第7話

無事に(?)イヨも仲間になったということで、30層を目指す。

26層、27層は何事もなく通り過ぎた。

その間、暇だったからイヨを鑑定しておいた。


[イヨ]

魔法適正…空気

マナ…5000/6000

〈スキル〉

テイム


はい。ありがとうございますー。奪月を一時的に使ってテイムを取得する。

…都合良すぎるんですけど。


と思いつつ進んだ28層。

29層に問題があった。

「29層に到着。」

「うん…。これは、どうしようか。」

水がー、水がー。察しろー!どうして水が大量にあるんだよ!?進みようがあるだろうか!いや、ない!


…あったわ。

「日向、」

「うん。理解した。」

「え、え?ここの進み方があるんですか??」

「あるよ。」

「イヨ。空気を作って。」

「空気?いいけど、ってなんで私の魔法を」

「いいから。」

「んー」

イヨは、手を前に掲げた。その手の前に、魔法陣が構築される。

空気生成ジェネレートエアー

空気が生成されたらしい。

「ふー…できたよぉ…。」

「…マジか…」

これは時間がかかる。そもそも魔法陣を構築しないといけないなんて。

空気生成ジェネレートエアー

あ、できた。

…さて。やりますか。

「二人とも動かないで。」

「了解。」

「え、なんで」

「いいから。」

まずは水で私達を包む。大きめの泡みたいなものをイメージしながら

水球ウォーターボール

…できた。皆包みこめたから、

空気生成ジェネレートエアー

ふふん。完璧!

「それじゃあ行こうか。」

「はーい。」

「えー…」

イヨの開いた口が塞がってない。呆けてるし。仕方ないなぁ。

闇手ダークハンド

持ち運ぼう。

そのまま泳いで階段まで行った。


「…ヨツキ、ヒナタ、」

「んー?」

「本当にCランクなの!?あと魔法陣を構築せずに魔法を撃ったよね?本当に何者」

「さぁね。はは。」

「次は30層だよ。」

「キター!」

待っててよー、野菜共!


探索サーチ!」

見つけた!

「夜月ー。急ぎ過ぎだよー。」

「ヨツキー!私もー!」

「ちょ、イヨまで!?全くもう!」

えーっと、これは…キャベツ、こっちがレタス、……え、こっちには畑?どれどれ……ニンジン、じゃがいも、カボチャ……野菜がたっぷりだー!これでお肉のみの食事ともサヨナラだね!どんな料理にしようかなー。

「おー。これでいろんな料理が作れるね。」

「でしょー。作ってみようか?」

「まずは無難に野菜炒めかな。」

「ピーマンの肉詰め…」

「また今度ねー。」

イヨも手伝ってくれた。数分で出来上がった。

「「いただきますー。………美味しい…?」」

「なんていうか、味がね。」

「美味しいっちゃ美味しいんだけど…物足りない。」

「そう?これが普通だよ?っていうか美味しすぎるくらい。」

イヨはこの世界の人だからかぁ…。違うんだなぁ、価値観が。


食べ終わった。

「もう少し採って、アイテムボックスに入れといて……。うん。まぁ、こんなもんかな。」

「…結構採ったね。」

「それじゃあ次の層へ!ゴー!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る