第16話 少年野球のヤバい話③

 前話では、前置きが長くなってしまい、申し訳ありません。

 今話からは、N氏について語りますよ~!


 N氏は、大学まで野球をされていた経験者。プロではありません。

 子供たちと一緒に野球をする様子を見ていても、経験者だというのが見てわかります(まぁ、私の素人目ですけどね💦)。

 ただ、尖った雰囲気をお持ちの方でしたので、最初は少し、近寄りがたかったです。その時の印象をそのまま持ち続けていれば……少しは何か変わっていたのかしら……? ( ºωº )


 Nジュニは、入団していた野球チーム(仮にチーム名をLとしましょう)を辞めて、隣駅にあるEチームへうつってきました。

 Lチームは、コーチたちが子供たちのいる傍で煙草を吸うわ、暴言や怒鳴って叱るのが当たり前、という典型的な古いタイプの野球チーム……とのこと。

 そのことで色々とイザコザがあり、Eチームへうつってきた、と私は、N氏の奥さん(Nママと呼びましょう)から聞きました。


 それを聞いた時は、へぇ~そんなひどいチーム辞めて正解だよ!

 ……と思っていたのですが……まさか、この一年後、同じ理由で風雅ジュニアが退団することになるとは、全くもって予想もしておりませんでした。


 これは、うちが退団した後で聞いた話なのですが……どうやらN家は、元いたLチームで何やら問題を起こしたそうで、保育園でもモンスターペアレンツとして要注意人物としてマークされていたとか。

 それをEチームの代表(仮にDとしましょう)は、知り合いのツテで聞いていたらしいのですが、代表は、彼らの入団を許可しました。

 その時の代表Dの言い訳がこれです。


「うちは、、のチームだから」


 ……いいですか?

 この言葉、また後で出てきますので、よぉ~く、覚えておいてくださいね!(笑)


 当時、Eチームの人数は、こんな感じでした。

 

 一年生:3人 ※風雅ジュニア含む。

 二年生:2人 ※Nジュニ含む。

 三年生:5人 ※Aジュニ含む。

 四年生:4人

 五年生:10人くらい

 六年生:今回の話に無関係。


 ※「Aジュニ」は、前々話「少年野球のヤバイ話①」で登場したAさんの息子さんです。


 いかに少年野球の人数が減ってきているか、これで分かるかと思います。

 最高学年の六年生以外、一学年では、野球の試合すら出来ません。

 とにかく目下の目標は、メンバーを増やすこと!


 この時点では、全員の気持ちが一致しておりました。


 なので、そのために、体験会を設けてメンバーを勧誘したり、チラシを作って町内のあらゆる掲示板に貼ったり、知り合いに声を掛けて勧誘したり……。

 それはそれで、まあ大変ではありましたが、風雅ジュニアが野球を楽しんでくれていたので、試合が出来るよう、なんとか仲間をつくってあげたい!という一心で、私もがんばって協力しておりました。


 時には、Eチームの悪い噂話を耳にすることもありましたが、みんな和気あいあいとやっておりましたし、先輩ママさんたちは、みんな仲良しで楽しそうに見えていました。ですので、噂は噂だろう、と聞き流していたのです。

 N氏も、この頃は、特に目立った行動をするでもなく、周囲に合わせているように見えました。


 問題が起きたのは、体制が変わってからです。


 少年野球は、12月に納会と卒団式があり、六年生たちが卒団して、前体制が一旦終わり。翌年の1月から新しい体制でスタートします。

 つまり、1月~3月までは、六年生がいないまま、五年生が新六年生と呼ばれ、一年生は、新二年生と呼ばれます。


 当時のEチームでは、以下の三つにチーム分けをしていました。

  Aチーム:新六年生(10人)

  Bチーム:新四、五年生(9人)

  Cチーム:新三年生以下(5人) ←風雅ジュニア、Nジュニは、ここ。


 ……少ないですね。

 新一年生がまだ一人も入ってきておりませんでしたから、新四年生がBチームへ上がって抜けたことで、一気に人数が減ってしまいました。

 低学年と上級生では、身長差も力も差がありすぎますから、練習も、各チーム毎に別れて行います。もちろん、試合も。


 寂しいですよー。学校の校庭で、パパコーチたちと野球の練習をしているCチームを見ていると……


 ただ休日に、パパとキャッチボールをしている子供の図、になります(笑)。


 ……そうです。うちの夫も、コーチやりましたよ(笑)。

 あれだけサッカーの時は、かたくなだったのに、野球ならコーチもしてくれる。

 まあね。興味のないことは頑張れませんよね。

 ありがたく思わねば( *´人`)なむなむ。


 このパパコーチになるのは、絶対ではありません。

 ただ、上のとおりの少人数なものですから、新Cチームは、子供が5人に対して、コーチが4人いました。

 この中から、リーダーコーチを一人、選出しなくてはいけません。


 まぁ必然的に、Cチーム内で最上級学年のパパコーチさんが選ばれます。

 新三年生は、この時、Nジュニを含めて、二人だけ。

 このもう一人の新三年生をKとしましょう。

 Kは、家庭の事情から、パパコーチができませんでした。


 つまり…………そうです!


 この時、このリーダーコーチになったのが、N氏でした。



……つづく(笑)。 

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