第13話
ダンジョンから帰り、家を買った。お金はたくさんあるので、しばらく依頼は受けないでおく。
けど、
「暇!」
「暇って言われても」
「娯楽がないの!カードすらないの!暇を潰そうにも潰せないよ!しかも家事が面倒!洗濯機は?掃除機は?」
「いや無いものは無いし。」
「そうか!ないなら作れば良いんだ!」
という謎理論で現実にあった機器を作ろうと思った。
魔物を倒すと手に入る魔石を使い、作ってみる。魔石といえば魔力を流すと水が出たり火が出たりする。この魔石達も色によって性質が変わるらしい。赤なら火、青なら水といった感じで、白い魔石は魔力を貯めることができるみたいだ。黒い魔石は魔力をよく通すらしい。
これらがあれば魔力回路ができそう。電気みたいに使えるというわけだ。一方通行だから回路とは言わないけど。
まずは黒い魔石を叩いて細長くする。銅線みたいにするんだよ。銅線よりも太くなるけどね。……あ、割れた。今度は熱してから叩いてみる。……また割れた。魔石って石だね。
「どうしようかな…」
なんかないかな。―――あ。コンクリートって石だけど液体状になることもあるよね。超高温で熱したら溶けないかな?
「
魔石を囲む。
「
この炎は骨まで焼き尽くす。地獄の業火よ〜なんつって。
多分これで液状化……よし!出来てる!
闇壁の形を変え、棒状にする。と、銅線のようになりました〜。
よし、白い魔石と白い魔石を黒の魔石で繋いだら、片方の白い魔石に魔力を注ぐ。……あ、ちゃんと流れたね。
それじゃあ台所に持ってって、片方の白い魔石を赤い魔石に変える。これで白い魔石に魔力を流すだけで火が使えるようになった。コンロの完成!
他にも色々と作りたい。掃除機、冷蔵庫、洗濯機、あと電球!
電球はすぐに作れそうだね。この透明な魔石は魔力を流したら白く光るみたいだから、壁に白い魔石、黒い魔石、天井に透明な魔石、黒い魔石を取り付ける。魔石が全部丸見えなのが気になるけど、どうしようもない。
……あ、これ欠陥品だわ。魔力を注いだら注いだ分だけ光る。簡単に消せない。電気はスイッチの切り替えだけでできるからなぁ。黒い魔石の一部を取り除くと良いみたいだから、スイッチでの切り替えがほしい。
考えた結果、黒の魔石の一部を横に倒し、魔力の流れを切ることが良いと思った。取っ手を付けて、魔石に凹凸を作りのぴったり噛み合うように。これでスイッチは完成。点けたり消したりが楽になった。
「日向ー、イヨー。来てー。」
2人を呼んでお披露目。
日向の反応はあまりなかった。多少相談したからね。
イヨはすっごく驚いていた。画期的らしい。売るつもりはない。
その後、冷蔵庫と掃除機を作った。
そして、異世界に召喚されて1ヶ月が経ち、他の召喚された人達が死んだ。王は激しく怒り、民衆の税を増やした。
そして、ついに―――。
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