前のエピソード――第2話　知識の扉を開く

みかげの庭に植えられたドラゴンフルーツの苗は、日々太陽の光を浴びて少しずつ成長していた。彼女は毎朝、水やりと葉のチェックを欠かさない。成長の様子を記録するノートもつけ始めた。それはただの日記以上のもので、みかげの情熱と期待がぎっしりと詰まっていた。

しかし、夢中になる一方で、彼女はまだドラゴンフルーツの栽培における初心者だった。一部の葉が黄ばみ始めたとき、彼女は初めての挑戦に直面する。病気か、それとも水のやりすぎなのか。インターネットで調べたり、園芸店の店員に相談したりと、解決策を探した。

一方で、学校の夏休みのプロジェクトとして、みかげはドラゴンフルーツを使った料理をクラスメイトに披露することにした。彼女はドラゴンフルーツを主役にしたスムージーやサラダのレシピを考案。しかし、キッチンでの試作は一筋縄ではいかなかった。スムージーは予想よりも水っぽく、サラダのドレッシングは味が濃すぎた。

失敗に落ち込むこともあったが、みかげは諦めずに何度も試行錯誤を重ねた。家族も彼女の努力を見て、食べるたびにフィードバックを与え、次第に彼女の料理は改善されていった。そしてついに、彼女は自信を持ってクラスに持っていけるレシピを完成させた。

プロジェクトの発表日、みかげはドラゴンフルーツスムージーとサラダをクラスメイトたちに振る舞った。最初はドラゴンフルーツを見たこともない生徒が多かったが、みかげの情熱的な説明と美味しい料理に心を動かされ、クラス全体がその魅力に引き込まれた。

この経験はみかげにとって大きな自信となり、彼女の探求心をさらに加速させた。彼女はドラゴンフルーツとともに成長し、その過程で得た知識と経験が自分を形作る重要な要素であることを実感していた。