第5話 日常
設定が甘く、色々と気になる点があり、物語の大筋は変えず、設定をより作り込み、「新・吹雪の国」として、もう一度、一から投稿いたします。
本文の前に、報告がございます。西暦や年号が無いと、不便な為、追加いたしました。正確な物は、第0話をお読み下さい。
西暦「1319年」カシマ―ル暦「43年」
帰還し、2ヵ月程経過した。そろそろ秋に移る変わる季節である。
出来事や生き残れた理由を聞かれ、深淵に居た間に、何があったのかを説明された。まず、弟が二人と妹が二人生まれた事を云われた。(内、末っ子の弟と妹は双子)故に、10人兄妹になったのである。(ジークは第3子)先生(ラーシェ・ネーベル)は重傷を負い、1年程昏睡状態に陥っていたが、現在は無事であると説明された。そして、私は2年後の春、アンファング王国(帝国の属国)と云う、ヴァ―ルハイト領から、山岳を幾つか超えた先にある、ストレーガ学園高等部に通う事になる。そこでなら、私の魔術への探求心を満たせるだろう。と云う理由らしい。
1年後 第1子「ヴァ―ルハイト・エーデル・レヴール」の部屋
兄上の部屋で、お茶会をしていると、兄上に「ジーク、そういえば、父上から許婚が居ると聞いているか?」と云われ、驚きで口がぽっかりと開いた。
レーヴル「その反応からして、知らないようだな。相手は…落ち着いてから…言うから、ま、まぁ、落ち着くんだ」
深呼吸をして、何とか普段の落ち着きを取り戻し、聞いた。
私「あ、兄上。その、い、許婚の相手は、だ、誰…ですか?」
レーヴル「え~っとだな。カシマール陛下(帝王)の娘、第3皇女のアルテリスム様だ……」
聞いた途端。またもや私の口は開いた。数秒経って口を閉じ、聞いた。
私「な、何故…私がアルテリスム様と許婚になったのですか? り、理由がわかりません」
レーヴル「ジーク、お前の魔術の実力は、帝国の中でも、五指に容易く入る。それほどの実力があるのならば、敵国に渡ってしまえば、帝国は不利になる」
レーヴル「そして、お前は幼時の頃から、優れた才を持っていることは誰が見ても分かる。だから、幼時の頃から、許婚の話はあった。だが、深淵に落ちてしまった事で、白紙になった。しかし、こうして帰って来た。とは云っても、帰って来た頃には、許婚になるはずであった第2皇女様は、もう結婚していて、第1皇女様はとっくに結婚が決まっていて、陛下は決めたんだ。第3皇女様を許婚にする事に」
私「な、なるほど…」
何とか理解しようと考えていると、扉が3回ノックされ、誰かと思うと、父上が入って来た。父上が兄上に要件を伝え終え、私は念の為に許婚の事について聞くと、「本当の事だ」と答えられた。
数日後
今日、私はアルテリスム様と会う事になっている。緊張で腹を下し、2分程遅れて部屋に入ると、シンプルながら奥深い装飾のドレスを着たアルテリスム様は、ソファアに座り、もはや癖になっているであろう作法で、紅茶を飲んでいた。アルテリスム様が立ち上がり、「初めまして。わたくし、「バシレウス・スペリオル・カシマ―ル」の5人目の子供。「バシレウス・レガリア・アルテリスム」と言います。「アリス」とお呼び下さい」と云った。私は「は、初めまして。ヴァ―ルハイト・エーデル・グライドの子。ヴァ―ルハイト・エーデル・ジークと言います」と名乗り、椅子に腰かけた。
(アルテリスム視点)
か…か…かっこいい! 昔に一回だけ会って、記憶に残っていたけど、すんごいタイプになってる!
ジーク「えー、嫌だと思うのですが…、これからよろしくお願いします…」
(ジーク視点)
どう話せば良いのか分からず、変な事を聞いてしまった…。
アルテリスム「うれ……です……」
ジーク「すみません。もう一度云ってもらえますか?」
彼女は何故か頬を赤く染めて、「嬉しい…です……」と云った。
私は「え?」と言葉が漏れ出てしまった。
1時間後
色々とあり、(何があったかは読者に任せる)私たちは仲良くなって顔合わせは終わった。
それからは、度々手紙を送り合い、仲良くしていた。
西暦「1320年」カシマ―ル暦「44年」春
今日の雪はいささか控えめである。だが、この天気…、今宵の雪は酷くなりそうだ。う~む。近くに竜が飛んでいる。今の所、気づかれてはいない。そう思い、窓を開け、小さく、細く、高い威力の魔術を放ち、窓を閉めた。
確か、王国へは山岳をあと2つ越える必要がある。今は大体「14時」着く頃には、夜になる事が予想できる。窓を開けて、体を一時的に炎にする魔術を使い、御者の隣に座り、「馬に強化魔法を掛ける」と大声で言い、4匹の馬に掛けてまた体を炎にし、中に戻った。眠くなり、眠って目を覚ますと、夕刻になり、雪が緋色の太陽を隠すが、雪を穿ち、緋色の輝きが山や森や街などを照らしていた。窓を開けて前方を見ると、王国の門へと続く煉瓦道をゆっくり進んでいた。時間を確認すると、今は「17時」。強化魔法が存外役に立ったようだ。
30分程進み、学園の敷地にある寮に馬車を止め、物が運ばれた。この寮の3年の所に、アリスが住んでいると聞いている。一時的に止んでいた雪が舞い戻って来た。
私の部屋は、存外大きな部屋であった。気が付けば、もう「18時」である。今日はアリスと食事の予定がある。故に、着替えてレストランに向かった。
第5話 終
続く
一口解説「覇王・グリムフォニア」&「覇王の瞳」
覇王の瞳と云う、世にも珍しい魔眼を持って生まれた。一定の実力を持つ者は、武勇
伝や本人の実力で覇気を放つが、瞳を持つ者は関係なしに覇気を放つ。瞳を持つ者の武力と技量で覇気が強まる。
グリムフォニアは古に存在した「 」であった。だが、 の龍と が襲来した際に、民衆の記憶と歴史から、 を た。
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