第15話 少年野球のヤバイ話②

 前話では、皆さま、少年野球の話に興味を持っていただいて、

 ありがとうございます!•͙‧⁺o(⁎˃ᴗ˂⁎)o⁺‧•͙‧⁺


 まず、問題のN氏の話をする前に、少年野球のことを御存知ない方へ向けて、簡単に説明させてください。


 少年野球とは、正式には中学生が対象になるそうです(私も調べて初めて知りました💦)が、ここでは、小学生の子供たちが行う軟式野球のことを「少年野球」と呼ばせて頂きます。

 ……はい、ただ私が知らなかっただけです!

 高校生が行う甲子園とか、プロ野球選手がやっているのは、硬式野球ですね。


 軟式野球の少年野球は、基本的に子供たちの両親たちがボランティアで活動を支えています。

 そして、練習場所は、小学校の校庭を使わせてもらっています。

 なので、小学校のイベントがある度に駆り出されることも多く、これが大変💦

 チームの宣伝や勧誘に使えるなら、まだやる意義を見出せるのですが、小学校のイベントなので、宣伝も勧誘もNG。

 正直ふざけんなっ、と思わなくもないですが、校庭を使わせてもらっているので、文句は言えません。


 少年野球は、年々、人数が減ってきております。

 お金もかかる、ルールも難しい、厳しそう、という理由で、大抵の子供は、サッカーに流れていきます。

 サッカーは、ボール一つあれば出来る、と思われているのでしょう。


 実は、風雅ジュニアも、小学校へ上がるまでは、サッカーをしていました。

 急に本人が「サッカーやりたい!」と言い出したので、これも小学校の校庭で練習をしている少年サッカーチームに入りました。

 一年間がんばったのですが(私が)、もう無理となりまして(私が!)。


 ……というのも、うちの夫は、サッカー嫌い。というか、アンチ。

 野球好きな人は、サッカー嫌いな人が多いそうですね。


「子供にサッカーをやらせるのは良いけど、俺は一切、手を出さないから」


 と、言われてまして……まさしくその通りに。


 土日祝日は、学校でサッカーの練習。試合のある時には、車で遠征して丸一日。

 まだ未就学児でしたので、親の付き添いは必須です。

 真夏の日も、真冬の日も、子供がサッカーをやる姿をぼ~っと突っ立って、ただ眺めている……だけ!

 これが結構つらいんです💦

 何か手伝えることがある時は、まだいい。

 パパコーチさんは、一緒にコート内を走り回っていますから、楽しそうです。

 でも、何もすることがママは、正直つらいです。

 

 ジュニアは、とにかくもう動いていないと死んでしまうネズミか何かか、お前は!

 ……と突っ込みたくなるくらい、動くのが大好き。

 ボールを蹴るのが楽しくて楽しくて仕方ない、といった風。

 その姿を見て楽しむ……ことが出来るのは、最初の頃だけでした。


 そもそも私は、運動が苦手です。

 テニスなら昔やっていたので、好きなのですが、基本的にスポーツには興味がない人間。サッカーなんて、てんで素人です。

 恥ずかしながら「オフサイド」という用語すら知らないレベルです。

 あれ? でも、キャプテン翼は見てたけどなぁ~( ; ˘-ω-)

 そんな私でも、それなりにがんばって、ジュニアとポジションの名前やルールを調べて勉強しました。


 でも、未就学児のやるサッカーって、まぁ走って走ってラインから出て……ボールを相手チームに取られて、たまにゴールするけど、ほぼ入らない。

 基本、走っているだけ(笑)。

 本人たちは、それでも楽しいのでしょうけども、子供が走っている姿を一年も見ればねぇ……もうお腹いっぱいです。


 土日祝日がサッカーでつぶれるので、平日に働いている身としては、家事ができない!

 次男は、夫が面倒を見てくれていたので助かっていましたが、夫も家事までは手が回らない。

 なので、朝早くにサッカーの準備をしてジュニアを連れて行って、一日ぼ~っと試合を見る日は、夕方帰って来て、家事を慌てて行う日々でした。

 そんなこともあり、私ひとりでジュニアのサッカーに付き添うのにも限界が……いや、一年間はがんばったんだよ?!

 (>︿<。)


 でも、ジュニアは、サッカーが好きだと言うのです。

 ちなみに、ジュニアは、親の目から見ても、運動神経は良かった。

 年中か年長の頃には、逆上がりが出来ていたし、運動会ではリレーの選手にもなったし、自転車にも乗れていた。

 ちなみに、私は、未だに逆上がりが出来ません(笑)。

 運動音痴の私から、何故が生まれた?

 ……と、密かに病院での取り違えを疑ってしまうほど。

 まぁ、生まれた体重がでかかったので、取り違える筈はないのですけども。


 私としては、夫にジュニアを任せて、土日は家事をしながら次男の面倒を見る、というのが理想でした。もちろん、試合は見に行きますよ!

 息子がやりたいということを応援するのが親の役目だろう!

 と、夫にも抗議はしたのですが、夫は、かたくなに首を縦に振ってくれません。

 「野球ならいい」と言うのです。

 だからと言って、ジュニアを連れて野球を見せに行くわけでもない夫にも腹が立ちましたが、話が脱線するので、やめておきましょう(笑)。


 そんな頃、私が息子二人を連れて実家の広島へ帰省しました。

 うちの両親は、カープファンです。

 そんな私の母親がジュニアに言いました。


「ジュニアちゃんには、野球の才能があるよ! ←野球の「や」の字も知らないw

 野球のプロになったら、お金持ちになれるよ! ←笑うしかないw

 ジュニアちゃんがカープに入ってくれたら、おばあちゃん、絶対に追っかけするからね!!」 ←うん、追っかけはイメージできるw


 ……という言葉に、いい気になったジュニア。


「ぼく、野球やる!

 プロになって、お金持ちになる!」


 なぜか、お金持ちになりたいジュニアでした。

 そんなわけで、ころっとサッカーをやめて、野球に転身(笑)。

 さすが単純なところは私の息子です。


 そして、何より功労者だったのは……うちの母親です!

 母は、私がサッカーで苦労していることをもちろん知った上で、協力してくれたのでした。


 本当にありがとう!! お母さん!!

 ˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚


 野球をやる、と言えば、ようやく重い腰をあげてくれた夫と共に、ジュニアが参加できる野球チームを見て回りました。

 で結局、ジュニアが通うことになる小学校で練習ができる、地元のEチームに入団することになったわけです。

 ただ、新一年生は、風雅ジュニアを含めて三人しかメンバーがいない状態で、4月からスタート。前途多難です。


 そして、一学年上の二年生に、N氏の息子――Nジュニと呼びましょう。

 Nジュニは、Eチームとは異なる少年野球チームに入っていたものの、チームに不満があったとかで、そちらを辞めて、隣駅のEチームに入団して来たのでした。

 もうすでに、この時点で、怪しい臭いが漂ってくるのですが……まだこの時の私たちは、この後に起こるであろう災難を予想もしないのでした…………。



 つづく(笑)。

 

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