やっぱり悪役は、イケナイ展開へ向かう。
〈繁華街・雑居ビル群・昼〉
――俺達は巴達と別れた後、街中へ向かっていた。
その道中……終始無言のまま、葵は俺の手を引きながら、ズンズン葵は街中へと連れ出して……。
景色はドンドンと変わり、人がひしめくメイン通りを通り過ぎ、寂れた怪しさ満点の裏路地へ変わる。
ボロいビルや新しいビルが混在した、夜の街。
ネオンやLEDが切れたピンク色の看板や、怪しい看板が多く点在する場所に、俺達は辿り着いていた。
そして……そんな二人の前に立ち塞がるモノ――。
【燈馬】
「……ラブリーなホテルじゃねえかっッ?!」
【葵】
「そうよ――やっぱり、“コレしかない”かなって」
【燈馬】
「なんでこうなる……別にお前と、どうこうしたいワケじゃない――」
【葵】
「……イイから、寒いし――さぁ……行きましょ?」
【燈馬】
「ちょっと待ってくれ……こんな場所来たコトねえし、なんかすげぇ――不安なんですけど……?」
そう、俺には全くの無縁な場所だった……。
中身、三十路なオッサンには経験が無いモノ――。
それが……急遽、立ち塞がっていた。
【葵】
「私も分からないけど……そこにある機械で、なんか部屋とか選んで、お金払うんじゃない?」
【燈馬】
「お――おう……?」
――そのまま、葵は手探りで機械をポチポチ操作して……。
……びぃイィ――ピピーピピー。
機械の下から、カードキーらしきモノが出てきた。
――スチャッ……ピッ!!
【葵】
「さっ……行きましょ?」
葵はそのカードキーを俺に見せつけると、また俺の手を引き、強引にエレベーターへ乗せる。
【燈馬】
「おいおい……マジでお前と今から、“対戦すんのかよ”……?」
エレベーターに乗りながら、俺は最後の確認をしていた。
恋を俺に近付けさせない為に、コイツは私がアンタの彼女になるとか言って――。
だが俺は、それは勘弁してくれと断った。
しかし……。
結局――こんな展開へ勝手に向かっている。
きっと……ココまで来たら、もう止まらない。
止められないし、止まらないのだ……。
【葵】
「……えぇ、そうよ。“アンタと”――“対戦する”」
葵の意志は相当……固そうに見えた。
美しい中性的なお顔から、見え隠れするモノ……。
それは……。
俺には一切無い――純粋で穢なき強い意志だった。
どこまでも続く、そんなピュアな感情が伝わって来た。
葵が持つ、とても綺麗な青い瞳からは……。
――“俺みたいな濁り”は一切見えない。
大量のピアスを耳に付け、ギランギランでド派手なくせに、心は本当にピュア。
それが穂村葵なのだろう……。
――キンッ……ガガッ――。
エレベーターは止まり、俺達を開放する。
そのまま、俺は葵に手を引かれ――。
異様な程、ピンク色に染まった怪しい部屋に……。
足を踏み入れた。
〈怪しいピンク色な部屋〉
――そんな部屋の中に、俺達は二人っきり……。
現実世界で聞いた噂話によると、最近のラブリーなホテルは、そこまで怪しくライトアップされておらず、意外と普通らしいと聞いた。
しかし――そんなコトはなく……。
超が付くほど、“ピンクい部屋”だった――。
俺はそんなピンクに染まる部屋に気圧され、謎の緊張感でドンドン萎縮していく。
【燈馬】
「すんごいな……この部屋……雰囲気がヤヴァイ」
【葵】
「へ……へぇ? アンタ……び、ビビッてんの?」
【燈馬】
「おい……オメェもだよ?! 葵……」
俺達はお互い――ビビりまくり、戸惑っていた。
【葵】
「……“シャワー浴びてくる”――」
【燈馬】
「お……おん? そ、そう? 分かった――」
葵から反論でも飛んでくると思いきや、すぐにそんなコトを言い残し、葵はピンクい部屋から抜け出した。
下品な程ピンクな部屋の中、俺は一人寂しく、置き去りにされていた……。
――ドサッ……バフッッ!!
【燈馬】
「これから一体、どうなってしまうんだ……」
バカでかいベッドに俺は体を沈め、仰向けになり、ピンク色に染まる天井をただ……眺めていた。
〈怪しいピンク色な部屋・ベッドの上・夜〉
――結局、俺達は……ヤッた。
二人共、この部屋に気圧されていたクセに――。
いつの間にか、スンゴイコトになって……。
すんごかったのだ――。
【葵】
「ふぅ……疲れたわね――燈馬……ふふっ――?」
……ツンツン――ムニムニ〜〜。
【燈馬】
「……ひょぃ? ひゃめろっひぇ……いひゃいって」
俺は、葵に顔をつねられていた。
お互い、横向きになりながら、顔を合わせて……。
葵の綺麗な青い瞳が――ギラギラに輝くピアスなんかよりも……。
キレイに光って見えた。
時折――瞑の事を思い出し、本当に申し訳無い気持ちが溢れた。
でも……今は、今だけはソレを忘れるくらい……。
葵がとてもとても――魅力的見えて、仕方が無かった。
【葵】
「ふぅ……“アンタが初めてで良かった”かも――」
【燈馬】
「そりゃどうも……」
結局、葵はどうしてこんな選択を下したのか、その本心は聞けていない。
ただ、事実としてあるのは、やっぱり燈馬も俺も……。
“悪役そのもの”だった。
“主人公サイドのヒロイン”であろう……。
“穂村葵を俺が喰ってしまった”のだ――。
流れでもなんでも、ソレだけは事実だった。
……シュリシュリッ――シュシュ……。
【葵】
「私ね――“守と恋には”……本当に“幸せになって貰いたい”んだ……」
【燈馬】
「……お前、“本当は守のコトが好き”なんだろ?」
俺はそんな葵の言葉を聞いて、本題を切り出した。
聞かなくても、見ていれば分かるものだ。
そんなバカみたいに鈍感過ぎる、ギャルゲの主人公ではあるまい……。
俺はギャルゲも、美少女が出まくるゲームも――。
死ぬ程遊んできた、三十路のオッサンだ。
きっと――“葵は守に恋をしている”。
でも……“ソレを忘れる為に”――“俺を利用した”。
悪役である俺を……“都合の良い駒として使った”。
きっと――そんなトコロなのだろう……。
【葵】
「うん……“守のコトは好きだった”――」
【葵】
「でも……守は――“私じゃなく”……“恋が好きなの”」
【燈馬】
「で……お前は、恋が俺に興味持っているコトを知り、どっかのタイミングで、俺に接触しようと?」
【葵】
「そうよ……ふふっ――でも、まさか……朝にコンビニへ買い物に行ったら……」
【葵】
「アンタが、ゴムコーナーでボーっとしててさ?」
【葵】
「ほんっと――“偶然ってあるんだね”……?」
【燈馬】
「あぁ……ほんっと――“上手く出来てる”」
――コレが偶然でも、必然でもどちらでも良い。
本当に上手く創られた展開だった……。
“この物語が”まるで――“終わりを望んでいる”。
そんな気がするくらい――上手くコトが運んでいるのだから。
【葵】
「アンタには本当に――“悪いコト”をしたよ……」
【燈馬】
「ふぅ……イイよ――“俺もお前も”……“似た者同士だから”」
……葵は俺に彼女がいると分かって仕掛けてきた。
そして俺は……彼女がいるのに――関係を持った。
俺達は本当に似た者同士なのだ……。
【葵】
「そうだね――でも、コレで恋に言えるよ……」
【葵】
「燈馬と私は……“ヤッたから”――“近付くなって”」
【燈馬】
「お前は、そうまでして無理矢理……守と恋をくっつけたいのか?」
俺は分からなかった。
葵はまだ――“ナニか隠しているコトがある”。
それはなんとなく察した。しかし――それがなんなのかを、俺は分からずにいた。
【葵】
「そう……きっとこれは――“守への願い”の方が大きいのかな?」
【燈馬】
「……つまり、恋の気持ちより――“守の恋への想いを優先した”と……?」
【葵】
「そう――まだ、私達が出会って数年だけど……」
【葵】
「私達、三人は……“本当に幼馴染かと思うくらい”、ずっと長い時を過ごした気がするんだ……」
【燈馬】
「そうか……それで守は一気に、恋に恋心を抱いたのか」
【葵】
「うん……きっと、そうだよ。守から実は相談されていたんだ――」
【燈馬】
「うげっ……“キモいわそれは普通に”――うん……」
俺には絶対に出来ない事だった。
ましてや、葵は守に好意を抱いていて……?
鈍感なバカな主人公は、それに気が付かず――?
そのまま……葵に相談をしてい……た?
本当にあり得ないコトなのだ……そんなモノは。
【葵】
「ううん……私が悪いんだ。先に……守へ想いを伝えられなかったし、普通の友達として接していた」
【燈馬】
「――それで、相談されたお前は素直に引き下がり、守を応援し始めた……と――」
【葵】
「そう……そんな時に、恋はいきなり――“アンタに興味がある”って言い出したのよ」
【燈馬】
「……ったく――ややこしいったら、ありゃしねぇ」
昼ドラかな? そう思うほど、ドロドロだった。
一体……何角関係なんだよと、思えるほど……。
グチャグチャして、複雑に絡み合っていた。
普通のギャルゲでも、こんなにグチャグチャはしていないだろう。
だが……この異世界は、未完で終わったWEB小説の中なのだ――。
ド素人が何でもかんでもぶち込んで、詰んだ様なカオスな世界。
完璧な物語を創ろうとして――大失敗した。
そんな、終わった世界の中なのだ……。
【葵】
「まさか……恋がアンタに興味持ってるなんて、私は思ってもみなかったよ」
【燈馬】
「だろうな……俺もなんで、恋とか言うヤツに興味持たれてるのか、本当に知らねえし……」
前回から知り得た事は、初恋の相手が俺らしい事。
それだけなのだ……。
作中には、恋と燈馬が絡んでいる様子は……。
一切描かれていない――。
本当に、“俺と恋はドコで知り合った”……?
恋は俺達をヒッソリ見ていたらしい事を、俺に教えてくれた。
しかし――“本当にそれだけ”なのだろうか?
俺にはその部分が一番、引っ掛かっていた。
【葵】
「そうね……あの子、自分のコトはあまり私達に教えてくれないんだ」
【燈馬】
「ハァ……本当に変なヤツそうだな。俺は全く、恋とか言うヤツのコト――知らねえけど……」
【葵】
「うん……私も、“アンタ達が絡んでるトコロ見たこと無いし”、本当に知らないんだろうねアンタは」
【燈馬】
(“絡んだトコロを見たこと”が……無い? つまり、作中でも……ちゃんと燈馬と恋は直接の絡みが無い……?)
【葵】
「なんかアンタ……凄い怪訝そうな表情してるけど、大丈夫――?」
【燈馬】
「いや……そうだよなって思ってさ? 俺も、ソイツと絡んだ記憶が無いなって思ってな?」
【葵】
「うん、多分……アンタ達と絡んでは無いんじゃないの?」
【燈馬】
「そうだよな……うん――」
どう考えても、恋と俺達、黒の五人衆との絡みはドコにも無い筈だ。
そもそも、燈馬は月宮雅と出来かけていた。
彼女である、月夜瞑がいるのにも関わらず……。
【葵】
「うん……アンタ達、凄く学園でも、その外でも凄く目立つし、それに……」
【葵】
「まるで、兄妹と思える程……ベッタリと、アンタの彼女さんが、いつも一緒にアンタの側にいたし」
【燈馬】
「……そう――だよな。それにしても……兄妹かよ?」
【葵】
「そうよ……アンタ達は本当に、仲の良い兄妹みたいに、私の目には映って見えたんだ――」
確か……俺と瞑はとても大事な時期で、あまり瞑は燈馬と会話をしなかったと、葉子から聞いた事があった。
いや――瞑は燈馬と話がしたくても、出来なかった。月宮雅と燈馬が、繫がりつつある事を知っていたから。
それでも……瞑はずっと――燈馬と一緒に居たのだ。
そう思うと……本当に俺には胸が痛くなる話に思えた。
【燈馬】
「……で――お前は、“俺とベッドで寝てるわけだ”」
本当にコレから、俺はどうなるのか不安だった。
【葵】
「――大丈夫よ、“コレで最後だから”。コレは、守と恋をくっつける為にヤッたコトなんだ……」
【燈馬】
「お前……“俺に隠してるコト”あんだろ――正直に言えよ? 俺には分かんだよ……マジで」
そう――俺は葵の行動をなんとなく、理解していた。
この一連の中で、俺は一つの答えに辿り着く。
【葵】
「ふぅ……“バレて”んのかよ? そうだよ……“守への想いを潰す為に”――“アンタを利用した”」
【燈馬】
「だろうな……大体、そんなトコロだと思った」
そう……コイツは俺を利用したのだ。
守への想いを抑える為に、彼女がいる俺にお構い無しに。
【葵】
「でも……“良かったよ私で”――こんなの、“恋が味わったら”――“恋はアンタのコトを好きになっちゃう”だろ……?」
……ツンツン――むにむにぃ〜〜!!
【燈馬】
「んぶぶぅ〜〜ひゃめろっひぇ――ほっひぇた引っ張んな――いひゃい、いひゃいって!!」
葵は俺の顔をツンツンした後、そのまま……。
ぎゅうぎゅう〜〜っと、強くほっぺたを引っ張ってきた。
あまりの痛さに俺は、涙を浮かべて悶絶していた。
【葵】
「はぁ……私――アンタと、“一番最初に逢ってたら良かった”のに……」
そんなセリフ……ドコかで聞いた気がした。
そう――“月宮雅との時も”、そんなコトを……。
【燈馬】
「悪いな……“時は戻せねえんだ”。俺とお前は、いくらヤッても――“結ばれる事はない”……」
【葵】
「分かってる……そんなコト分かってるよ。それに、“妹とヤッたんだろ”?」
【燈馬】
「ま……まぁ、そ――そっすね……ハイ……」
言い逃れは出来ない――それも事実なのだから。
俺は本当に悪役だった。
作中の悪役である、燈馬なんかより……。
遥かに悪役を演じていた。
【葵】
「気をつけなよ? きっと、恋も巴も――似た様なもんで、“アンタに執着するだろうから”……」
【燈馬】
「頼むぜお前……“止めてくれよ”? これ以上、ゴタゴタしたくねえんだ……コッチは――」
【葵】
「分かってる……頑張って止めようと思う。それに、“後でアンタの彼女に謝る”よ、“直接さ”……?」
【燈馬】
「ヤメとけ……お前――“瞑のコト知らねえだろ”」
【葵】
「う……うん、アンタの彼女も、“結構ヤバい感じなの”……?」
俺は葵の問い掛けに――。
【燈馬】
「アイツはな……ちっちゃくて、可愛いけど――」
【燈馬】
「その、なんだ……“色々”――“凄いんだよ”!!」
【葵】
「……っくっごくっ――“今”……よりも――?」
葵は俺の話をすぐに理解していた。
だから俺は葵に……。
【燈馬】
「ったりめぇだよ……お前なら、“体がバラバラになるくらい”――“ブッ壊されるぞ”……いや、“ガチで”」
【葵】
「――んなっ……?! ば……バラバラに――なる?」
【燈馬】
「あぁ……男も女も関係無い――お前は、瞑に会ったら最後……“メチャクチャに喰い荒らされて終わる”」
【葵】
「そっ――そんなに凄いの? アンタの彼女……」
【燈馬】
「凄いとか、“凄くないの次元じゃねえよ”……」
【葵】
「“逆に興味湧いたかも”……なんだか、そんな姿をアンタの彼女から見えないからさ?」
【燈馬】
「勘弁してくれよ……エグいって――トホホ……」
この未完のWEB小説は、トンデモナイ展開へと進んで行った。
葵は瞑に俺とヤッたコトを直接謝罪する手前、普通に瞑に興味が湧いたのだ……。
そして――コレから、俺は廃工場で喧嘩の予定が合った。
【葵】
「アンタ……“コレからどうすんの”? もう夜だけど……?」
【燈馬】
「……いや、あの――“コレから喧嘩しに行く”んですけどぉ……いや、リアルガチで……うん」
【葵】
「ふぅ〜ん? なら、私も行こっかな――暇だし」
【燈馬】
「いやいやいやいや、お前……明日、学園あんだろうよ? 絶対に遅刻するし、それになんでお前が喧嘩に参戦すんだよ……?」
【葵】
「えっ……? “こう見えて”、昔……“喧嘩強かった”んだけどね?」
【燈馬】
「いやいやいや、こう見えるもなにも……まぁ――そうなんだね?」
俺の目からは普通に、怖いお姉さんにしか見えなかった。
そう――最初会った時から……。
【葵】
「ほら……私、“男からも女からもモテる”のよ」
【燈馬】
「ハァ……そ、そう? それは良かったね……」
【葵】
「それで昔、モテすぎてウザかったから、“拳で追っ払ってたワケ”……」
【燈馬】
「葵……お前――バイオレンス過ぎだろ!!」
掘れば掘るほど、ヤヴァイ情報が飛び出してきた。
いや……コッチが掘らなくても、勝手に葵が掘るのだから、頭が痛くなるモノだった。
【葵】
「いや、女の子はヤッてないよ? 流石に……」
【燈馬】
「いや、でしょうねぇ……そうなら、大問題よアナタ……」
【葵】
「うん、だから――“しつこい野郎はブッ潰した”」
【燈馬】
「おひょほほほほほ……それは怖い話だ……」
本当に俺には怖い話だった……。
アタックしたら返り討ちになる、野郎達――。
いっちゃん恥ずかしい展開なのだから……。
【葵】
「ナニそのキモい笑い声……」
【燈馬】
「バッ――オメェがそんなコト言うからだろ、言わせんな、ったろぉ……おおん……?」
【葵】
「フフッ……まぁ……“そんなワケで”……」
――キラッッ!! ギラギラッッ――。
【葵】
「“たくさんピアスして”、“寄せ付けなくした”」
【燈馬】
「おん……俺も、お前に近付かれてビビったし」
【葵】
「うん、結構効果あったんだよね……クッソ、耳重いけど……」
【燈馬】
「でしょうね……?」
その昔、ピアスはしていた時期は俺にもあった。
しかし、リング状の一個のリングですら重くて、すぐに着けなくなった。
……そんな記憶がふと蘇る。
【葵】
「さて……体洗ってから出よっか?」
【燈馬】
「あぁ……とりあえず、そうしよう――」
――そのまま、俺達はピンクい部屋から撤退する。
また……寒い外の世界へ逆戻り。
そして俺はまさかの、パーティーを組んで出陣する。
……本当に妙な気分だった。
月宮雅と別れたと、瞑に伝えたばかりなのに――。
今度は別の女を連れて、喧嘩に向かうのだ……。
本当に終わっていた。
俺の知らない世界がココにはあった。
未完のWEB小説は遂に動き出す。
ループ1回目で“大きな展開”を迎えて。
集合に前代未聞の、知らない女を連れて来る悪役。
そんな、トンデモ展開で物語は進んで行く――。
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