学園逃亡の章
第12話 正体バレと逃亡開始
学園では代り映えのしない日々が流れていく
授業を受けて、放課後自主練して自分を磨く
そんな日々が続いて行く
かたっ苦しい学校だとは思って居たが
学園祭などはないらしい。
冒険者や騎士志望だって、学園祭したいぜ。俺は…
廊下でそんな事を呑気に考えていた時
女子生徒のうわさが耳に入った
「ラムル、魔族だったらしいわよ」「こわ~い」
「!!!!」
ラムルが魔族だってバレた。
「今ラムルはどうしてるの?」「学園の地下牢に居るって、処刑か監獄行きでしょうね」
学園の地下牢。
そこにラムルは居るのか
俺は急いで地下の前にやって来た。
ところがそこには見張りが居た
見張りは大柄で強そうな男だ
「ラムルに面会したいんだが?」
「…ダメだダメだね、魔族に面会なんて権利許されてねぇよ
それともあれかい?お前も魔族なのか?」
「俺は、魔族じゃない。」
「ならさっさと消えな」
くっ、正攻法では会う事も出来そうにないか。
俺とジュリアンは食堂で落ち合った
「ラムルの件、どうする。
魔族バレしてつかまっちまったみたいだ。」
「何とかしてやりたいが、手が思いつかねぇ」
俺とジュリアンは頭を巡らせる。
だがどう考えてもラムルを助ける方法は思いつかなかった。
ただ1つを除いては
「いっそ、強行突破でラムルを救出するか?」
俺はそう提案した
「ま、マジかよ?俺達罪人になっちまうぜ」
「友のためなら罪人になるのも、覚悟の上だ」
ジュリアンは否定した
「この学園に何のために入ったんだよ、輝かしい未来のためだろうが。
罪人になっちまったら、未来もなんもなくなっちまうぞ」
…確かに、この学園に入ったのは未来のためだ。
そして罪人になれば、未来は閉ざされるだろう
「だが、俺は目の前の仲間1人すくえない、冒険者になりたくない。
俺は1人でも行くよ。お前は来なくていい」
「つっ!!」
俺は1人歩き出した、ラムルを救うために
俺は地下室の前にやって来た
さっきの大柄な男が呆れたように言う
「まだなんか用か?魔族じゃないなら去…」
「おらぁ!!」
「がはっ!!」
俺はアッパーで見張りを気絶させた
「きゃー、見張りがやられたわ!!」「魔族の仲間よぉ!!」
女子生徒にそれが見つかる
つっ!!これは騒ぎになる、時間をかけてらんねぇな。
とりあえず俺は見張りのポケットをまさぐる。
あった、牢屋の鍵っぽい鍵だ。
「これがあれば、ラムルを助けられる」
俺は扉を開け、地下室に入って行った
地下室の牢屋、そこには拷問を受けたのか
ボロボロのラムルが居た
「ラムル、助けに来た」
「め、る…何で…」
俺は笑顔で言った
「仲間を助けるのは当たり前だ、気にするな」
そして牢屋の鍵を開ける
「動けるか、逃げよう」
「逃げたら、君の人生が」
「いいから、行くぞ。
もうこうした時点で終わりだ。」
「………」
ラムルは無言で俺の後ろについて来た
こんな事をしたら俺はもう行くしかない、ラムルにもそれが分かって居るんだろう
俺が地下室から上に上がった瞬間、俺は剣を持った男子生徒数人に囲まれた
「逃がさないぞ、魔族ども」「魔族は皆殺しだ」
魔族ども、こいつらの中では俺も魔族になっているのだろう
「せいやっ!!」
俺は男子生徒の1人を蹴り飛ばす
「がはっ!!」
男子生徒2人が俺を挟むように攻撃して来る。
だが俺は
「あちょー!!」
華麗な裏拳で、2人とも倒した
「つよい、ね。」
「格闘じゃラムルには敵わないけどな、それでも男として最低限の格闘術は持って居る」
「女、だよね?」「男だ」
ラムルの拷問の傷は回復して行っているようだ
魔族には自動回復があるからな。
俺は学校を出ようと、学校の出口に向かう。
すると今度は廊下で女子生徒数人に囲まれた
黒髪ツインテールの女の子と、黒髪ショートヘアーの女の子、黒髪ロングヘアーの女の子の
黒髪3人衆だ
ツインテールの女の子は剣を持って俺に斬りかかって来る
「魔族は死ね!!」
「おらぁ!!」
「きゃっ!!」
だが俺はツインテールの女の子を、前蹴りで倒した
次はショートヘアーの女の子が剣で斬りかかって来る
「お前を殺す!!」
殺意満々だ。
こいつは俺が…いや。
「世話になってばかりも居られない」
ラムルがまわし蹴りで倒した
「がはっ!!」
女の子は倒れる
ロングヘアーの女の子がビビりながら剣を構えている
「に、逃がさないわよ、ま、魔族は殺すんだから」
ラムルは笑顔で言った
「お嬢さん、無謀と勇気を間違えない方がいいよ」
そう言ってラムルはロングヘアーの女の子にデコピンした
「あうっ!!」
ロングヘアーの女の子は倒れる。
「やるじゃん。」
ていうか雑魚ばかりだな、俺達学園でもかなり強いんじゃないか?
俺達はそう思って、学園の出入り口までやって来た。
入口は既に人員がまわされていた
数十人の生徒会員、そして生徒会長の
「…エリー・プライド。」
生徒会長のエリー・プライドが立ちふさがる
「ここまでですわ、魔族
貴女達には死しかありません。」
事ここに至っては、加減してられねぇ。
俺は剣を構えた。
やるしかない、だがやれるのか?生徒会数十人に囲まれた状態で、会長のエリーを相手出来る?
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