第7話 農家からの依頼(前編)


休日、俺達はクエスト受付所にやって来る。

どんな依頼を受けよう?


とりあえず掲示板を見る。

バンパイア退治の依頼はあるが、無謀だから受けないとして

レプリカヒューマン退治の依頼に急募があるな。


「急募、村の農作物がレプリカヒューマンに奪われています。

  退治してください。だって」


「急募ならいかざるおえないよな、紳士ジュリアンの名にかけて」


ラムルは爆笑した


「紳士ジュリアン(笑)」「(笑)は余計だ!!」


まぁ、2人の漫才はともかく

急募って言う事は困って居るって事だよな


「急募なら行ってあげるべきだろうな、それだけ困って居るって事だし。

  この依頼でいいか?」


「いいぜ」「いいよ」


「よし、じゃあ受付さん、この依頼お願いします」


こうして俺達はレプリカヒューマン退治の依頼を受けた




俺達は依頼主が居る近くの村にたどり着いた

依頼主は、農家の主だ。

俺は依頼主の農家の主を訪ねる


ここで悩みが生まれる、この世界には年功序列がない

なら敬語はどうだろうか?依頼主には敬語で話した方がいいんだろうか?

それともタメでいいのだろうか?


悩みが生まれる、俺には分からない。

俺が悩んでいると、ジュリアンが話しかけてくれた


「農家さん、居るか?」


タメでいいようだ、あるいはタメがジュリアンの性格なのかは知らんけど

農家を訪ねると太ったおじさんが出て来た


「居るけど、君達は」


「依頼を受けて来たものだ」


「あぁ、学生さん」


農家の人は深刻な表情になって言った


「依頼書は見たと思うけど、農家の農作物がレプリカヒューマンに盗まれているんだ。

  おかげで商売あがったりだよ」


「レプリカヒューマンだって言うのはなんで分かったんだ?」


ジュリアンが訪ねる


「角の1本生えた人型と言えばレプリカヒューマンだからね

  レプリカヒューマンが盗むところを目撃した村人が居たのさ」


なるほど、村人に目撃者が居たと


「その村人の場所を教えてくれるか?」


「あぁ、近くの家だよ。場所はかくかくしかじだ」


場所はかくかくしかじかか。


「情報提供感謝する、行くぞ」


俺達は近くの家に向かった。




ジュリアンはさっそく近くの家の扉を叩く


「誰か居ないか?」


「は~い」


扉が開いて、黒髪ショートヘアーの美少女が出て来た。


「わおっ!!素敵な美少女」「え?」


「美少女ちゃん、俺とデートしな…」


「今は仕事中だよ!!」


ラムルがジュリアンに拳骨した

痛そうだ


「いててっ、分かってるよ

   息抜きにデートぐらいいいじゃないか」


「だ め ここからはボクが話すよ

  ボク達は農家の作物を奪ったレプリカヒューマンについて調べててね

   目撃者なんだろ?何か知らないかい?」


美少女は言った


「私が見たのは、夜に角が生えた人影が、作物を奪ってあっちに行った事かな?」


「あっちかい?」


「うん、あっち側」


美少女は農家から見て、北側の方向を指さしている


「他に情報はあるかな?」「ないよ」


「そっか、ありがとう」




俺達は美少女の家から離れた

そして打ち合わせをする


「北側に行ったって情報は手に入ったが、それだけで相手の拠点を特定するには

  弱すぎるな」


俺はそう言う

ジュリアンが言った


「農家で待ち伏せて、捕らえて拠点を吐かせるか?」


ラムルが言った


「それが1番上策だろうね、メルもそれでいい?」「あぁ、それでいいよ」


かくして俺達は農家待ち伏せ作戦を実行する事になった

俺達は農家の人に事情を説明、農家で待ち伏せを決行する。




「………」「………」「………」


俺達は隠れながら。

農家で待ち伏せをする


俺は思わず呟いた


「来ないな。」


ジュリアンは諭すように言った


「そうすぐには来ないさ、待つ忍耐力が大事なんだ」


ジュリアンは、前に別のパーティーを組んでいたんだったな

こういう仕事もこなした事があるんだろうか?




しばらくして、人型に角の影が見えた。

農作物を奪いに来たレプリカヒューマンだろう


俺達は3方からレプリカヒューマンを囲んだ。

俺は言った


「動くな、お前は包囲されてるぜ。」


レプリカヒューマンの外見は角あり黒髪ショートヘアーだ

レプリカヒューマンはビクッと一瞬動きを止める

その後逃げようとする


だがラムルが腹パンした


「がはっ!!」


ラムルは笑顔で言う


「逃がさないよ、君が情報源なんだから

   仲間の事、吐いてもらおうか」





俺達は農家の人に部屋を借り、レプリカヒューマンを尋問する事にした


「仲間の事は、バラせな…」


ラムルはレプリカヒューマンの顔面を殴った


「がはっ!!」


レプリカヒューマンは痛がる


「痛い…」「君が情報を吐くまで、殴るのを止めない予定だから」


次にラムルはレプリカヒューマンの腹を殴った


「ごへっ!!」


敵とは言え美少女への拷問

見てられねぇぜ。

罪悪感が湧いて来る


ラムルは笑顔で言う


「情報吐く気になった?」「は、吐かないよ。仲間は売らない…」


「そっか…」


それからしばらくラムルがレプリカヒューマンをボコボコにした




「仲間は北の、かくかくしかじかの辺りの洞窟に居ます」


ついにレプリカヒューマンは情報を吐いた


「そっか、なかなかお口が堅いレプリカヒューマンだったね」


そう言うと、ラムルはレプリカヒューマンの胸を思いっきり叩いた


「きゃっ!!喋ったのに…」


ラムルは笑顔で言った


「情報が手に入れば、もう用なしなんだよ」


ラムルのこう言う所、本当に容赦ないよな

ジュリアンは悲しそうな顔で言った


「次は人間として生まれて来な、ナンパしてやるからさ」


「うっ…ガクッ」


レプリカヒューマンは死んだ

ラムルは言った


「敵の拠点は分かった、あとはかちこむだけだよ

  準備はOK?」


「出来てるぜ」「OKだぜ」


「それじゃあ出発!!」


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