ、あれはもう無我夢中で…。」


聡哉「きひひ、だからだよ。 命を懸けててよく言うぜ。 すっげーカッコよかったぞ。

   んじゃあ明日の学校を楽しみにしてな、俺は部屋に戻るからよ。 おやすみな。」


瞬「あぁ、おやすみ。」 


聡哉は部屋を出て行った。

瞬は再び資料に目を通す。

思った以上に資料が厚い、でも載っている事柄が面白くて見入ってしまう。

いつの間にやら明日になってすでに午前1時を回ってしまっている。


ピリリッ!


瞬「お、携帯だ! …ん? 切れたぞ?」


ディスプレイには発信者032とメール着信のマークが表示されている。

メールを開けてみると、

”わっはっは、九城 聡哉様参上! 登録してやったからありがたく思いたまえ。”と表示されている。


瞬「ご丁寧にメールまで下さって…、こんにゃろ聡哉めっ!

  携帯貰ったばっかで返信の仕方が分からん! 覚えてろよ!」   

慌てて携帯のマニュアルを引っ張り出し速読と熟読を繰り返す。

瞬「ふっふっふ、これで使用方法は完璧にマスターした。 これでも食らえっ! 返信!」


”残念ですが、あなたのメールは受信拒否されました。”という内容を聡哉に返信する。


ピリリッ!


瞬「えっ!? もう!?」


ディスプレイにはさっき登録した032、九城 聡哉の名前がメールと共に表示されている。

メールの内容は、


”殺す。 返信遅すぎ。 修行が足らん。”


瞬「お前が早すぎるんだよ…。」


笑いながら聡哉とそんなダークジョークを交えたメールをやり取りする。


瞬「お風呂にでも入ろうかな?」


浴室に向かう瞬、ここも造りはすばらしかった。


瞬「おぉー…、屋根ガラス張りじゃん。凄いなぁ。

  というか浴槽これ何よ。

  何人入る事を想定してるの…。

  掃除大変だなこれ。」


コンコン。


風呂から上がって一休みする瞬の耳にノック音が入る。


瞬「ん? こんな時間に誰だ? 開いてますよ~。」


?「んじゃ、入るよ~。」


瞬「あっ、アスカ!?」


アスカ「起きててよかった、こんばんわ。」

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