前のエピソード――第3話　最初の挑戦

夏休みが始まり、みかげは待ちに待った旅に出た。彼女の目的地は、日本のドラゴンフルーツ栽培の中心地である宮古島。この島には、熟練の農家が集まり、ドラゴンフルーツ栽培を行っていることを彼女はリサーチで知っていた。みかげは、プロの農家から直接学ぶことで、自分の知識をさらに深めたいと考えていた。

飛行機から見える宮古島の風景は、青い海と緑豊かな大地が広がり、すでに彼女の心をわくわくさせていた。空港に着くとすぐに、みかげは事前に連絡していた農園へ向かった。迎えてくれたのは、若い夫婦で運営する農園のオーナー、高橋さんとその妻でした。

高橋さんは、農園を案内しながら、ドラゴンフルーツの栽培方法や、気候に合わせた特別なケアの仕方を丁寧に説明してくれた。みかげはメモを取りながら、質問を繰り返し、それに対する答えを一つひとつ確認した。特に興味深かったのは、ドラゴンフルーツの花が咲く夜間の受粉作業で、この手間が果実の品質に大きく影響を与えることを学んだ。

午後には、高橋さんが主催する「ドラゴンフルーツ料理のワークショップ」に参加する機会もあり、みかげは他の参加者と一緒に、ドラゴンフルーツを使ったさまざまな料理を作った。彼女が特に気に入ったのは、ドラゴンフルーツを使った酢の物で、これは帰ってから家族にも作ってみるつもりだった。

滞在最後の日、高橋さん夫妻はみかげを夕食に招き、宮古島の伝統料理と共に、ドラゴンフルーツを使ったデザートを振る舞ってくれた。食事の中で、高橋さんはみかげにこんなことを言った。「君のように若くして情熱を持って学ぶ姿勢は素晴らしい。どうかこの情熱を大切にして、夢を追い続けてほしい。」

宮古島での経験は、みかげにとってかけがえのないものとなり、彼女のドラゴンフルーツに対する情熱はさらに深まることとなった。心に新たな夢を抱き、みかげは家に帰る準備をした。これから彼女の冒険は、新たな章へと進むのだった。