あるいはそれが天の助け
桐原まどか
あるいはそれが天の助け
おやおや、そんなに泣いてどうしたんだい?
えっ?悪魔に翼をもぎ取られた?
天に帰れない?
そりゃあ
だけどさ、
ここに居てみるのも、いいんじゃないかい?
おや、なんでそんなポカンとした顔をするんだい?
だってそうじゃないかい?
悪魔は今頃、アンタが翼を取り返そうともがく様を
それがどうだい?
余裕綽々で地上で平気な顔をしていてやるんだよ。
悪魔は勝手に怒って、翼を返してくるさ。
え?
悪魔が返しに来なかったら?
じゃあ、あたしんちにお住みよ。
おばさんの一人暮らしだけどさ。
女の子一人、不自由はさせないさ。
えっ?天使は性別がないって?
アンタ、細かいねぇ。
まぁまぁ、あたしんちでお茶でもどうだい?
こうして、悪魔に翼をもぎ取られた不運な天使は、地上の親切な女性の元に身を寄せる事になった。
翼がどうなったか?
それはまた別の話。
あるいはそれが天の助け 桐原まどか @madoka-k10
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます