第10話

さぁ、ついに37層!前人未到の層まで来たよ!

…結構狭くなっている。

「おー…鬼?」

「鬼に金棒とはこういうことを言う。」

「何言ってるのー?」

「レ…レッドオーガ……。」

「レッドオーガ?ふーん。」

「赤鬼でしょ。どう見ても。」

水刃ウォーターカッター

え?

「効いてないなんて聞いてない。」

「そういうのいいから。」

「おっとー」

金棒を振り回してきた。桃太郎ってどんな気持ちで戦ったのかな?

「とりあえず、鑑定。」

[レッドオーガ]

〈スキル〉

魔法無効化

物理耐性ⅴ

スキル妨害不可


はいー。

「奪月」

スキルのコピーだけしといてっと。スキル無効化は無理っぽい。

「日向ー。どうしようか?」

「イヨに任せようか。」

「りょーかい」

「え?」

「任せた!」

「ええええーー!?」

え?なんでイヨに任せたかって?私達では勝てないからだよ。イヨなら勝てる。

「ど、どうすれば良いんだろ……。」

イヨは自分に自信がないだけで、強い。

「えーっと、キャッ!?もー、当たったら終わりだよ」

魔法が強すぎる。

「私じゃ無理だよー!」

「魔法を使えば勝てるよ。」

レッドオーガに魔法は効かない。でもそれは直接攻撃のみ。

「魔法!?うーん、どれを使えば良いんだろ……」

間接攻撃なら、レッドオーガにも効く。

「まさか、あれかな?よーし。」

答え合わせの時間だね。

二酸化炭素カーボンダイオキサイドバズーカ!」

そう。

「ガァァァ!ガ……ガ……」

うん。倒れた。

「やった…… !」

魔物も生きている。

「よくできました。」

息もしてる。基本的に人間と同じなんだ。だから、酸素を無くせば息ができずに死ぬ。

さて、トドメといきますか。

黒洞ブラックホール

一分のズレもなく口の中に入れる。光も出れないブラックホールは空気さえも吸い込む。

闇壁ダークバリア

なぜか私の魔法は吸い込めない性質を利用。確実に窒息死へ追い込む。

「ヨツキ、怖い。」

何か聞こえた気がするけど、褒め言葉として受け取っておこう。自分でも恐ろしい光景だろうなぁって思ってるもん!

よし。レッドオーガが消えてアイテムだけがアイテムボックスに。

解除リリース

ふぅ……これで37層クリア。36層からの難易度の変化よ……。

「夜月、お疲れ。」

「ヨツキ、強過ぎて怖い。」

「え、酷くない?」

次は38層、レッドオーガよりも強くなるから……勝てるかな…

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