改訂版 廃校にて

あの学校は荒れていた。ほぼ廃校だ。

「そろそろこの学校廃校だよね」

この学校にたった一人いる上級生がぼやいた。

「だね。どうしてこんなに人数が減ったんだろう」

下級生が首を傾げた。

「それは…開発が進んで、皆ここから出て行ったから」

淡々と語る上級生。残念そうな顔をする下級生。

「政府が宇宙の方がいいって宣伝してたもんね」

「今頃どうしてるかなあいつら」

「さあ。ここはいい場所なのにね」

今地球にいるのはこの二人だけだ。他はいない。宇宙へと旅立ったのだ。

「あ、ニュースやってるよ」

たまたまあったテレビでニュース番組が始まっていた。ただ機械音声が流れている。

「ちょっとまずいことになっていないか?」

「どうしたの?」

「見てみろよ。火星基地で爆発事故が起こったって」

爆発事故により、火星基地に住んでいた地球人は全滅したらしい。

他の星の星にいた人類も爆発事故で次々に全滅した。

「これでこの地球は手にいられたね」

「作戦成功だ」

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