第二章

第15話

「よし、集まったね。それじゃあ戻ろっか。」

「はーい。」

家に引きこもってるのは性に合わないから依頼を受けた。

でも、だんだん飽きてきた。どうしよっかな。


ギルドに戻り報酬を受け取る。この世界にも銀行があって、そこにお金を預けている。通帳さえあればどこの銀行でもお金を受け取れるらしい。今は金貨10枚と銀板5枚、銅板3枚、銅貨5枚ってところ。

(金貨1枚で銀板10枚、銀板1枚で銀貨10枚、銀貨1枚で銅板10枚、銅板1枚で銅貨1枚。今、夜月は銅貨11万35枚分を持っている計算となる(はず!))


飽きてきたって言うのは魔物が弱いってだけ。たまに日向と魔王と模擬戦をするけど、極端すぎるんだよね。魔王が強すぎる。


……だったら自分で探せば……!


「よし、旅しよう!」

「唐突だね。まぁ、悪くないけど」

「でもなんで急に?」

「カクカクシカジカで」

「ふーん。」

「私は、行かない。」

「え、なんで」

「夜月、イヨは魔王に鍛えてもらってるんだよ。」

「え、初耳。」

「だから、もう少し強くなって、夜月と日向と肩を並べたいなって。」

「……分かった!」


それじゃあ、レッツゴー!

「準備はー!?」


無計画、行き当たりばったりの旅ー!


テキトーに歩いて馬車を捕まえる。乗せてもらえたらどこかの町に着くまで待つ。以上。


・・・


「魔法の発動が遅い。動きをよく見る。」

「はい!」

「そのままでは追いつけぬぞ」

ダンジョン最下層で

「魔法陣の展開が邪魔だな……」

「でも展開しないと」

「展開する必要はない。魔法はイメージだ。」

「イメージ…難し!」

「空気の魔法だったか、空気には様々な元素がある事は」

「え、なにそれ」

「……まじ?」

「まじ」

「……ゴホン。空気には窒素、酸素、二酸化炭素、水素などの元素がある。―――――――であるからにして」

「……分かるようで分からないね。」

「そうか……では、空気が様々な形をしていると考えると言うのはどうだ?」

「様々な形……丸い空気……あ!」

「お?」

空気砲エアーバズーカ

「魔法陣展開無しの発動できたな。」

「元素も出せるようにもなっちゃった。一歩は近づけたかな。」

「今日は終了だな。」

「ありがとう。」


・・・



「あ、ここで下ろして下さい。」

「はいよ。」

「ありがとうございました。」

町に着いた。ここは……タト町っていうらしい。馬車で4日もかかったくらいの距離だ。まずは探索しよーっと。

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