体調不良で倒れた夢

2024.4.23


 短いけれど夢を見た。


 職場で体調不良を起こしてしまった。

 現実世界でたまにやらかすんだが、転んで膝を強打すると、脳震盪なのか迷走神経反射なのか、視界が明滅して吐き気に襲われ倒れてしまう。夢の中の私は、ちょうどそんな状態だった。 

 だが、足はまだ動く。上司に迷惑をかけるわけにはいかないと判断した私は、すぐさま所長に報告。


「すみません、体調やばくて倒れそうです」


「大丈夫?」


「すみません、トイレ行ってきます」


 トイレに駆け込もうとするが、手洗い用蛇口を通り過ぎたところで意識が途切れる。どうやら倒れたらしい。


 暫くして(おそらく一瞬だが、数時間後に目覚めたという設定になっていた)私は目を覚ます。夢の中で目を覚ますというのも、おかしな表現だが。


 ここは職場の休憩室。

 見上げれば、そこには見知った顔。

 拙作「煌めきの君と星の歌」の主人公であるルイテンが、心配そうに私の顔を覗き込んでいた。何故だ。


「大丈夫?」


「大丈夫」


 と、その時。


「お前、ちゃんと見といてくれや」


 私を心配して迎えに来たらしい旦那が、ルイテンを責めていた。何故だ。


「ごめん」


「ごめんじゃなくてさ」


 責めないでやってくれ。君はそんな嫌味な人間じゃないだろう。ルイテンだって、私が倒れた瞬間に、その場にいたわけじゃないんだ。

 私の頭の中では、この状況をどう処理するか、思考がぐちゃぐちゃになってしまっている。


 そこで目が覚めた。

 ルイテン可哀想。ごめんね。

 現実世界の旦那は、すごく優しい人です。

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