第5話 4階層でゴブリンの群れと戦う
中間程まで進んだが、魔物はいなかった。
さらに歩みを進めると、階段らしきものが見えたが、近くの壁に掛けられていたたいまつの火のおかげで、周りがよく見えた。階段の手前には、ゴブリンの群れがいた。
7匹のゴブリンがいた。剣を持っているゴブリンが6匹、弓矢を持っているゴブリンが1匹いた。どうやら先ほどのゴブリンは、こいつらの偵察兵だったのかもしれない。
俺は、ランプをバッグに取り付け、臨戦態勢に入った。相手のゴブリンも俺のランプで気づいたのか、武器を前に出した。
俺とゴブリンどもはにらみあっていた。
(くそっ、相手には弓矢を持っているゴブリンがいる。相手は、どのようにして打って出てくるのか‥‥‥)
俺は、ゴブリンどもの様子をうかがっていた。
すると、剣を持ったゴブリンどもが一斉にこちらに向かって走ってきた。それと同時に、弓矢を構えていたゴブリンが矢を放った。
矢が飛んできた。俺は、剣で矢をはねのけた。そして、俺もゴブリンどもに向かっていった。
「うおおおおおおお~~~~~!!」
「「ぎぎゃあああああ~~~~~!!」」
俺とゴブリンどもは叫びながら向かっていった。
ゴブリンどものなかで一匹が先に躍り出た。そのゴブリンと俺は、剣を振りかざしたが、俺の方が剣を振り下ろすスピードが速く、ゴブリン1匹を斬り殺した。
さらに、ゴブリン5匹の内、1匹が攻撃してきた。
俺はその場に立ちながら、ゴブリンの剣を自分の剣の側面でしのぎ、そのまま剣を振り下ろして、もう1匹を斬り殺した。
他の4匹のゴブリンはそろって攻撃しようとしてきた。俺は手に持っていた剣を投げつけた。すると、1匹のゴブリンの頭に刺さり倒れた。
他の3匹は動揺して立ち止まったが、再び向かってきた。俺は近くで倒れていたゴブリンの剣を奪い、手に持った。
そして、ゴブリンどもが一斉に攻撃してきたが、俺は剣を持ちながら回転した。その剣でゴブリンどもの剣をはじいた。
すぐさま、俺は剣を縦に持ち、剣を振り下ろした。ゴブリン1匹を仕留めた。また、矢に当たらないよう、剣を持ったゴブリンの前にいるようにした。
ところで、先ほど回転しながら敵の剣を自分の剣で受け流したが、その剣技を回転斬りという。
王族護衛の剣術には、回転斬りの他にも剣技があった。走りながら攻撃する技や、さまざまな角度から振り下ろす技、他にも相手の剣を受け流す技がある。
さらに、ミント大陸より東の大陸にいる武人が伝えた、居合斬りもあった。
話を戦いに戻して、今度は俺がゴブリンどもに向かっていった。相手のゴブリンも向かっていった。そのゴブリン2匹は、剣を俺に向けて振り下ろしてきた。
俺は、剣で受けとめた。そして、力で押し返した。
ゴブリン2匹はのけぞった。その隙をつき、今度は俺が剣をふるった。ゴブリン1匹を仕留めることに成功して、さらにもう1匹に向かっていった。
もう1匹のゴブリンは体勢を整えようとしたが、その前に、剣を一撃くらわした。剣を持った最後のゴブリンはもろにくらい倒れた。斬り殺すことに成功した。
残るは、弓矢を持ったゴブリン1匹だけである。
弓矢を持ったゴブリンは構えようとしていた。俺は、ゴブリンが構え終る前に向かっていった。
しかし、ゴブリンは弓矢を構え、俺に向けて照準を整えた。俺は剣を鞘に入れて向かっていった。
ゴブリンは、弓矢を引っ張り、矢を放った。俺は居合斬りで、矢をはじいた。ゴブリンは驚いていた。
そのまま、俺は、ゴブリンに接近した。ゴブリンは弓矢を構えようとしたが、その前に剣を振り下ろした。剣はゴブリンの頭上から振り落とされ、一撃のもと、斬り殺した。
こうして、ゴブリン全員を殺すことに成功した俺は喜んだ。
「よっしゃ~~!! ゴブリンどもを全員たおしたぞ~~!! これで、この階の敵はいなくなった」
俺は、その後、ゴブリンどもの身につけているものをはぎ取った。そのはぎ取ったものはバッグにしまった。剣は2本ほど回収した。弓矢ももちろん回収して、バッグにしまった。
また、ダンジョン前から持っていた剣も回収して、装備した。
俺は、さらにバッグからランプをとって、手に持ち、階段を降りた。
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